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【旅行記】山口一人旅。久しぶりにいい旅をして、泥酔し、種田山頭火がしみる話

旅してえなあ。

そう思った2022/3/28。
ストレス社会の波にもまれ、コロナ禍の生活に辟易し、食と酒に逃げる日々からエスケープしたい。自分を甘やかしたい。

会社終わりに本屋によって、旅行本を物色。
中国地方でまだ足を踏み入れてない山口県を目的地に決定。
るるぶを買って帰路へ。

るるぶを買ってなんだか計画ができたような気がして、何もプラン立てせずに金曜日を迎える。


■前乗りの金曜日

4/1金曜、Getwild定時退社を決めて、京都発の新幹線のぞみへ乗り込む。
この旅のテーマは「自分を甘やかす」。
高い駅弁を購入し、日本酒もGET。
(この少し前にネトフリで「居酒屋新幹線」を観たので日本酒を飲むことは決めていた。ぶっちゃけ孤独のグルメフォーマットの焼き直しだけど、だらだら見れて良い)

自由席だったが、座ることができて日本酒×駅弁×新幹線を満喫。
のっけからめちゃくちゃ最高だ。

今回の旅は電車旅にした。
車を買ってからは、車旅がメインだったけど、学生時代の旅を思い出して電車旅にした。

食事を終え、ちびちび日本酒をなめながら本を読む。
移動時間の暇つぶしとして本を数冊持ってきていた。

コテンラジオ信者、深井信者として「歴史思考」は当然購入。
山口への往路でまずはじめに手に取り、読了した。
平易で、わかりやすく書いてあるので死ぬほど読みやすい。
これまで聞いてきたエピソードのエッセンスを盛り込んであるので復習にいい。
半面、コテンラジオを聞いている以上、新しい情報は少なかったかもしれない。やっぱりラジオ聞いてほしい。
この本から入って、万が一「大した事ねえな」と思ってもコテンラジオ聞くまで評価は保留にしていただきたい。
本にもあった、アンサリヴァンの話はいつ聞いても感動するし、勇気が出る。
「歴史思考」を体感するにはやはりフランス革命を聞いてほしい。

ちょっと長くなった。これに関しては別途記事を書くのでそちらを参照されたい。

実はチューハイも買っていたので、べろべろになりながら新山口駅にログイン。
新山口駅めちゃくちゃ綺麗ですごかった。

ホテルにチェックインして、近くのコンビニで晩酌用の追加アルコールを購入。
ホテルに帰り、本格的に無計画なことを反省し、るるぶを読む。
ここで、旅行前にるるぶ流し読みして、何となく計画したときのメモを以下に記載する。

初日ホテルのみ
土曜、萩へ、松陰神社など、東洋美人買う
角島いきたい、下関までいけるか

日曜フグ食べる。市場的なとこ
岩国で酒蔵めぐり

萩へ行きたかったことがわかる。
なぜならコテンラジオファンにとっては聖地巡礼にも等しいからである。
だが、ここでるるぶを見直すと、新山口から萩がめちゃくちゃアクセス悪いことに気づく。
こんなことなら新山口にホテル取らなければよかった。

合理的に考えて萩はない、と思い切って切り捨てた。
自動的に角島も削除。というか車で来た時に行けばいいところだ。

よって、対案として明日は秋吉台に行って、その後下関までいくことにする。
次の日はフグを食ってゆっくり帰ろう。

■ハプニングの土曜日。(湯田温泉)

次の日、起きる時間も決めてなかったが七時に起きてチェックアウト。

その時思った「どうやって秋吉台に行くんだ?」

どこまでも無計画な男。何となくで調べたら湯田温泉からバスが出ているらしい。とりあえずそこまで行くか。
※新山口からもバスはあるが、たいして調べてないからこうなった。

古き良き電車に乗って湯田温泉へ

大きな白狐がお出迎え
こじんまりしていい駅

湯田温泉の町中にあるバス停から10時発のバスに乗れたらいいなとバス停まで歩いていく。
道中に出店が準備していて、祭りの雰囲気がある。

心惹かれるが、今日は秋吉台へ行くんだ!

と、バス停へ行くと、衝撃の事実。
10時台のバスはないようだ。次のバスは13時!
(ちなみに8時台のバスはある)

まあ、落ち着こう。

とりあえず今日下関につければOKとしよう。
ということで、暇つぶしが始まる。

とりあえず情報収集もしたいので、観光案内所も兼ねる「きつねの足あと」という施設でコーヒーをすする。
可愛いアイスも食して、だいぶ落ち着く。

ここで話をいろいろと聞きながら組み立てると
中原中也記念館→日帰り温泉→祭り見学→バスで秋吉台へ。

心の余裕を取り戻し、この施設の2階でなりきり中原中也ができたのでやってみた

イタイポーズ、、

じゃあ中原中也記念館へ。
詩的世界の造詣が深くないので、かなり新鮮だったが
楽しむには、もう少し教養がないといけないのだろうと、教養レベルの低さを感じた。

次に梅乃屋さんへ行き、温泉入浴。
加温加水しない源泉二つがあり、贅沢だった。
これはいい一日になる気がしてきた。

ここから衝撃の展開があった。

■ぶっこわれイベントに遭遇

さっぱりした体で祭りに行くと、そこには「酒祭り」の文字が!

