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「バベルの塔」の完成目指して奮闘した5日間の記録(※🧩)この絵やはりとんでもなかった
外出機会が減少気味なきょうこのごろ。
「この機に部屋をもっと居心地良くしとこ」。そう思ったのがことの始まり。
断捨離でメルカリに服やら本やら大量出品。
終わったら絵を買って部屋に飾ろうかなと思いつつ、棚をごそごそしていたら出てきたのがこれ↓
「バベルの塔」のジグソーパズル(1000ピース)
そう3年前に上野で開催された「バベルの塔展」のミュージアムショップで衝動買いしてたやつです🐈
もう3年たったってのか。
当時を思い返しますと
展示会に行かれた方は覚えていらっしゃるかと思うのですが、この作品ほんの一瞬しか見れなかったんですよね…
展示会の構成はこんな感じでした。
まず作者の先駆者的存在、ボスの功績をふんだんに紹介。次に16世紀ネーデルラントの芸術家による作品の数々をたっぷり見せて、いよいよ本題のこの作品へ。
部分ごとの拡大図で絵のスゴさを解説し…まるで塔の建設作業のように、テーマが進むとフロアも上階に上がるような道順になっていて…
そうして気分が最高潮となる最後の最後。
近付き過ぎないようロープで遮られた、思ってたより相当小さな印象の本作品…🖼
遠目では全然見えぬ
横に立つ係員さんは「順に並んで、歩きながら見てください」👩とに呼びかけていて、立ち止まることを許されぬ感じにて鑑賞終了🔔
※当時の記憶。正確ではないかも。相変わらず酷い絵だ
(絵が小さいがために留まってしまうと大混雑になるため仕方ないのです。後ろ側に拡大複製画もあってそちらで鑑賞することも可能でした)
でもでも、やっぱり本物をじっくり見たいんじゃー(;_;)
という心残りで買ったんだった。
←そのくせ完全に放置して存在を忘れていた
そうして昨今の自粛ムード下における孤独な挑戦が始まりました🙌
【そもそもバベルの塔とは?】
・旧約聖書の「創世記」に出てくるお話。
・古代の人たちが人間の大いなる力を信じ、それを証明しようと天まで届くような巨大な塔作りに挑みます。しかし多大な労力をかけた建設作業は神の気持ちに触れてしまって妨害を受け、結局完成せず…
そのエピソードから、「実現不可能な空想的な計画」を例えてバベルの塔と言ったりします💡
ブラバンド公国(現オランダ)の画家ブリューゲルはこのテーマで3点の絵を描いていてこの絵柄は3作目のもの
縦60㌢、横75㌢と小さな板の中に、1500人近くもの人々が建設作業に励むなどする様子を描いたという、とんでもなく細かな技術があしらわれた細密画。
また時の流れを踏まえ、レンガも下の方は色褪せている&上にいくほど建築技術も進化するなど、非常に緻密な構想で描かれているんだとか!
そんなわけで、
【孤独なたたかいの記録】
おそらく小学生以来となるジグソーパズル挑戦。
とりあえずこんな作戦をたてます
① 1000ピースを色ごとに振り分け
② 端っこの部分をつくる
③ 絵柄が特徴的な左下の田園風景、右下の海港部をつくる
④ 「塔」を空洞部分の大きさを目安にしながらつくる
⑤ 空の部分をつくる。絵柄が少なく難しそうなので最後に
この過程で、展示会では充分に味わえなかったこの絵の凄まじさを思い知らされることになりました。
例えば。
◎「人」の書き分けの細かさ
◎左下は光の反射が白の点描で表現されているが、手前から奥の絵柄ほどその点が小さくなるという遠近法
◎同じ空でも光が差し込む左側の方が微妙に明るい
◎海と空、雲との微妙な筆づかいによる描き分け
…などなど。
めっちゃ細かい絵なのに、ひとりひとりがどんな行動してるかはっきり捉えられる
サボって談笑する2人を発見
小さな点描もピースの位置を特定する頼りに
幾度となくくじけそうになりますが、
超絶技巧に気づいては心を奮わされ、またそれがピースの特定に決定的な役割を果たし、二重の意味で助けに🔥
帰宅後の深夜に目を擦りながら制作を進め、連休終わりの昨晩(制作5日目)…ついに完成!!!
どどーん
十数時間はかかったかな、、そこから糊付けして一日寝かせ、先ほど額に入れ無事に飾ることができました💐
じゃーん
額は縦50㌢×横75㌢、ほぼ原寸大です!
思った以上に難儀でしたが、名画の細かい鑑賞にもなりとても面白かった(^^)
美術展でお気に入りの作品が出来たらジグソーパズルの購入、なかなか良い選択かも✨画家の技術を思い知るとともにその労力を疑似体験した気持ちにもなれます〜😅
お付き合い頂きありがとうございました。