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[無料]山で泊まる技術 その2テント編

山で泊まる技術、2回目はテント泊です。

山小屋泊に慣れたらテント泊もしたくなるもの。荷物はちょっと重くなるけど衣食住を全部背負って山を歩くのは、ちょっと誇らしく冒険心も満たされます。

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テント泊のメリット・デメリット、テントの種類、実際にテント泊をする流れ、マナー、コツなどを紹介します。火器や食事についてはまた今度。

基本的には無雪期にキャンプ指定地でテント泊をする前提となります。積雪期やキャンプ指定地以外でのビバークについてはあまり触れません。

テント泊のメリット

張る場所があれば広々寝られる
繁忙期の山小屋は大変に混み、布団1枚に3人で寝るような状況もあるそうです。テントなら、張る場所さえあれば少なくともテント内のスペースは自分で使えます。

(だいたいそんな繁忙期はテント場も混むので、連休や土日を避けるのが一番なんですけどね…)

料金が安い
山小屋だと2食付きで8000円~12000円程度掛かりますが、テントなら500円~高くても2000円程度で済みます。サービスを考えたら山小屋が高いとは思いませんが、テント泊が安上がりなのは確かです。

衣食住を背負って歩くのがなにやら楽しい
個人的にテント泊をする理由の1番はこれ。テントを使いたい。ちょっと冒険心が満たされる点です。整備されたテント場で冒険もなにも無いという向きもあるでしょうが、『道具使いたい欲』が満たされます。

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いざとなったらどこでも泊まれる(原則は指定地)
大原則はキャンプ指定地でのテント泊ですが、疲労や悪天候で動けなくなってしまったら指定地でなくても緊急避難的にテントを張ることが出来ます。ツエルトでもいいのですが、テントのほうが快適に休めます。

(とはいえ、強風のなかでテントをちゃんと立てるのはとても大変なので、そういう時はフライシートを被るとか簡易的な避難になる気がします)

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時間や他人への気遣いなどがわりと自由
食事の時間も寝る時間も起きる時間も自分たちで決められます。テント内には自分や仲間しかいないので、他人への気遣いも減ります(ゼロではない)。ただし、21時以降は静かにする、3時発など早く出るときは周りに配慮して静かに撤収するなど周囲への気配りをしましょう。

テントから顔を出せば星空など自然との距離が近い
外で寝るので当たり前ですが、テントから顔を出せは即大自然です。真夜中に起きたら夜空を見てみて下さい。雲がなければ街では見られない星空が見られます。特に、標高が高くて木が少ないテント場での星空は格別です。

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テント泊のデメリット

装備が重くなる
当然ですが装備は重くなります。テントが1.5kg、寝袋600g、マット500g、火器500g、食料1kgとしたらこれだけでも4.1kgです。小物を入れたら5kg程度の重量増となります。食事を充実させたければ食材や調理器具で7kgくらい増えるかも知れません。15kg程度の荷物は楽々背負えないとツライ。

装備を忘れると悲惨なことになる
私は一度テントのポールを忘れたことがありますが、構成要素の一つでも忘れると悲惨なことになります。場合によっては命に関わるので忘れ物にはご注意を。

ちなみに、ポールを忘れた時は本体の上頂点にロープを結んで木の枝に投げ、天蓋のように上から吊る形にして中で寝ました(真冬)。

到着が遅いと張る場所が無くなることもある
最近は混雑を避けるためにテント場も予約制になりつつあります。設営の時間を決めて希望者を順に割り当てていく方式の指定地もあります。が、一般的には先着順です。遅くても15時に到着していないと良い場所が無くなってしまうことがあります。

17時以降着などは論外なので、余裕を持った計画を立てましょう。

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1人だと寂しい、知らない人との交流機会は少ない
山小屋だと食事前の食堂や談話室で知らない人と会話をする機会もありますが、テントだと中に入ってしまえば外から声を掛けられることはほぼありません(混雑時に移動をお願いされることはあります)。交流を求めて山に泊まる人には物足らないかも知れません。が、交流を求めないタイプの人にとっては却って気楽です。

悪天候時はツライ
悪天候時は風や雨に耐えなくてはならず、ツライ思いをします。天気予報が悪かったら中止や山小屋への変更を検討したほうがよいでしょう。悪天候時のテント泊もたまには良い訓練になりますが、修行です。

寒い
単純に山小屋より寒いです。火器を使っている間は温かいのですが、火が消えると気温はほぼ外気と同じになります。真冬は朝起きるとテント内のものが凍りついています。防寒の備えが必要で、特に冬は防寒着や寝袋で装備が重くなります。

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トイレが億劫
寝袋から出て靴を履いてテントの外に出て指定地のトイレまで行くのはなかなか億劫です。特に寒い真冬の夜や雨の日はツライ。対策は…我慢?お酒を飲みすぎないのも有効です。

トイレに行く回数を減らすために水を飲むのを我慢するのは体に悪いので、のどが渇いたと感じたら水分を摂って下さい。ただし、コーヒーやビールは水分補給にはなりません。

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乾燥室は使えないので雨が降ると装備が全部湿る
 一般的に山小屋の設備はテント泊の人は使えません。乾燥室はもちろん、自炊エリアや食堂も使えません(昼間食事を提供している小屋で食事をするのなら使えます)。稀に自炊エリアをテント泊の人に開放している小屋もありますが例外です。山小屋泊とテント泊では料金からして違うので仕方ありません。

