[無料]AFURIと阿夫利と雨降とあふり
事実関係をまとめておく。なお、私はどっちかと言うと商標を侵害された(※)上に炎上しているAFURI社を気の毒に思っています。
※…侵害されたかどうかは今後裁判で決まるのですが、私は侵害だと思っています。例えば私はスマホアプリの区分(9)で「ジオグラフィカ」という商標を持っていますが、他人が「地尾蔵火可(ジオグラフィカ)」というアプリを出したら商標侵害で提訴します。当たり前じゃないですか?
それぞれの発表情報
吉川醸造
AFURI株式会社
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NewsPicksのyoutube動画は非公開になった模様。理由は不明。
商標関係
AFURI社の商標リスト
ラーメン関連、即席麺、酒類、入浴施設やサウナなど。2010年以降から13年間、必要になる商標を都度取っているように見える。商標ゴロやパテントトロールと表現する人も多いけど、名誉毀損に当たると思うので訴えられる可能性ありますよ。
最も大事にしている部分はアルファベットの「AFURI」であろうと思われ、今回の件でも焦点は「AFURI」でしょう。
なお、AFURI社も飲食関係以外の区分は押さえてないので、当然阿夫利神社は「AFURI JINJYA」と表示しても商標侵害にはならないし、地元の豆腐屋さんが「阿夫利豆腐(AFURI TOFU)」という豆腐を売って商標登録することも出来ます。商標は区分が大事なのです。
吉川醸造の「雨降」関係の商標
「雨降」「読み:アメフリ,ウコー,アフリ」。2021/01/27出願、2021/06/30。2023/08/30現在無効審判中。区分は33。この無効審査はどうだろう、AFURIと同一とは見なされない気がします。
2023/10/05追記-------------
無効審判の結果が出ました。無効との主張は却下され、「雨降」という商標は有効と判断されました。
詳しくはリンク先の経過情報から見られます→こちら
長いので、結論をChatGPSに要約してもらいました。以下は要約です。
審判の背景
請求人は被請求人の商標登録に対して異議を唱え、その無効を求めています。
両者の商標は、使用商標(請求人の商標)と本件商標(被請求人の商標)です。
商標の詳細
使用商標は「AFURI」と記載され、本件商標は「雨降」と記載されています。
本件商標は、漢字で書かれ、使用商標は、欧文字で書かれています。
判断の基準
本件では、商標の外観、称呼、観念の3つの要素について、両商標が混同される恐れがあるかどうかを評価しています。
審判の結果
外観
本件商標と使用商標は、文字種が異なるため、外観が明確に区別できます。
称呼
本件商標から生じる「アメフリ」と使用商標の「アフリ」は、音の構成が異なり、混同する可能性は低いと判断されました。
観念
本件商標は「雨の降ること」などの観念を生じ、使用商標は観念を生じないため、観念上も混同の恐れはないと結論付けられました。
商標法の適用
商標法の複数の条項について検討されましたが、本件商標の登録はこれらの条項に違反していないと判断されました。
請求人の主張
請求人は被請求人が別のラベルで「AFURI」という名称を使用していたことを指摘しましたが、それに対して審判では各商標は独立して評価されるべきとの判断が示されました。
結論
以上の理由により、本件商標の登録は無効とは認められず、請求人の請求は却下されました。
この審判の判断は、両商標の外観、称呼、観念における違い、及び商標法に基づく詳細な検討を通じて、本件商標の登録が有効であるという結論を導いています。
---------ここまで
「雨降 AFURI」「読み:アフリ,アメフリ,ウコー」。2023/03/14出願で審査中。区分は33。こっちは厳しいんじゃないかな…。実際、審査では拒絶通知を受けています。現在は意見書を提出して再審査中のようです。
地元の酒造が「雨降(AFURI)」というお酒を古くから作っていたらAFURI社が訴えてきたと勘違いしている方もいるようですが、順番としては逆で、AFURI社が先に区分33などで「AFURI」を商標登録していたのに、後から吉川醸造が「雨降(AFURI)」という新ブランドを作ったという話です。
当初、なんで商標を調べずに「AFURI」を使ったんだろうと思ってたんですが、21年6月に漢字の「雨降」を商標登録していることから、普通にAFURI社の商標については認識していたと思われます。知らないワケないよね?「雨降」のアルファベット表記としてAFURIが必要なら最初から「雨降(AFURI)」で商標を取るはずですが、それでは審査が通らないと判断してアルファベット表記は無しの「雨降」で申請したのかなと(コチラは登録されて現在無効審判中)。「雨降 AFURI」は2023年に揉めた後の出願です。
