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デイサービスの桜:田中の新しい章 (短編小説)

執筆者
#有度の里 #Ishikawa・Hironao
#デイサービス
デイサービスに関する物語を書いてみました。この物語はフィクションであり、実在の人物と団体とは関係ありません。すこしでもデイサービスの魅力について知ってもらえると幸いです。


デイサービスを始めて利用した日


春の柔らかな日差しの中、田中は地元のデイサービスに通っていた。彼は70代半ばの男性で、軽度の認知症の症状があったが、その明るい前向きなセンタースタッフや他の利用者に愛されていた。田中がデイサービスを始めて利用した日は、少し戸惑っていた。

職員:「はじめての場所で不安かもしれませんね。でも、ここにはたくさんの楽しい活動がありますよ。」
田中:「そうですか。新しいことを始めるのは久しぶりだから、緊張しています」

新しい場所、新しい人々だったが、彼はすぐにセンターの日常に馴染む。園芸活動が好きだったからだ。花に水やりや管理はやりがいになっており、センターの庭には彼の手による花たちが咲き誇っていた。

アート展の前に、田中が花の準備をする

ある日、センターで特別なイベントが開催されることになった。利用者さんたちの作品を展示するアート展が催される。田中も自分の園芸作品を展示することに。彼は「人生、最後の展示会かも」と冗談を交えながら、花を育てた。

田中:「この花と過ごせる時間は家族と過ごすようなもの。人生最後の展示会だから、最高の花を見せたいんだ
職員:「娘さん、喜びますよ。一生懸命つくったもんですね」

娘と孫が展示を見る

イベント当日、田中の花はセンターの一角に美しく展示された。彼の娘と孫が訪れ、彼の作品を前にして涙した。「おじいちゃんの花、すごいね」と孫は言い、娘は「お父さん、素敵」と感動した。

イベント後の感想

田中:「ここに来て、新しい人々と出会い、新しいことに挑戦することができた。本当に感謝している」
職員:「いいえ、これからも色々と挑戦してくださいね。みなさんのやりがいをこれからも手伝いますよ」

満足して田中は自宅へ帰っていった。(終)

デイサービス、高齢者や障害を持つ人々が日常を豊かに過ごすための場所です。新しい経験や喜びを見つけることができることが、デイサービスの魅力の1つです。


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