#48 法然上人の弟子「法力房 蓮生」

法力房ほうりきぼう 蓮生れんせいは
もとは
熊谷くまがい直実なおざねという
源氏の武将でした。

NHKの大河ドラマ
鎌倉殿の13人では
あっさりと過ぎてしまった
一の谷の合戦ですが、

古典の名作
平家物語には、

平家の若武者
平敦盛あつもりを討ち取った
熊谷くまがい直実なおざねの姿が
生き生きと描かれています。

直実は、我が子と
年の違わぬ若者を
手にかけたことを

親の気持ちで
嘆いています。

やがて、直実は
法然上人のもとを
訪れ、

多くの人の命を
奪ってきた
自分のようなものでも

阿弥陀仏の救いにより
浄土に生まれることが
できると知り、

法然上人のもとで
出家して、
蓮生れんせいと名乗ります。

もともと
関東武者であった
蓮生は

熱心な念仏者となり
関東に布教に
赴きます。

京都から
関東に向かうとき、

極楽浄土のある
西にお尻を向けられないと

鞍くらを逆さまに付け
後ろ向きに乗馬した
逆馬さかさうまの逸話が
残っています。

今回は
法然上人のお弟子の一人
法力房ほうりきぼう 蓮生れんせいのお話でした。