男子校のバレンタインの思い出(甘酸っぱくないやつ)
2月14日はバレンタインだが、男子校の学生にとっては何ら普段と変わることがない…と思いきや意外とイベントはある。
お互いにチョコがもらえないのは分かっているので、男同士でお互いにチョコを渡し合う。
そのため、単純に個数だけで言えばそれなりに貰える。そこに愛があるかは疑問だが。
とはいえ、男同士でバレンタインをやっても若干虚しいものだ。
そんなバレンタインだが、私が高校生の頃はアニメイト(アニメグッズ専門店)で「店員さんにアニメのセリフを言うとチョコがもらえる」という何とも言えないイベントがあった。
しかし当然、そんなイベントがあれば行かざるを得ないのが男子校の学生である。
ただ、先着順である。当時10時開店のアニメイトに放課後の15時に行くのはやや遅い。
そのため、帰りのホームルームが終わった瞬間、筆者含むオタク軍団は激走が始まる。
普段インドアな人たちの謎のマラソン大会だ。
普段運動しない人たちのあまり美しくない汗が飛び散る、なかなかカオスな光景である。
筆者も激走したが、残念ながら先着順というルールの前に無力に終わった。
結局、アニメイトの店員さんにちょっと恥ずかしいセリフを言っただけである。
とはいえ、先頭軍団は貰えたそうなので、間違いなくホームルームが長い担任のせいである。
こんな思い出を鮮明に覚えていることから分かる通り、男子校の学生にとっては、バレンタインなど自虐エピソードを作るだけの日なのだ。
なのでバレンタインをやるなとは言わないから、バレンタインの話を振るのは切実にやめてほしい。
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