乾燥室を使えないので、装備が濡れたらとても乾きにくい。濡らさないように注意しましょう。服なら着干しですが、乾くまで不快です。

初期費用で『テント+寝具+火器』など出費が大きい
山小屋泊なら、装備は日帰りと大差ありません。が、テント泊だとテント、寝袋、マット、火器、食器や調理器具などなどが必要です。ザックも日帰りなら20~30リットルで足りますが、テント泊なら40リットルは必要です。

新品の登山用装備で揃えた場合、ざっくり10万円程度掛かると思って下さい。

(中国製のテントや火器などで安く済ませる方法はありますが、無難なのはモンベルやアライなどの登山用品メーカーです)

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テントの種類

テントには様々な種類がありますが、大雑把に分けるなら壁の種類で分けられます。ダブルウォールテントとシングルウォールテントです。簡易的なものとしてシェルターとツエルトというものもあります。

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以下では、ダブルウォールテント、シングルウォールテント、シェルター、ツエルトについて解説します。

現在、ダブルウォールテントとシングルウォールテントは『ドーム型』が一般的です。他の方式もありますが、ここではドーム型の説明だけ書きます。

ダブルウォールテント

名前が表すとおり、本体とフライシートが分かれており壁が2枚あるのがダブルウォールテントで、最も一般的です。シングルウォールテントやシェルターより悪天候に耐えられます。

テント部位

本体には防水性がなく、上に掛けるフライシートで防水します。なのでフライシートを忘れて雨が降るとびしょ濡れになってしまいます。本体とフライシートの間に『前室』というスペースがあり、靴や装備を置いたり調理をしたり出来ます。

2人用でフライシート、本体、ポール、ペグの合計1.5kg程度の製品が一般的です。

ダブルウォールテントのポール設置方式
ドーム型テントは金属製のポールでフレームを作り、フレームが本体を支えて空間を作ります。ポールと本体の設置方式はスリーブ式と吊り下げ式の2種類があります。

スリーブ式
スリーブ式は本体にそってスリーブ(筒)が縫い付けられているので、そこにポールを通して固定します。下の動画はアライテントのエアライズを設営する動画です。

吊り下げ式
吊り下げ式は、テント本体に付いているフックをポールに引っ掛けて設営します。下の動画はモンベルのステラリッジを設営する手順です。

吊り下げ式は、テント本体をペグで固定してから設営できるため風が強い時は張りやすいとされています。

スリーブ式はポールの抜き差しにコツが必要だったり、本体が濡れていると引っかかったりするので、設営と撤収は吊り下げ式の方が楽です。

価格の相場は、国内の登山メーカー製で2人用が税込み48000円程度です。モンベルのステラリッジは吊り下げ式です。

最初に買うならモンベルかアライテントが無難です。私が今買うならステラリッジ2です。

モンベル:ステラリッジ

ステラリッジはフライシートが別売なので必ず本体とフライシートを買って下さい。フライシートが無いと雨が降ったらびしょ濡れになります。ステラリッジ2なら本体が32120円、レインフライが14850円で、合計46,970円になります。

アライテント:トレックライズ、エアライズ

アライテントは国産テントメーカーの老舗です。アライテントはスリーブ式を採用しています。本体とフライシートはセットです。

私はエアライズ2を15年前に買いましたが、今でも問題なく使えています。耐久性が高すぎてしまって儲かるのか心配になります。

なお、モンベルのステラリッジやアライテントは無難なのでテント場は同じ様なテントが並びます。見分けるために大きく名前や絵を書いてしまうとよいです。最近よくあるテントを丸ごと盗まれる事件も回避できるかも。

価格は、エアライズ2で税込み48,400円です。

軽量テント

ビッグアグネスやニーモなどが軽量のテントを出しており、1人用なら1kg弱です。モンベルやアライテントより300g程度軽い感じです。ただし、高価。また、生地が薄いので外から中の様子が見えてしまいます。耐久性については持っていないので分かりません。

とにかく軽いテントがいいのならビッグアグネスやニーモですかね。

価格は、1人用でも5.5万円くらい、2人用だと6.5万円くらいです。ちょっと手が出にくいですね…。

格安テント

テントに5万も6万も出せないよ!という方には、中国のネイチャーハイク。2人用で15000円程度です。

安いぶん少し重くて、1人用で1.5kgくらい、2人用で2kgくらいです。アライテントやモンベルだと2人用で1.5kgなので少し重いですね。ただ、本当に安い。私も1つ持ってますが普通に使えます。

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シングルウォールテント

フライシートがないため設営が楽で、重さも若干軽くなっています。上記G-LIGHT Xで1.2kg弱です。

ゴアテックスなどの防水透湿素材を使って本体に防水性能を持たせ、フライシートを省いた製品です。本体の通気性が低いので、中で火器を使うときは換気が必要です(そもそもダブルウォールテントでもそういう使い方は禁止されていますが)。

価格は、上記G-LIGHT Xで税込み5.5万円。

シングルウォールテントは前室が無いものが多いため、靴はテント内に置くし調理スペースがありません。が、最近は前室があるシングルウォールテントもあるようです(ちょっと高いけど)。

