スタイロフォーム Model0 納車!! (5月9日素材造形 Bクラスより)
Bクラスでは、スタイロフォームの扱い方を学んでいく。
最終目標は、飛翔体のボディ製作である。
5月9日の授業で学んだことをまとめていく。
What is "スタイロフォーム"?
概要
実はこの素材、ほぼ全ての人にとって見ることはないけど身近な存在なんです!
家などを建設する際、断熱材として使われているのがスタイロフォームです。
合成樹脂素材である発泡プラスチックの一種。ポリスチレン(PS)が原料である。
いつも梱包材として身近な発泡スチロールと何が違うのかと言うと、、
(簡単にいうと)発泡方法の違いである!
ポリスチレンを使用した発泡プラスチックは主に3種類ある。
・ビーズ法発泡ポリスチレン(ESP) → ポリスチレンの粒を発泡させたもの
・発泡ポリスチレンシート(PSP) → 発泡させてシート状に押し出したもの(食品トレーなどに使われている)
・押出発泡ポリスチレン(XPS) → 圧力・温度の力を多く使って押し出したもの
(・ポリウレタンは、柔軟性があり、スポンジなどに使われている。)
*今回のスタイロフォームは、、、押出発泡ポリスチレンである!
押出発泡ポリスチレンは、堅くて難燃性がある素材である。
ちなみに、ビーズ法発泡ポリスチレンは、、、
↑断面がボロボロ取れてくる素材のことである。
特性
・加工しやすい!
・軽量(水の1/30の重さなんだとか)
・切削加工がしやすい
・耐水性に優れている
・断熱性に優れている
・酸やアルカリに対して安定
・荷重や衝撃に弱い
・溶剤で溶融する(溶ける) *溶剤=シンナー、ガソリンなどなど
・耐熱温度が低い(70度〜90度くらいで溶けてしまう)
加工方法
スタイロフォーム本体
・切る
・削る
・磨く
・接着する
・溶かす
の選択肢がある。
切る
クローム線のついたカッターで切る
(*刃のついたカッターでも切れるが大きい塊だと正確性に欠けると考える。)
ペダル式のスイッチを踏むとすぐにクローム線が熱くなり、切ることができる。
(長時間踏まないようにする!)
要領は、ミシンと同じ!! (糸鋸のような形状のカッターもある)
横についているゲージに沿わせると綺麗な直線で切ることができる。
定規のメモリを見て、切りたい幅にゲージを設定する
*目標値より大きめに設定する!
→ 熱で予想よりも多くの部分を失ってしまう可能性があるから
黄色い部分より左側は、一定の速度で切った場合 ー 綺麗に切れる!
黄色い部分は、数秒間停止した場合 ー どんどん周辺が溶けて凹んでしまう。
赤色の部分は、わざと凸凹にしてみた場合 ー 加工のしやすさがわかる。
作業時に気づいたが、切り始めの所は、他より深く溶けてしまう!
削る
主にヤスリを使用して削る (カッターで切った面を綺麗にする時にも使う)
木工やすり (茶色やすり)
空とぎやすり (白色のやすり)ー(木工より耐久性と研磨力がある)
耐水ペーパー (水や油をつけて金属・ガラスも削れる)
布やすり (丈夫で破れにくいが水は× )
ドレッサー (金属製で四角、三角、凸状など種類豊富)
スチールタワシ
金棒
などでも削れる!
今回は、ドレッサーと150番の空とぎやすりを使用した!
実習内容
①辺が8cmの立方体を作る
②立方体から曲面を作る
①
1 これから切り出すところの目印をつける!
スタイロフォームは、溶剤に溶けやすいので油性のものなどは注意が必要!
4種類のもので目印をつけてみた。
シャーペンやボールペンは先端が細くスタイロフォームを削ってしまい不向き。
マッキーペンの太い方は正確性に欠ける。
ということでマッキーペンの細い方で目印をつけていった。
2 クローム線のついたカッターで辺が8.5cmくらいのところで切り出す!
3 全ての面をやすりで整えていく!
面が平たいドレッサーだと、一方向に削っているうちに端で削ってしまい、凹みができてしまうので注意!
途中で方向を変えるか、円を描くようにかけると綺麗に仕上げることができた!
*注意
1 あっという間に削れてしまうので、削り過ぎ注意!
2 支える手や指でスタイロフォームを凹ませてしまうので、押しすぎ注意!
↓ ドレッサーのみの仕上げ
↓紙やすり(空とぎ)での仕上げ
② 下の寸法になるように形を作っていく!
1 上の寸法の紙をスタイロフォーム全体に貼り付けて加工していく
(マスキングテープで固定すると剥がれにくい)
2 クローム線のカッターで大まかに切っていく!
(バルサ材の時と同じ加工の仕方!)
曲面のドレッサーで凹部分を削る!
3 紙やすり(空とぎ)やドレッサーで整えていく
↓ 完成!
反省
・気付かぬうちに指で強く押し過ぎてしまった箇所があった
・角を作るのが難しかった
(ヤスリがけっていると手の構造上、端を削ってしまいがちになる)
時間も余ったので、学んだことを復習する意味も込めて、ミニカーを作ってみた!
廃材の四角い塊からカッターで切り出し、糸鋸のようなカッターで角を取った。
完成したものがこちら↓
スタイロフォームModel 0
車両本体価格 50円
動力 空気or手押し
課題の作品がガレージのようになった!
反省点
・ほぼ勘と勢いで作った割には上出来
・ボディに堀を入れる方法を知りたい! →飛翔体にも活かせる
今回は、以上である!
参考文献
サーモバリア・2022/11/8・(閲覧日2024/5/10)