ようやくするとこうだ。
・1500円
・焼き鳥券2枚付き
・山口の日本酒10銘柄。
・飲み放題!!

物故割れている。
アタマがおかしい。
すぐさま行列に並び、券を購入。

<10銘柄の内訳>
五橋
雁木
東洋美人
獺祭
長陽福娘
山頭火
長門峡
カネナカ

阿武の鶴

ラインナップも物故割れている。
もちろんすべての銘柄を飲んだ。
好みは、雁木、東洋美人、山頭火だった。

日の高いうちから日本酒をあおってしまい、かなり、いや度が過ぎるべろべろになった。
これは最高の一日。最強だ。

■秋吉台へ

何とかバスに乗って、爆睡しながら秋吉台へ。

秋吉台から秋芳洞へは地上へ延びるエレベーターで行ける。
少し登れば最高の絶景!

天気よすぎて今日死ぬんか?

ぐるりと秋吉台と秋芳洞を一通り回った。
風景好き、洞窟好きにはたまらないコンボを味わった。

カルストの空気を存分に堪能したあと、案内所で聞くと、下関行くには、またバスで新山口駅まで戻るのがいいらしい。

新山口駅でいい感じの夕暮れになって、いい感じの電車が来たので撮ってしまった。撮り鉄の仲間入りかも。

下関まで鈍行で行く。ゆったりした旅だ。
このときは映画「ドライブ・マイ・カー」の原作が収録されている短編集「女のいない男たち」(村上春樹)を読んだ。
まだ全て読んでないが、村上春樹の文章はリズムと雰囲気がいい。

なんだかんだで下関ホテルチェックインは午後8時を回っていた。
少し疲れたので、ダラダラしていたが
夜飯を食っていないことに気付く。

魚屋兼居酒屋の有名店をるるぶで確認。(店名失念)
海鮮丼と日本酒(金雀)を頂いた。
最高の気分だったが、店の繁盛具合をみると、ゆっくり長居もできなさそうだった

店を出て、なんだか物足りないのでウロウロしてみる。
人見知りを発症して結局庄やに入ったが、ホッピー一杯とツマミで満腹になってしまった。

よってホテルに帰る。
明日は唐津市場へ行こう。

■ふくと復路の日曜日


8時に起きてホテルの朝飯を喰う。
チェックアウトしてから、二度目の朝食(!?)を食べに唐津市場へ。

この町では、ふぐ、ではなく、ふく、と呼ぶそうだ

市場食堂でふく定食とビールをいただく。
刺身は当然だが、煮付けも相当美味かった。
満腹だ…!

唐津市場をウロウロとする。

関門海峡の向こう側は九州は福岡が見える

せっかくなので、関門橋まで歩いてみる。

下から関門橋
躍動感のある牛若丸

この日も天気が抜群に良くて、散歩自体が気持ちいい!
昼下がりを楽しみながら歩いた。

関門橋からほど近いバス停から、バスに乗って長府駅まで行く。
長府駅からも鈍行で岩国駅へ。

途中で酒(山頭火ワンカップ)を仕入れて、飲みながら、本を読みながら、瀬戸内海を眺めながら、電車に揺られる時間を至福と呼ばずしてなんと呼ぶ。

岩国駅で途中下車。
この近くに雁木の酒蔵があるらしい。
あわよくば試飲でまた日本酒を入れていこうという魂胆である。

徒歩20分はそこまで近くないが、青い空の下、ぼけぼけしながら歩いた。
しかし、酒蔵はやっていなかった。。
土日営業していないタイプですか。。

ガックシしながら駅まで再び歩き、近場の酒屋で「金冠黒松」を購入。
ついでに雁木の一合瓶も。

岩国から、広島まで再び鈍行の旅。
広島から新幹線に乗って帰宅いたしました。

帰りの新幹線で誤って、こだまに乗車してしまい、帰宅時間が大幅に遅くなりましたが、まあ許容範囲内です。
タブレットに入れていた映画を見ながら、再び飲酒してしまいました。

いい旅をした。
それを象徴する種田山頭火の句でしめたいと思う。

歩かない日はさみしい、飲まない日はさみしい、作らない日はさみしい、ひとりでいることはさみしいけれど、ひとりで歩き、ひとりで飲み、ひとりで作っていることはさみしくない
種田山頭火

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