製品として特殊というか、ダブルウォールテントほど数が出ないためと思われますが、一般的にはダブルウォールテントより少し高価です。2人用で6.5万円くらい。

ツエルト

ツエルトは軽量、コンパクトな緊急用テントです。一人用なら350ml缶と同程度の重さです。

ドーム型のテントと違って、床が閉じていないので緊急時は頭から被って風を凌げます。床を閉じたいときは紐やファスナーで閉じられます。

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簡易テントですが、きちんと張ればテントのように使えるので最初からツエルトでテント泊をする人もいます(私もたまに使います)。その時はグラウンドシートやピクニックシートがあると快適度が増します。ツエルトは床が開くため、シートを敷かないと地面が見えます(ツエルトの種類にもよりますが)。

防水透湿性素材を使ったツエルトもあります。価格は高くなりますが結露しにくいメリットがあります。普通のツエルトが1万円程度、防水透湿素材だと2万円程度です。

ツエルトは日帰り山行でも個人装備として常に持っていくことが推奨されているので、登山を続けるのなら買ってザックに入れておきましょう。

買ったらたまに張る練習をしてください。練習しておかないと緊急時に張るのは無理ですからね。

シェルター

シェルターはシングルウォールテントとツエルトの間にあるような製品です。基本はシングルウォールで、より簡素な作りと薄い生地で軽量化を図っています。600~800g程度です。

防水性は弱めで透湿性は無いものが一般的です。おそらく防水透湿にすると高価になり重くなるのかと思われます。上のリンクのU.L.ドームシェルターは防水性能が低く、大雨になると水が生地を抜けてきます。あくまで緊急避難用の装備で、テントとは違います(とは言え、もうちょい耐水圧上げほしいな…耐水圧600mmは低すぎませんか…)。

自立型もあれば非自立型もあり、ツエルトとの区別は曖昧ですが、靴を脱いで使うのがシェルターかなと思っています。

…いや、ツエルトでもテントとして使う時は靴を脱いで使いますね。ほら、曖昧でしょ?価格は、モンベルのU.L.ドームシェルター1で税込み39,600円です。

で、何を買ったらいいか?

5万円出せるなら→モンベル ステラリッジ

2万円しか出せないなら→ネイチャーハイク

1万円しか出せない→頑張って働いて2万円作って下さい

上記の選択以外を選んでもいいのですが、よく分からないならステラリッジを買っておけば大失敗はしません。アライテントのエアライズも良いテントですが、どっちか選ぶなら改良が進んでいるステラリッジかな。

テントは何人用を買うべきか?

何人用テントを買ったらいいのか?ですが、無難なのは2人用です。絶対にソロ登山しかしないというのなら1人用でもいいのですが、テントを持っていない友達や家族とテント泊をするときに1人用しか無いと不便です。

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普通は『テント名に付いている数字』が大人が入れる人数です。例えばエアライズ2は2人、ステラリッジ3なら3人です。

エアライズ2は2~3人用と書いてありますが、実際に荷物含めて成人男性が入ったら2人でも窮屈に感じます。3人というのは、荷物などを除外して寝袋で3人がギュウギュウに寝られる、くらいの意味です。夫と小柄な奥さんと子供なら3人で寝られるかも?

ソロテント乱立の悩み
最近はソロテントが流行っており、多くの人がソロテントを持っています。私も持っていますが、みんながソロテントだけ持っていて、各自ソロテントを使いたいという状況だと「僕の4人用でみんなで泊まりましょう」と言いにくい状況になったりします。

山岳会なら最初から大人数用のテントを使うのでしょうけど、友達グループだと各自がソロテントという状況が生まれやすいです。

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広いテント場ならそれでもいいのですが、混んでいるテント場で5人パーティー全員がソロテントだと場所を取ってしまいます。

確かにソロテントは自分だけの空間を確保しやすく快適に寝られますが、テント場の混雑も考慮してください。混む時期に人気のテント場に泊まるのなら、2人用や3人用のテントを使うことも考えてみて下さい。

ただ、今は感染症対策もありますし、今後はソロテントが主流になっていくような気もしています。ソロテントを並べるときは出来るだけ省スペースになるように張りましょう。

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↑私が張った中央のテントを囲むように、平日の夕方遅くに来た3人組が3張りのテントを張った様子。他の場所もあったのになぜ囲んだ😅

テントを買ったらすること

初めてテントを買ったら、まずなにをしたらいいのか?買ってタグなどを外して、テント泊当日そのまま登山に持っていけばいいのか?