NewsPicksの動画でAFURI社の社長が「吉川醸造から電話が掛かってきて「あふり」という日本酒を売ります」的な会話が専務とあったと言っていたので、吉川醸造はAFURI社に商標権があったのは認識していたようです。(内容は動画が見れないので記憶に依る)
AFURIの社長が提案したという「ウコー」も読みに入っていることから、そう読ませる可能性もあると自分たちでも考えていたのではないかなと。
そして、吉川醸造はその電話一本で商標使用の許諾を得たと判断した?らしいですが、いや、書面でやるでしょ普通…。絶対揉めるじゃん…。ラーメン屋さんとしての商標しか取られてなくて、区分33の商標が空いてたなら別ですよ?でも、33でも「AFURI」が取られているなら、常識的に使ってはいけません。パッケージデザインが出てきた時点で止める人はいなかったのだろうか。
菊勇という商標
吉川醸造は1917年に登録した菊勇という商標のお酒を作り続けてきたようで、実に104年ぶりの商標登録が「雨降」です。100年ぶりの登録でわざわざ揉めそうなとこを狙わなくてもいいのでは…とも思います。
余談ですが、吉川醸造が商標を持っている「菊勇」という商標そのまんまの日本酒を作っている酒造が別にあったりします。
現在の菊勇株式会社としては1973年創業ですが、1897年に創業した菊勇酒造が、他の3社4蔵と合併して作られた会社のようです。ソースはWikipedia。
こちらが取っている商標は「栄冠菊勇」となっていまして、「菊勇」からちょっと変えてきています。吉川醸造が菊勇を商標登録する20年前から菊勇という酒を作っていたようですが、商標は取ってなかったんですね。
しかし売ってるお酒はまんまの「菊勇」で、揉めなかったのかな?と思ってしまいます。同じ酒蔵同士だし土地的にも離れているしってことで棲み分けてるのかも知れません。あるいは商標使用料を払ってるとか?その辺は分かりません。
「菊勇」については吉川醸造が有利な立場にあり、自分たちは商標について寛容なのだから、きっとAFURI社も寛容に対応するだろうと考えたのかも知れません。
(とは言え、現在の吉川醸造の社長はシマダグループから来た建築関係の方らしいので、吉川醸造の企業文化とは距離があるような気もしますが)
以上、余談。概ね想像の話です。余談なのでそっと次の章へ進みます。
商標関係の争点
AFURI社は、32と33区分において3つの商標を取っています。
32ビール,清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,ビール製造用ホップエキス,乳清飲料
33清酒,焼酎,合成清酒,白酒,直し,みりん,洋酒,果実酒,酎ハイ,中国酒,薬味酒
区分は2つ、役務は17です。まぁ妥当なところでしょう。区分を増やすと審査料金が高くなりますが、出来るだけ広く押さえておいた方が有利です。
「AFURI」「読み:アフリ」 出願:2019/04/24 登録:2020/04/14
「AFURI\阿夫利」「読み:アフリ」 出願:2022/05/06 登録:2022/09/02
「阿夫利」「読み:アフリ」 出願:2022/07/15 登録:2022/11/30
審査待ちの状態で、「AFURI\アフリ」、「あふり」を出願しています。2023/03/06出願なので、これらは商標防衛のためかと思います。
「AFURI\阿夫利」と「阿夫利」は2022年の出願と登録ですから、もしかしたらその頃吉川醸造と揉め始めたために商標を押さえておいたのかもしれません。
冒頭のAFURI社のリリースで問題にしているのはアルファベットの「AFURI」です。吉川醸造の商品に「AFURI」というアルファベットが入っていなければ、ここまで揉めることもなかったかも知れません。どう考えても「AFURI」表記は悪手でしょう。火に油です。
吉川醸造が「雨降 AFURI」を商標出願していますが、2023/03/14と出遅れているので遅いし、流石にこれは認められないんじゃないですかね。審査中なので結果が出ないとわからないですが。
吉川醸造は「日本産酒類海外展開支援事業費補助金」というものをもらっているそうなので、海外展開を考えるとどうしても「AFURI」表記が必要だったんですかね。でも、名前とはあんまり関係ないので、どうなんだろう。
令和3年度予算
「日本産酒類海外展開支援事業費補助金(ブランド化・酒蔵ツーリズム補助金)」
第3期採択事業者の決定について
補助金を貰っているのなら、なおのこと揉めないようにすればいいのに…。
例えば、「富士山」という商標が日本酒で取られていても、「富士の恵み」とか「富士の雫」「銘酒富士山麓」とか、要は区別が付く名前を付ければ商標を取れるし、侵害にもなりません(判断は特許庁の審査官がするんだけど)。なぜそこまで「AFURI」にこだわるのか意味が分からない。
普通、既に商標を取られてるんだから「阿夫利の涙」とか、違う名前にするでしょう。菊勇だって、後発は「栄冠菊勇」と単語を追加しています。なんらかの申請書類に「雨降/AFURI」とか書いちゃって修正不能とか、そんな事情があったりするんですかね。(知らんけど)
当初は好意的だった?
