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rich_poppy335
《お念仏だより#127》お通夜をするのはなんのため?
葬式に行けないから
お通夜に参列する。
と、よく言いますが、
葬式とお通夜は
全く別物です。
読んで字のごとく
夜通し、死者を
見守るのが、
お通夜です。
昔の人は、夜になると
鬼や魔物が悪さをすると
恐れていました。
夜、暗くなって
亡くなった人に
何かあるといけないので、
夜通し明かりを灯し、
家族や親しい人たちで
見守ったのが、
お通夜です。
今ほど医学が
進んでいなかった時代には、
亡くなったと思った人が、
夜中に目覚めることも
あったそうです。
だから、今でも、
亡くなってから
24時間以上たたないと
火葬できないと
法律で定められています。
以前は、住職が
お通夜に参加することは
ありませんでした。
本当に親しい家族や友人が
部屋を明るくして、お経を唱え
魔物から故人を守るのが
お通夜だからです。
故人を偲んで
昔話に花を咲かせれば
良い供養になるでしょう。
今では、お通夜も
本来の意味から
随分変化していますが、
その心だけは、
いつまでも
持ち続けたいものです。
南無阿弥陀仏