当然ダメです。準備して下さい。

付属品を確認する
本体、フライシート、張り綱、ペグなど仕様に記載されている内容に間違いがないか確認して下さい。ペグの本数も確認しましょう。足らないものがあったら販売店やメーカーに問い合わせて下さい。

説明書をよく読む
基本中の基本です。説明書をよく読んで下さい。当たり前のことしか書いてありませんが、大事な禁止事項などが書かれています。よく読んで下さい

目止め剤が付属していたら縫い目に塗る
本体やフライシートの縫い目が防水処理されていないテントもあります。そういうテントは縫い目に目止め剤を塗る必要があります。普通は目止め剤が付属しています。要は接着剤みたいなものです。それを縫い目に沿って塗ります。シームテープが貼られているテントならこの処理は必要ありません。

張り綱が付いているか確認しましょう
山のテント場で広げて張り綱がついてなければ正しくテントを張れません。付属していればまだその場で結べばいいのですが、時間が無駄になります。家で張り綱を付けておけば設営が楽ですね。張り綱が付属していないテントもあります。張り綱が付属しているか?テントに結ばれているか?を確認して下さい。

家や公園などで試し張りをする
庭がある家に住んでるなら庭で張ってみる、公園や河川敷などで練習できるなら、その様な場所で張ってみて下さい。初めて使うテントを山で初めて張るというのは無謀です。絶対に練習して下さい。

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それでは、次の章から実際にテント泊をする際の手順や注意点を解説します。

テント泊の手順

1.事前調査
登山の計画を作る際に、どこのテント場を使うのかを決めます。時期によっては使えないこともあるので確認しましょう。幕営料、水場やトイレの有無、予約が必要か?も調べて、予約が必要なら予約してください。受付の場所や時間が指定されていることもあるので、その辺も調べておいて下さい。

2.担当を決める
ソロなら全部自分でやればいいのですが、複数で1つのテントに泊まるなら担当を決めます。テントは誰の何人用を使うのか?食事はどうする?などなど。食事は大体鍋になりがちです。野菜と肉と味とうどんがあればOK。

焼肉やアヒージョもいいけど油ものをテント内でやると臭いや油が付くので持ち主が嫌がるかも知れません😅。汁物は作ってる時にひっくり返さないように注意して下さい。

食事担当(食担)を決めて、メニューや量はその人が決めてしまうとよいです。買い物は、車で移動するなら道中のスーパーで買ってもいいし事前に担当を決めて買ってきてもらったり、移動方法や各自の関係で変わります。割り勘の方法などもコミュニケーションを取って上手くやって下さい。

めんどくさければ各自で食べたいものを適当に持ち寄る感じでもOKです。各自ご飯を食べて、あとはお酒とつまみを楽しめばいいんじゃないでしょうか。

3.当日の受付
テント場に着いたら管理している山小屋で「テント泊でお願いします」と受付をします。代表者が張り数と人数を申告して幕営料を支払います。大抵は張り数分のタグやプレートを受け取り、張ったテントに付けます。プレートの場合は撤収後に返却します。

4.設営する場所を探す
先着順で張れるテント場なら、受付をしている間に他のメンバーが場所を探しても構いません。設営開始の時間が決まっていたり、管理者の指示で区画整理をするテント場もあるので指示に従って下さい(小屋泊でもテント泊でも、とにかく管理者の指示に従って下さい)。

場所を選べるのなら、風や水の通り道を避けます。出来るだけ平らな場所がいいのですが、到着が遅いと選択の余地は少なくなります。詳しくは後述します。

5.整地
いい場所を見つけたら石を避けたり、積雪期なら雪を踏み固めて平らにしたり、整地を行います。手を抜くとテント内の座り心地や寝心地が悪くなるので、出来るだけ平らになるようにして下さい。 

6.設営
テントを設営します。詳しくは後述します。

7.水くみ(1人2リットル程度)
水場で水を汲みます。水場はテント場のすぐ近くにあったり、ちょっと離れた沢だったりします。全員で汲みに行くこともないので、数人で分担してください。2リットル以上のプラティパスと大きめのエコバッグがあると便利です。

8.荷物整理
テント内で各自が荷物を広げるとカオスになってしまうので、泊まりで必要なものだけエコバッグなどにまとめて、翌日の行動に使うものはザックにしまって隅によけておいて下さい。服を着替えるならこのタイミング。

個人マットと寝袋は寝るときに使うので出しておいてもOK。食事中はマットをお尻の下に敷いておくとよいです。

9.くつろいだり、飲酒したり、食事したり
一番楽しい時間ですね。お酒の飲み過ぎには注意しましょう。また、昨今は感染症対策も考える必要があります。ワクチン未接種の方が多い場合は食事を分ける、会話するときはマスクをするなど対策をしましょう。(そういう点もあり、しばらくは個食やソロテントの方がいいのかも知れませんね…場所取るけど)

火器や食事については別の回で詳しく書きます。

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10.20時くらいになったら寝る準備
テント場に消灯時間はありませんが、周りのテントは翌日早起きするために早く寝るかも知れません。20時を過ぎたら寝る準備をはじめてください。21時を過ぎても大声で騒ぐのは、昨今マナー違反とされています。周りにテントが全く無いなら好きにすればいいですが。

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11.朝起きたら寝袋を収納
起きたらまず寝袋を収納すべしとされています。特に、1つのテントに多人数が入っている時は炊事スペースを空けるために寝袋は仕舞ったほうがよいです。火器を使えばすぐ温まります。

(※テント内で火器を使うと酸欠になるリスクがあるので原則としては禁止されています。が、実際にテント内で煮炊きをしないかと言えばします。よく換気して下さい。真面目にやるなら前室での調理になりますが、フライシートを燃やさないように注意して下さい)

