久々の投稿。演技について、メソッドについて(2024)

約2年間が空いていました。
特に何があった訳でもなく、空けてしまいました💦

今年6月で、8年開催していた演技WSが、アトリエの都合もあり閉校しました。
せっかくなので、
演技について、芝居について、メソッドについて、また書いてみようかと思います。
なるべく忖度なしで(笑)
出来るかなぁ??


という事で、初回は・・・

Q: 『スタニスラフスキーって結局なんなの?』

って、
過去、自分(47歳)より歳上の人に良く聞かれました。
世代的に上の世代はメソッド系に触れる機会が少なかったか・・・
それとも悪い先生に出逢ってしまったか・・・

メソッド系は難解な為か、
良く分かってない先生もぶっちゃけ多いイメージがあります。

「あなた、本当に分かってます?」的な先生(笑)💦

なので、そういう人らは、
アンチメソッド・アンチスタニスラフスキーな人が多い感がある。

何回も同じような事を聞かれ、
さてどう答えようか?と悩んだ経験があります。

今、ひとことで言うのであれば、
『目的を持って、自分として反応する演技』と言ったところでしょうか。
(昔は、「人生が〜」とか、「真実の〜」とか言ってしまいましたが)

反対に、良くない演技は
『感情・状態を表現する演技』

生きている人間はそういう事をしない!

『感情・状態を表現する演技』が何故ダメなのか?
というと、普通の人間はそういう事をしないからです。

日常生きていて、
・「ここで怒っておこう」「悲しみで震えてみよう」とはしないと言う訳。

(しかし、脚本には「感情・状態」の結果が書かれているから、役者がそこに陥りやすいと言うのも事実です)

「ドラマ」が人間の生き様を描いているのに、
それを演じている俳優が「人間がしない事」をしているから、嘘っぽくなる。
一般の方でも、人間は見慣れてる訳で、「なんか違うな」と思っちゃうという訳。

じゃあどうすればいいか?と言うと、
普通の人間がしている事をすればいい、というわけで。

生きている中でなんらかの「目的」を持って生きている。

我々は、日常でなんらかの『目的』を持って生きています。
お金を稼ぐためにバイト・仕事もするし、
楽しむ為に遊びに行く。
役の人物も、脚本の中で同じように『目的』を持っている。
『目的』を見つける必要があるんです。

もちろん我々も生きている中で、
「目的」をハッキリ分かってる時もあるし、分かってない時もある。
(本人は気付いていないけど、『人生の中で求めている目的(NEED)』なんてのもありますが・・・)

とりあえず、シーンの中で役の『目的』を見つける必要があります。

「目的」を手に入れるために「行動」しよう!

さてさて、「目的」は思ってるだけでは、叶いません。
なので、「目的」に向かって『行動』する必要があります。
「目的」達成の鍵は相手役が握っているので、『行動』は相手役に向かって行います。

・笑って欲しかったら、「笑わせる」し、
・元気になって欲しかったら、「応援する」かもしれない。
・相手をヘコませたかったら、「悪態をつく」かもしれない。

大事なのは、その『行動』を自分が行えるかどうか?
そして、相手が『行動』によって変化するかどうか?

『感情・状態を演じる演技』は自分にフォーカスが向くのに対し、
『目的に向かって行動する演技』は相手役にフォーカスが向きます。

言葉に踊らされない!

脚本の中に役の「目的」を見つけ、相手役に「行動」する。
言うは易しなんですが、慣れるまでなかなか難しい。
実際行うのも難しいかもしれませんが、その「目的」「行動」を見つける事がまず(慣れるまで)難しい。

気をつけなければいけないのは、あまり難解な言葉を使わない事。

これも良くあったんですが、
受講生が分析して持ってきた「目的」が、
やたら高尚そうだったり、頭良さそうだったり・・・
結局それって上手くいかない事が多いんですよね。

かしこまった言葉、長ったらしい言葉、
は言っていて気持ちいいかもしれないし、やった気がするけど、
自分でも良く分からない事が多い。

なるべくシンプルな言葉を選択する。
自分が日常に使ってる言葉を使う。
文語体ではなく、口語体で、設定すると体感しやすいし、実行しやすくなります。

いろいろ言ったけど・・・結果につながってなければ・・・

結局、それが結果につながってなければ意味がないです。
メソッド演技が、全て、素晴らしい訳ではありません。
逆に、他の演技法が素晴らしい事だってあるかもしれない。

結果になってなければ、どの方法論を使っても意味がありません。

あとがき

さて、ざっくり書いてみました。
WSをやっていた時、メソッド演技がお初の人にはこんなメソッドの解説をしていました。
ここから、だんだん深掘りしていったり、
シーンの種類や、用途によっていろいろなメソッドの使い分けなんかもしていく感じなのですが・・・

まずはここまで。
これから、気まぐれで、なるべく忖度なく、書いて行ってみようかと思います。
では!




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