こんなツイートが発掘されました。
プレスリリースはコチラ。
2021年4月時点で商品名に「AFURI」と入ってるのに割りと好意的ですね。社長がTwitter担当ではないでしょうし、社内でも考え方が違っている可能性はあります。社員全員が自社の商標について熟知してるわけじゃないでしょうし。
まさか堂々とAFURIを主張してくるとは思っておらず、軽く考えていた?「私達は見てますよ」という牽制の意味もあったのかも?
この後、2022年8月に無効審判請求が出ているので4ヶ月のうちに何かあったのでしょう。このプレスリリースを読むと結構大々的に売り出しており、ある程度のブランド価値が生まれてしまったので今更「雨降 AFURI」を変えられないという理由があるのかも知れませんね。
そもそも「AFURI」を使わなければよかったのでは…とはどうしたって思います。登録済みの他人の商標なんだから…。
ただ、この辺は両社の動きがあまりに非合理的です。イマイチ腑に落ちない。まだ表に出ていないやり取りがあったのかも知れませんが、それはもう分からんね。どっちもいくつかミスをおかして、結果的に運悪く拗れたとかなんですかね。
本来あんまり関係ないこと
吉川醸造からのリリースで商標侵害について関係ないなって思った部分を指摘しておきます。
商標侵害で揉めたら当然その様な話は出てくるでしょうけど、酒の液体に「AFURI」と書いてある訳ではないので名前だけ変えればいいでしょうし、AFURI社の社長も「交渉戦術の一手として条件に入れただけで、AFURI表記をやめるなら在庫は売ってもいいと提案した」と言っています。それでも拗れたんだから、継続して「AFURI」を使うという主張だったんでしょう。そりゃ無茶ですよ…。
「相手はこんな無茶を言ってるんです!どうです?酷いでしょ?!」ってことですよね?交渉内容、それも相手の印象が悪くなる条件だけを突然公表するのって、ビジネスの道義的にアリなんですかね?僕はそういう相手とは怖くて交渉できません。
商標権の話で、ラベルを誰に書いてもらったかは関係ありません。交渉論で出てくる大義名分や権威付けを利用している好例ですね。権威は効きます。交渉で勝つには大義名分も重要です。「義はコチラにあり!」みたいなことです。正しいっぽく見えます。
「AFURI」という単語は区分33で商標登録されているので、それを日本酒のラベルに入れておいて商標侵害していないと主張するのは無理筋では…。
また、吉川醸造も「雨降:アフリ,アメフリ,ウコー」という商標を押さえていますから、当然同じ名前の日本酒を他社が売出したら商標侵害と主張するはずで、同じ事をしてるのに相手だけ非難するの?という気もします。
あたかも商標ゴロ、パテントトロールでありAFURI社が邪悪な存在であると印象づけしているように見えます。AFURI社が取った商標の区分としては、21,25,30,32,33,35,43,44辺り。区分21、25あたりはマグカップや衣類ので、AFURI社のロゴ入りグッズでも売ろうと思っていたのかなと思われます。
区分30は「茶,コーヒー,ココア,菓子,パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,調味料,穀物の加工品,ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,弁当,ラビオリ,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦」「即席ラーメン,即席うどん,ラーメン・うどん又はそば用スープ,ラーメン・うどん又はそば用スープの素,ラーメン・うどん又はそば用乾めん,ラーメン・うどん又はそば用生めん,調理済みラーメン・うどん又はそば」など飲食関連です。これらの役務を数えて150種類と指摘するのは悪意が感じられます。
伊勢原市で「AFURI」と入ったマグカップやTシャツ、カップ麺などを売り出したい人がAFURI社以外にいるんでしょうか?いなくない?誰も困らなくない?