12.朝食
朝食は、前の料理が余っていたらそれを温めて食べたり、とりあえずお湯を沸かしてお茶やスープ、カップ麺などを作ります。なので何はなくとも湯沸かしです。

湯沸かし最強はやはりジェットボイル。あっという間に沸きます。

ジェットボイルは空焚きすると周りの布部分が溶けてしまうので絶対に空焚きしてはいけません。

13.トイレ、水くみ
食事が済んだらトイレ。食事の前にトイレに行ってもいいですが、大きい方も出したいなら普通は食事の後にも行くことになります。水が足らなかったらテントの外に出たついでに汲んでおくとよいですが、前日の水が余っていればここで水くみをする必要はありません。

14.荷物整理、撤収
食事やトイレが済んだら荷物をザックに詰め込みます。宿泊用の装備はザックの底の方に入れ、その日の行動食や水、昼食や上着など行動中に使うものを上の方に入れます。

風雨が無ければレジャーシートなどを外に敷いて、その上でパッキングしつつ、手が空いている人がテントを撤収すると効率よく片付きます。

天気が悪い場合はテント内でパッキングを済ませ、ザックカバーを掛けて雨具も着て、前室で靴を履いてから外に出て下さい。

テントの撤収については後で詳しく書きます。

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テントを張る場所の選び方

では、上でサラッと流した場所選びについて詳しく。

予約の確認
テント場でも土日や繁忙期は予約が必要な場合があるので、Webサイトなどをチェックしてください。いきなり行って満杯だとテント泊は出来ません。

指定されたり先着順だったり
場所を指定されるテント場もありますが、先着順に張れるテント場のほうが一般的かと思います。先着順のテント場なら、当然早く着いたほうが良い場所に張れます。夕方に着いても張る場所が無くなってしまいます。早出早着を心がけましょう。

特に大きなテントを張るなら早く着かないと、まとまった広いスペースが無くなります。そういう時は小さいソロテントの方が有利だったりします。

どういう場所がいいのか?
平らな場所。当然ですが、地面が平らな場所を選んでください。斜めだと地味に疲れるし、寝ている間に下の方に流されていきます。

風。風の通り道は避けてください。山の風は、日中は弱くても夜中に強くなったりします。縦長のテントは横風に弱いので風向きも考えて設営します。

トイレや小屋との距離。トイレに近すぎず遠すぎないのも大事。トイレのすぐ近くは臭いがツライので避けましょう。と言って、離れすぎても億劫になります。登山道のすぐ脇や山小屋に近すぎる場所は騒がしいので、ゆっくり寝たいのなら少し離れた場所がいいでしょう。そのへんはお好みで。

水の通り道。雨が降った時に水が溜まらない場所を選んで下さい。他と比べて凹んでいて砂や泥が乾いた感じが残っていたら水たまりになる場所です。水が流れた跡にも注目して下さい。雨が降ったら川になる場所です。テント内への浸水はなかなかありませんが、前室に置いた靴などが濡れます。

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木や森。夏の森は虫が多い。翌朝テントの外側にビッシリ小さい羽虫が付いてたりします。と言って、広場の真ん中は直射日光で夏だと日中暑くなります。夏は日陰がいいのだけど、木の真横は落雷のリスクがあるので、5m程度は離れた方がよいでしょう。太陽の動きを考慮しつつ安全圏に張ってください。

まとめると、良い場所の条件とは?

風や水の通り道ではなく(積雪期なら雪崩のリスクも少なく)、平らで小石が少ない場所。

トイレや水場、小屋から遠すぎないがトイレに近すぎない。夏なら落雷のリスクが少ない日陰で冬なら日向であたたかい場所です。展望が良ければベター。

だいたいそういう場所は先人が整地した跡があります。そういう場所を探して下さい。

テントを張る手順

では、テントを張る手順と撤収の手順を詳しく書いていきます。標準的な手順を書きますが、状況によっては多少変わります。特に強風の時は飛ばされないように固定したり重石の荷物や人を入れるなどしてください。

1.張る場所の小石や枝を取り除き整地する
整地は大事です。テントの快適さは整地で決まります。最初からキレイに整地されている場所もたまにあるのでそういう場所を選ぶと楽です。

2. ザックからテント一式を出す
強風の時は飛ばされないように注意して下さい。条件が悪い時は一式を出さず、必要なものから出して設営して下さい。

3.グラウンドシート(アンダーシート)があれば張る場所に広げる
グラウンドシートを地面に広げて、風が強い場合はとっととペグを打ってしまいます。または、余裕が無ければグラウンドシート無しでもOKです。天気が良ければ広げるだけでも構いません。

風とテント1

このときにテントの向きと入り口の場所を決めます。横から風を受けないように、入り口が風下になるようにしてください。長辺に入り口があるテントは少し斜めにしたらいいと思います。風下側に出入口を設けるのが基本です。

風とテント2

4.テント本体を広げる
テント本体を地面またはグラウンドシートの上に広げます。吊り下げ式はここでペグで固定できます。スリーブ式はまだペグを打てませんが、風が強いなら荷物を入れるなどして飛ばないように工夫して下さい。

それぞれのスタッフバッグはバラバラにならないようにまとめてください。

5.ポールを伸ばす
出来るだけ地面に触れさせないようにして、ポールを接合部はきっちり根本まで入れて伸ばします。周りの人を刺さないように注意して下さい。

地面に触れさせないように注意するのは、接合部に砂や雪が入ると不具合の原因になるからです。伸ばしきったあと、やむを得ず地面に置くのは仕方ないですが出来るだけ手で持って作業した方がよいです。

