スペイン人がやるサッカーを日本人が真似すればスペインより強くなるんですか?
日本はサッカー経験者ですらサッカーを知らない
スペインでサッカーを学んできたという人、何人もお会いしてきましたが、表面的なメソッドや戦術論ばかりを発信する方が多い印象です。
それはそれで重要なことなのはわかるのです。
日本サッカーに足りない要素として、"サッカーを知らない"というのは何もサッカー未経験者の話ではなく、サッカー経験者がサッカーを知らないケースが多いからだと思います。
自分のサッカー人生を振り返ってみても、小学生の頃からサッカーをしてますが、チーム戦術をしっかり学んだり、メソッドを学んだ記憶がほとんどありません。
大学時代に風間さん(前名古屋グランパス監督)から学んだ以外、サッカーをちゃんと学んだ記憶がありません。
恐らくほとんどの日本のサッカー経験者がそうだと思います。
サッカー先進国から見たら、日本人は圧倒的にサッカーを知らないということになると思います。
しかし、理論とかメソッドよりも大切なことがないがしろにされているのでは?と思うことがあります。
サッカーだけを観てはいけない
これはスペインに限らず、イングランドやドイツ、南米などにサッカーを学びに行くのなら、サッカー以外のものを見る必要があると思います。
サッカーで大切なのは、目に見えるものよりも目に見えないものだからです。
サッカーを学ぶというと、多くの人がテクニック、戦術などの目に見えるものをキャッチアップしに行きますが、本当に大事なのは「なぜそれが生まれたのか」「どのように生まれたのか」だと思います。
なぜならスペインと日本は異なるからです。
スペイン人と日本人は異なるからです。
スペイン人がやるサッカーをそのまま日本人が真似すればスペインより強くなるんですか?ということです。
スペインという国の文化を知り、日本という国の文化を知らなければ、スペインサッカーから何も学べない。スペイン人を知り、自分たち日本人のことを知らなければスペインサッカーから何も学べないと思います。
育成年代の現場を見ていると、違和感を感じることがあります。
スペインで行われるコーチングをそのまま日本の子どもたちにトレースしてしまう光景を目にすることがありますが、これはちょっと違うと思うんです。
スペインの優秀な指導者は、目の前の子どもたちの性質を見極めてアプローチを変えます。
理論やメソッドに捉われて、サッカーの本質を忘れてはいけない。
自戒を込めて…