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《お念仏だより#51》 われ超世の願をたつ

皆さんご存じの
ごんちょうせーがん」を
日本語らしく
読み下したのが

「われ超世ちょうせがんつ」

お経の文句ですから
元は中国語です。
いわゆる漢文。

中国語と日本語では、
漢字の並びが違うので

行ったり戻ったりしながら
読むと日本語らしくなります。

「我」とは、
自分という意味。

ここでは
阿弥陀如来のことです。

阿弥陀如来の他にも
たくさんの仏様がいるのは
ご存じですね。

仏様は、それぞれ
自分の極楽を
持っているのですが、
それぞれ特徴が
あります。


昔、法蔵ほうぞう菩薩ぼさつという
修行僧がいました。

法蔵菩薩は、仏になって
自分の極楽を持ちたいと
思っていたので、

どんな極楽があるのか、
調べてみました。

すると、どの極楽も
素晴らしい世界なのですが、
住人になるための条件が
けっこう難しくて、

誰でも極楽に住めるわけでは
ないことがわかりました。

そこで、法蔵菩薩は
誰でも住むことのできる
極楽を作りたいと
考えたのです。

この、誰でも住める
極楽を作ることが
「超世の願」
なのです。

つ」は立てること
願を建つとは
目標に向かって
修行をつむことです。

法蔵菩薩は、
その「願」が
叶わなければ
仏にはならないと
決意を述べています。

やがて、法蔵菩薩は
願を成就じょうじゅして
阿弥陀如来という
仏様になりました。

「我建超世願」は、
誰でも、阿弥陀如来の
極楽に生まれることが
できるという

ありがたいお経
なのです。

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