6.テントにポールをセットする
吊り下げ式は、ポールをセットしたら本体のフックをポールにかけていきます。

スリーブ式は伸ばしたポールをスリーブに『押し込みます』。引っ張ると接合部が抜けてしまうので押し込んでください。2本とも端まで押し込んでハトメにポールを挿したら自立します。

風が強い時は、自立したら重しとして荷物を中に入れてしまっても構いません。天気が良いならまだ荷物を入れないほうが微調整しやすいです。

ポールをセットする際に誤って折ってしまったら、大抵は補修用のパイプがポールの袋に入っているので、折れた部分をパイプに通してテープで固定して下さい。下山後メーカーに依頼すれば修理してもらえます。

7.(スリーブ式)テントの四隅にペグを打つ
スリーブ式のテントはここで四隅をペグで固定します。グラウンドシートのペグを打っているのなら、四隅のループをペグに掛けるだけですが、たるんでいたら打ち直して下さい。

8.風上側からフライシートを被せる
フライシートとテントを接続します。接続の方法はテントごとに違うので説明書を読んで練習して下さい。風が強いとフライシートを飛ばされてしまうので、固定するまでは特に注意して下さい。

9. 張り綱をペグや岩で固定する
張り綱は出来るだけ多くペグで固定して下さい。全部真面目に固定すれば12箇所になると思います。

大きな岩があれば張り綱をくくりつけてもいいのですが、岩が軽くて風が強いと緩みます。岩をいくつか重ねるなどして固定して下さい。

使ったペグの本数は覚えておき、余ったペグはテントなどの袋とまとめて、テントの袋は出入口近くなどわかり易い場所に置きましょう。バラバラにしておくと撤収の時に無駄な時間を使います。

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10.荷物をテント内に入れる
設営が終わったら荷物を中に入れます。地面が濡れてたり天気が悪いならとっとと入ってしまったほうがいいですが、風雨がないなら必要な荷物の分類などは外でやってしまったほうが楽です(特に多人数で入る時は)。こういうときレジャーシートがあると便利です。

アイゼン、ピッケル、ストックなどはテント外に置いてください。最近のテントは生地が薄いので、尖った金物が触れると簡単に穴が空いてしまいます。

区画調整や天候などでテントの移動が発生したら、荷物を全部出してからペグを抜いて移動してください。横着しようとするとポールを折ったり底が擦れて穴が空いたりします。

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テントを撤収する手順

1.荷物を外に出す
パッキングして出発の準備が出来たら荷物を外に出します。雨が降ってるならザックカバー掛けて、雨具などはテント内で着込みます。雨や風が強い時は本体を畳むまで荷物を中に入れておいてもOKです。重石になります。

天気がいいなら個人マットやレジャーシートを広げ、とりあえず荷物を外に出してパッキングしても構いません。

2.ペグを抜く
まずはフライシートのペグから抜きます。風が強くないなら全部抜いちゃっても構いません。風が強いならフライシートのペグだけ抜きます。ペグ同士を擦ったりして泥を落としてください。全部抜いたら本数を確認して残置しないようにしましょう。

余裕があって沢があるならペグを洗ってもいいですが、テント場の水場や炊事場で洗わないようにしましょう。マナーとして。

3.フライシートを外す
フライシートを外したら丸めて袋に入れます。どうせ後で干すのでキレイに畳む必要はありません。

4.本体からポールを外してたたむ
吊り下げ式ならフックを外すだけ。スリーブ式はポールを引っ張ると接合部が抜けてしまうので押し出して下さい。引っ張ったらダメ、ゼッタイ!

ポールは真ん中から折りたたむのがよいとされています。端からたたむとポールに入ってるゴム紐が伸びてしまうからです。が、実は私は10年以上端から畳んでいます(当初真ん中で折ると知らなかった)。でもゴムは伸びてないんですよね…。

端からたたむと嫌がる人もいるので、他人のテントなら特に、真ん中から折りたたんで下さい(または持ち主の指示を聞きましょう)。

5. テント本体を畳む
まだ荷物が入ってるなら全部出します。たたみ方はフライシート同様、適当でいいんですが、本体は空気が抜けないと収納できません。出入口のファスナーを半分開けておくと空気が抜けやすいです。

付属のスタッフバッグがタイトすぎるテントは収納に時間がかかるので、そういうテントを買ったら少し大きめの袋やゴミ袋を用意しておきましょう。撤収が早く出来ます。

6.すべてを収納する
テント本体、フライシート、ポール、ペグ、グラウンドシートをなどを確実に収納します。分担する時は誰が何を持ったか、リーダーや所有者が把握して下山後に回収して下さい。

7.忘れ物チェック
出発前に張った場所周辺をよく確認して、忘れ物をしないようにし注意して下さい。ゴミも拾って帰りましょう。合言葉は「来たときよりも美しく」です。

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テントの管理

使ったテントはどうしたって湿気ているので、帰ったら早めに干して下さい。そのままにしておくとカビや異臭が出てしまいます。汚れがひどい場合は風呂場で広げてお湯で洗って下さい。グラウンドシート無しで使っていると、底が汚れます。土が付きっぱなしだとカビや劣化の原因になります。

