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真空成形マニュアル 〜手順を忘れたあなたへ〜
真空成形の作業をするときのマニュアル
ざっくり手順を説明!
1.原型(成形される形の型を作る)
2.PET板を温めて原型に押し当てる
3.冷ます
4.原型とPET板を離す
5.余分なPET板を切り落とす
詳しい手順・注意点
・原型についての素材の説明と造形の注意点
・素材
*熱に強く、吸引時に変形しない強度が必要!
・MDF(中密度繊維板)やバルサ材が向いている
MDFは中の繊維が均一で加工しやすい
バルサ材は軽くてもろくて精度に欠ける
・石膏、ケミカルウッド(人工木材)、樹脂、金属も向いている
・スポンジ系な素材、油系粘土、ダンボール、スタイロフォームなどは原型としては不向き
・バルサ材について
・軽くて柔らかく、加工しやすい素材 → 耐久性がない 精巧さを求められない
・カッターやナイフ、ヤスリで加工する
・木工用ボンドなどで接着可
・造形
![](https://assets.st-note.com/img/1714023562627-kd0etmabAC.png?width=1200)
*角が鋭いほどPET板からの取り外しが難しい
一方で、鋭角なものを輪切りにして、原型を取り出すのはOK!
1枚に対して、複数の原型を配置するものOK!
・今回制作した原型
![](https://assets.st-note.com/img/1714025341423-M9M8OUAvYC.jpg?width=1200)
↓今回、制作したもの (飛行機をモチーフに制作)
![](https://assets.st-note.com/img/1714025341392-s2YMlYZN55.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1714025341500-j4fgoVsl7R.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1714025341595-9SglGavclp.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1714025341463-gHyB9fB3ez.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1714025341440-DC1Cp5nduo.jpg?width=1200)
PET板について
・A3サイズ、0.5mmの厚さの「PET板」を使っていく。(*授業で扱ったもの)
・なぜ、PET板なのか?
→食品容器で使われるなど身近な素材
加工がしやすい
塩化ビニール板(PVC)と異なり、燃やしても有毒ガスが発生しない
*熱が加わるとPET板は変形しやすくなる。その特性を利用するのが真空造形。
・加工方法
・ハサミ、カッターで加工可
・塗装する場合→プライマーで土台を作る
・ポイント
・接着が難しい素材である
→ヤスリで接着面に傷をつける
プラスチック用接着剤や両面テープを使用
*組み合わせる場合は、一方に穴を開けてそこに通す形がいいかと
・真空成形(Vacuum forming)について
・熱して柔らかくなったPET板を原型(型取る物体)に押し当てて、冷まして形を取り出す加工方法。(*他の方法もある)
・メリット
・短時間で複製が可能
・様々な材料を試せる
・デメリット
・場合によっては、寸法やPRT板の厚さにばらつきが出る
・PET板の再利用が難しく、ロスが出る
・ポイント ー 原型が綺麗であればあるほど、ツルツルの造形が出来上がる!
・注意点
・手動で熱する場合、白く変色しやすいので熱源とPET板を離してゆっくり加熱すべし!
・PET板全体をあっためてからプレスする!
・メカニズム
![](https://assets.st-note.com/img/1714024309280-nVr01pgvCB.png?width=1200)
・新実習棟の機械の土台には格子上に空気を抜く穴が空いてる。
今回成形されたもの
![](https://assets.st-note.com/img/1714026812060-uc1WwO3IM3.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1714027564085-GUbIPz1UEz.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1714026812393-L19VqJVPVE.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1714026812973-6bfgRpOQ0a.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1714026813447-2gfZZNdJ9s.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1714026915215-XyAPWsonIA.jpg?width=1200)
複雑かつ鋭角寄りの造形は、このサイズ感では厳しい。。。
![](https://assets.st-note.com/img/1714026915932-BUNNJEBUQd.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1714027510593-Bk14bZ23N3.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1714027527388-xkEdp6ZvTV.png?width=1200)
わかったこと
・厚紙の薄さでも型は取れる
・細くて小さい凸でも型どれる
・高低差があるかつ直角に近い角の型取りは難しい
・作業のアドバイス
・カッター
*刃の進行方向に指を出さない!
・一回で全てを切ろうとせず、同じところを複数回かけて切っていく
・切るものの繊維方向に刃を入れると切りやすい
・ヤスリ
・数字が大きいほど細かい目(120→240→400のような順でかける)
・木の端材などに貼り付けて使うと、面を作りやすい
(・茶色いヤスリを今回は使っていく)
*曲線を切る時
カッターなどで多角形の形にしていく→ヤスリで整える
・台紙と対象物の合わせ方(接着)
・必ず、対象物よりも大きい台紙を用意する
→台紙の上に対象物を置き、形取るようにカッターで切り出す!(←基本!)
*台紙を形に合わせに行かない!
・糊付け
・対象物に紙を貼る際は、全面に糊付けする→断面で剥がれないように
*貼ったら、定規などでプレスして固定する!
・大きい紙を貼る際は、真ん中から接着して、左右に広げていく
以上である! 長くなってしまったが、安全に気をつけて作業の検討を祈る!