44は飲食とは関係ないですが、コロナ禍で飲食以外の業態も考えなくてはいけないとなったら多少は業態違いもあり得るでしょう。
商標の中心は社名でもある「AFURI」というアルファベット表記です。「150種類以上の物品・役務について取得」という表現は、印象を悪くしようとしてるように見えます。
これもAFURI社の印象を悪くしようとする表現ですね。商標は区分ごとに取れるもので、一発で区分関係なくすべて「阿夫利 あふり アフリ AFURI」を独占するものではありません。1区分ごとに5万円掛かるので通常は必要な区分だけ申請します。ディズニー社なんかは片っ端から取るかも知れませんが。
「あふり」に関する名称で商売をしていて不安なら、とっとと商標を取りましょう。商標こそが安心をもたらします。商標は取得したロゴや読みを区分ごとに保護するものですから、空いている区分について「あふり」の名称を使って商売をしているのなら問題なく商標を取れるでしょう(審査官の判断に依るけど)。
「苦情文が届いたと聞いた」というのも真偽不明です。「聞いた」という表現は会社のリリースとは思えません。伝聞…。
以上、商標権とは関係ない表現集でした。皆さんはこれを読んで、可哀想な吉川醸造、邪悪なAFURI社と思ってしまったんでしょう。よく読んでください、そうじゃないでしょ?争っている商標と無関係な部分が多いでしょ?
吉川醸造としては、「AFURI」を商標として完全に押さえられてしまって、追加の申請分もAFURI社に出遅れてしまって、かなり分が悪いと分かっているのでしょう。だから、こういう文書で世間を味方につける以外無かったんだと思います。私は好きじゃないなぁ、こういうやり方。
普通に、「雨降」でも「雨降 AFURI」でもなく、「阿夫利の雫」とか「雨降の涙/AFURI's tears」とか、何か単語を付けて商標侵害を回避すればいいのに、と思ってしまいます。なぜ「AFURI」にこだわって揉めてるのか本当に分かりません。
吉川醸造さん、これ読んでいたらコメント欄で「AFURI」に拘った理由を教えてください。それと、名誉毀損にならないように注意しましたが、名誉毀損だと思われる部分があったら訴える前に教えてください。
今後の展開
吉川醸造の「§雨降∞AFURI」が認められるのか?
「雨降」の無効審判がどうなるのか?裁判の行方は?
通常は半年くらいで商標の審査が終わるので、結果が出るのを待ちましょう。「雨降」の商標登録はアリ、AFURIの使用はNGあたりが落とし所ですかねぇ。
AFURI社が叩かれたワケ
商標侵害の被害者であるAFURI社がボッコボコに叩かれた理由の考察。
吉川醸造の先制攻撃が上手かった。扇動が上手い人が内部にいるか助言してるんでしょうか。大衆の感情を煽る天才がいます。
飲食店が酒の廃棄を求めている、地名を商売に利用している、地元から苦情が出ているなど、かなり歪曲しながら実は煽ってる表現がすごい。
「しゃらくさいラーメン屋」を嫌いな人がたくさんいた。まぁ、僕も洒落こいたラーメン屋さんは好みませんが、でもそれとこれとは別です。世間の人は、感情的な好き嫌いと論理的な正否を一緒くたに扱う人が多いみたいですね。
社長が出した文章やインタビューがまた、「しゃらくさいラーメン屋を嫌いな人達」にとっては火に油だったんでしょう。僕は「あれ、俺この人好きだわ」って思いましたが。ちょろいかな?