収納はゆったりした袋に入れて、湿気が少ない場所へ。押し入れに入れるなら乾燥剤を置いておきましょう。付属品はひとまとめにしておくと次回使う時に困りません。

テント泊の注意点

冒頭でも似たようなことは書きましたが、大事なことなので注意点。

準備:忘れ物に注意
フライシート、本体、ポール、ペグ、グラウンドシートなど、テントを構成するものは1つでも欠けると正常に張れません。忘れ物に注意してください。ソロテントなら困るのは自分だけだけど、4人用テントで忘れ物をするとパーティー全員が危険になります。テント以外にも、火器やガス、食器、食材なども定番の忘れ物です。

準備:組み合わせに注意
複数のテントを持っている場合は組み合わせを間違えることがあります。ポールだけ違うテントのものを持ってきてしまったとか、フライシートではなく本体を2個持ってきてしまったとか。組み合わせが正しいか、パッキング前によく確認して下さい。

準備:担当者とのコンセンサス
リーダーは、テント担当者がどういうテントを持ってくるのか確認してください。4人用を持ってくると言ってたけど2人用だったとか、とても重いオートキャンプ用だったとか、初めて使う張り綱がついてないテントだったとか…。

関係性にも依りますが「言わなくても分かるだろう」が通用しないこともあります。確認は大事。

当日:テント付属品の管理
テントのスタッフバッグやペグの残りを紛失しないように、設営後は分かりやすい場所にまとめてください。出入り口の近くにポケットが付いてたりします。そういうとこにまとめるとよいです。登山では『物を探す時間』が最も無駄です。

当日:整理整頓
狭いテント内では整理整頓が大事です。上に書いたように使うものと使わないものを分けて、荷物を広げすぎないようにしてください。複数人で泊まる場合は特に散らかさないことが大事です。

外に置いても支障がない荷物は外に置いたり、ツエルトを立てて物置にするのもよいでしょう。テント内を広く使えます。

当日:盗難に注意
最近はテントそのものや装備の盗難が起きているようです。特にテントや宿泊装備をデポして山に登る際はご注意を。テントにマジックで名前を書いてしまったり、ファスナーに南京錠を付けるなどで自衛して下さい。貴重品は持っていきましょう。 

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テント泊のマナー

禁止されている場所には張らない
一般的な登山でのテント泊はキャンプ指定地で行って下さい。緊急避難や沢登り、雪山などバリエーションルートを行く場合はまた別ですが、普通の登山では指定地以外でのテント泊は禁止されています。丹沢などエリア全体でテント泊が禁止されている山域もあります。

混んでいるときの区画整理は快く応じよう
テント場が混んでいると、管理者の指示で区画整理が入ることがあります。正直言えばめんどくさいですが、困っていたらお互い様なのが山の世界です。快く応じて下さい。夜に到着した登山者本人が「詰めて下さい」と言ったら説教してもいいですが。

テント場が混む時期は1人用を減らし張り数を抑える
ソロテント乱立問題です。どうしたって4人用テント1張よりは、1人用テント4張りの方が場所を取ります。2人用や3人用があれば、そういうものを使って張り数を抑えたほうがよいです。最近は張り数に応じて幕営料が多く加算されるテント場もあります(どこだったかは忘れました)。

混んでいるならグループ内のテントは詰めて張る
広いテント場で空きもあるなら広々使ってもいいのですが、混んでいるならそれなりに詰めて張りましょう。

近くの人には挨拶をしておくとよい
もし近くにテントを張った人が外にいたら挨拶をしておくとよいです。人間、挨拶をした人とはケンカになりにくいものです。

張り綱に足を引っ掛けないように注意(特に夜)
人のテントでも自分のテントでも、張り綱を足で引っ掛けると緩みますし、転倒したら危険です。特に夜はヘッドランプで照らしても見えにくいので注意して歩いて下さい。

張り綱を無駄に伸ばさない
足を引っ掛けられないように、張り綱は無駄に伸ばさないようにしてください。特に混んでいるテント場では短めにして張ったほうがよいです。

20時を過ぎたらお静かに
消灯時刻はありませんが、20時を過ぎれば寝る人もいます。20時まではうるさいと言われる筋合いもありませんが、21時や22時になっても騒いでいると周りの迷惑になります。お酒が入ると声が大きくなりがちです。ご注意下さい。

ゴミはすべて持ち帰る
書くまでもないかと思いますが、ゴミはすべて持ち帰って下さい。山小屋で買ったビールの空き缶などは引き取ってくれる山小屋もありますが、自分で持ち帰ってくれたほうが嬉しいんじゃないですかね。残飯を流したり捨てたりするのもNGです。持ってきたものは持ち帰って下さい。みんなの腹具合を見て、無駄な料理は作らないのも大事。

あると便利な道具

エコバッグ
水くみや荷物整理などのためにあると便利です。下山後に道の駅などで買い物するときにも使えます。

レジャーシート、ピクニックマット
テント内に敷く銀マット(個人用マットではなくテント全体に敷く薄いマット)はダイソーやホームセンターでも売ってますが嵩張ります。

ピクニックマットだと裏側はアルミ蒸着で表は起毛なので温かいし滑りにくい。しっかり巻けばコンパクトになるので、私はこれを使っています。

レジャーシートも外での荷物整理に使えたり、ハトメが付いていればタープにもなるので便利です。

キッチンタオルやふきん
テント内でなにかこぼした時や雨、雪の処理に使います。結露した壁を拭く時も重宝します。テント内からいかに水分を出すかが重要です。

ランタン
各自でヘッドランプを持っていても、上からの光があると快適性が違います。最近は小型軽量なLEDランタンがあるので、こういうのを使うとよいです。ガスランタンの時代は終わりました(味は有るけどね)。

