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睡眠時無呼吸症候群(SAS)の原因と対策
原因
閉塞性睡眠時無呼吸タイプ(OSA):
肥満: 首や喉の周りに脂肪が沈着し、上気道を狭くする。
解剖学的要因: 小さな顎や後退した顎、肥大した扁桃腺、舌根、口蓋垂、軟口蓋などが上気道を塞ぐ。
仰向けの睡眠: 仰向けに寝ると、重力によってこれらの組織が気道を塞ぎやすくなる。
中枢性睡眠時無呼吸タイプ(CSA):
脳の指令異常: 脳からの「呼吸しなさい」という指令が出なくなるため、呼吸が停止する。
心不全: 慢性心不全が原因で、呼吸調節の信号伝達がうまくいかないことがある。
対策
生活習慣の改善:
体重管理: 減量を通じて首や喉の脂肪を減らし、気道の圧迫を軽減する。
禁煙: 喉や気道の炎症を減少させる。
アルコール制限: アルコールは筋肉を弛緩させるため、気道の閉塞を引き起こしやすい。
睡眠姿勢の工夫:
横向きで寝る: 仰向けで寝ると気道が狭くなりやすいため、横向きで寝ることで無呼吸のリスクを減らす。
医療機器の使用:
CPAP療法: 持続陽圧呼吸療法(CPAP)を使用して、気道を開いたままに保つ。
マウスピース(口腔内装置): 下顎を前方に移動させることで気道を確保する。
外科的手術:
扁桃腺摘出など: 気道を塞ぐ組織を取り除く手術が行われることもある。
これらの対策は、患者の症状や重症度に応じて適切に選択されます。生活習慣の改善や医療機器の使用は、特に効果的であるとされています。