社長のコメントの「我々地元の人以外にはほとんど知られていなかった阿夫利山」という表現が驕ってるように見えた?僕は登山をそこそこしますし、大山(おおやま)には何回か登ってますが、これまで「阿夫利山」と呼んだことはありません。社長のコメントはそんなに間違ってないと思います。だって、大山じゃん。でもこれからは阿夫利山って呼ぼうかな。大山(だいせん)と区別つくし。
地名、山名を商売に利用することへの拒否感。でも地名が入ってる商標なんていくらでもありますよ。東京メトロ、東京タワー、富士山や谷川岳、雲取山だって商標になってます。ちょっと商標検索すれば分かります。それらとは違う?なにが?第一、雨降だって元は阿夫利山でしょ?商売に使ってますよね。阿夫利神社のお墨付きがあるからOK?確かに歴史と権威がある神社ですが、それでも先に阿夫利山(あふり山)という名前があったのでは?その名称に関する全権利を神社が持っているものなんでしょうか。権利や異論があるならもっと前に阿夫利神社とAFURI社が揉めてると思うのですが。地名、地名が入った名称を商標として登録することは何も悪いことではありません。もし禁止したら大混乱が起きるでしょう。地名が入った社名や商品、ブランドなんて星の数ほどあるんですから。
阿夫利山から「あふり」「AFURI」を生み出す部分になんの創作があるのかと思ってる人もいるようですが、「阿夫利山」→「AFURI」は立派にクリエイティブですよ。そのまんま「阿夫利山」というラーメン屋さんをやっても良かったんでしょうけど、それを敢えてアルファベットにして商標としたのは工夫だと思います(商標権への配慮かもしれないし)。発明の多くは「なんだそんな単純なこと」と思われるようなことなんですよ。Appleのロゴだってそうでしょ。でも、よく見れば緻密なデザインだったり思索の結果だったりします。他人の創作を軽く考えないほうがいい。
この文章を書いた動機
AFURI社や社長へのコメントを見ていて、「こりゃもう、いじめだな」って思ったから書きました。法的にAFURI社はなんも間違ってません。地名を社名やブランド名にしたっていいじゃないですか。少なくとも沖縄や北海道の会社じゃないんですよ。阿夫利山の近くで山からの水を使ってスープを仕込んでいるなら地元企業でしょう。地名が入っている会社やブランドなんて他にもいくらでもあります。
間違ったことをしていないのに、ある日突然自分が大事にしてきたブランド、商標が侵害されていたら揉めますよ。現に商売で使っている商標なんだから。それだけ真剣に、大事に商売をしてきたのでしょう。譲れない部分はあります。
細かい部分を指摘して「お前は本当は阿夫利山を愛してなんかいないだろう」なんて書いてる人も見ました。逆に「お前はそんなに最初から完璧な正解を出せるのか?」と聞きたい。完璧な人間などいない。後からならいくらでも言えるんですよ。
「AFURI」という表記を使って取得済みの区分において侵害していないと主張する方が私には意味がわかりません。どういう解釈をしたら侵害してないことになるの…。それでいて「訴えられた!」とリリースを発表するなんて、本当に意味がわかりません。
そして、そのリリースにまんまと乗ってAFURI社を叩く人がとてもたくさんいた事に驚きました。
間違ったことをしていない側を理不尽に叩く様は、まさに「いじめ」です。正しさではなく、振る舞いや言動によって叩かれるなんて、いじめそのものじゃないですか。
よく考えてください。やってる事はいじめですよ?
こういうのはだいたい『正義感』で起こります。「あいつは悪いやつだ、やっつけてやろう」って。でも、その正義は本当なのかよく考えた方がいいです。なぜ自分はこんなに感情が揺さぶられているのか?正義を執行したくなってしまったのか?操られてないか?正義感をくすぐるのが上手い人っています。もし正義感を覚えてしまったら、本当に正しいのかよく考えてください。かくいう私も正義感に酔って冤罪の人を傷付けてしまったことがあります(謝罪し和解しました)。みなさんも気をつけてください。
AFURI社を叩いてた皆さん、自分がやったことはいじめであると自覚して、少し反省したほうがいいと思います。中には名誉毀損に当たる表現をネットに残している人もいます。訴えられる前に反省して謝罪しましょう。
最初のリリースで吉川醸造を支持してAFURI社を叩いてしまった人は、今更振り上げた拳を下ろすことが難しくなってしまっているでしょう。まんまと乗ってしまった自分が恥ずかしい、悔しいという気持ちもあるかも知れません。でも、一番傷ついているのは誰なのかをよく考えてください。自分一人の小さな中傷でも、たくさん集まれば大きなダメージになります。そっと拳を下ろしてみませんか?大丈夫、今ならたぶん間に合います。
下ろした拳を吉川醸造に「よくも煽ったな」と向けるのも違いますからね?AFURI表記にこだわってる理由はよく分かりませんが(ラベル張り替えなどのコストとか?)、こちらはこちらで自分たちのビジネスが有利に運ぶように行動しているだけです。悪いのは罵詈雑言や誹謗中傷をしている人達です。(一応、この文書では誹謗中傷にならないように配慮してるつもりです)
この先、商標の審査と裁判の行方がどうなるのか、たまにチェックしていきたいと思います。
AFURIのラーメン、食べたことないから今度食べに行こうかな。