折りたたみ椅子
テント場でゆったり過ごせます。雨が降ってたら使えないし外は寒いので、天気が良い春から夏の日限定ですけどね。重さや嵩もあるので持っていくかどうかはよく考えましょう。

テーブル
テーブルがあると文明度がだいぶ上がります。

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このテーブルは私が3Dプリンターで作ったパーツとベニヤ板を組み合わせて作っているものです。登山用なので小さめですが軽量です。下のリンクで売ってるので興味がありましたら見てみて下さい。

以上のように、あれば便利な装備は様々ありますが、持てばその分荷物は重くなります。自分がどのくらい背負えるのか?どれくらい快適性に重きを置くのか?などをよく考えて装備を決めて下さい。

まとめ、テント泊で大切なこと

思いのほか長くなってしまいました。書くのも大変でしたが、読むのも大変だったと思います。最後までありがとうございます😊

最後に、大事なことをまとめます。

良いテントを買うと快適
とかくこの世は金次第。高いテントは軽くて快適です。高くて良いものを買うか、多少は重くても安いものを買うか…。

整理整頓
テント泊で大事なのは整理整頓です。これ本当。散らかってると居住性が落ちるし物が無くなったり調理スペースが狭くなって鍋をひっくり返したりしがちです。

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良い場所に張る、その為に早着を心がける
快適なテント泊で大事なのは張る場所です。早くテント場について良い場所を確保するか、空いているときを狙ってください。

混んでる時は避ける
連休や土日はどうしたって混むので、空いてる時に行ったほうがいいです。空いている日を狙えば広いテント場で悠々とテント泊できます。有給、使いましょ?

自由に見えて結構たいへん
テント泊は自由に見えますが、道具の準備や管理、背負って登って設営やら撤収やら結構たいへんです。慣れればどうってことないのですが、最初は特に大変です。初めてのテント泊は短いコースで、すぐテント場に着くような場所を選んで下さい。

例えば大菩薩嶺とか、瑞牆山(富士見平)とか。最初からテントを背負って長距離を歩くのはおすすめしません。

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段取りが大事
テント泊に限らず登山全般そうですが、段取りが悪いと時間が無駄になります。先を読んで、何を準備したらいいか?どう行動したらいいかをよく考えてください。先読みが出来ないと登山では時間が無駄になり、すなわちリスクが増します。段取り超大事!

時間を守る、余裕がある計画を立てる
テントの設営や撤収は、慣れていないと時間が掛かります。余裕を持った計画を立て、効率的に動いてください。行動開始時間が遅れると1日の予定がズレます。遅刻や寝坊に注意しましょう。

最初は手間取っても、効率を考えて何度もテント泊をすれば手早くなります。冬は特に整地に時間が掛かるので、テントの設営時間は長めに計画しておきましょう。

忘れ物をしないようによくチェック
忘れ物は厳禁です。特にテント関連や火器関連は1つパーツを忘れれば詰みます。チェックリストを作ってよく確認してください。

無理をしない
天気予報があまりに悪い場合は中止したり、小屋泊に変更しましょう。悪天候の中で無理にテント泊をしてもしんどいだけです。最近は山小屋が宿泊者を絞っているので直前に予約が取れるかは分かりませんが、天気が悪い時は小屋もキャンセルが出るはずなのでワンチャンあると思います。

譲り合い、テント場を大切に使う
帰るときはゴミを拾って、来た時よりも美しくして場所をお返ししてください。自分たちだけのテント場ではありません。みんなで譲り合って使いましょう。

失敗してもめげない
人が死ぬとか大怪我をするとか、取り返しが付きにくい失敗はともかく、小さな失敗ならどんどんすればいいと思います。失敗から学ぶことはとても多い。失敗から学んで次に生かして下さい。人は失敗しないとなかなか学びませんから…。

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本も読みましょう!

以上、とても長くなってしまいましたが書き終わりました。ふー。

ここまで書いた情報はあくまで私が経験したり教わったりしたきたものです。これらが絶対の正解とは言いません。講習を受けたり本を読んだり自分で経験したりして、自分なりのスタイルを確立してください。

ちょうど高橋庄太郎さんがテント泊の本を出しますので、読んでみるのもいいですね。僕も買いました(これを書いている時点では予約受付中)。

登山の雑誌でもテント泊はよく特集されます。

登山で大事なのは情報です。体力より大事と言っても過言ではありません。様々な方法で情報を摂取し、知識と技術をアップデートしてください。一生勉強、それが登山の面白さです。

なお、東京都山岳連盟が主催をしている『おくたま登山学校』ではテント泊の回もあります。

私はおくたま登山学校の講師だったりスタッフだったり責任者だったりします。今は感染症対策で講習をお休みしていますが、興味がありましたらご参加ください。

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松本圭司@ジオグラフィカ開発者
わぁい、サポート、あかりサポートだい好きー。