ご挨拶
新年明けましておめでとうございます。
けいとのさき 糸也栄実里です。
金沢の地震で被災された皆さま
お見舞い申し上げます。
また関連各所にてご尽力くださっている皆様には御礼申し上げます。
今日のサムネイル画像
今日のサムネイル画像は私の部屋のプラスチックケースのなかの様子です。
年末に思い立って手の届くところに出してきました。
中身は何年も前に洗った羊毛です。
羊の種類はコーモ
洗ってから相当な時間が経っているので、フェルト化している(つまり毛が絡んでいる)状態です。
ただただ放置していただけ。
なのに状態が変化するのです。
不思議だと思いませんか??
摩擦もかけていないのにフェルト化するんです。
毛糸も生きている…そう言ってしまえばそれまでですが、不思議です。
そういえばこの羊毛。
お互いの羊毛(グリージーと呼ばれる毛刈りした状態の汚れたままの汚毛でした)を持ち寄って、交換したものです。
それまで私が紡いだことのない羊毛と交換したので、あまり詳しいことは知りませんでした。
その時の袋にはコーモと書かれていました。
フェルト化しやすく、柔らかい手触り感。
もしや…と思ったら案の定…
コリデールとメリノの系統です。
コリデールは紡ぎやすく、初めて紡ぎを経験される方にお勧めしている羊の種類です。
そしてメリノ。
この羊の毛を触って、糸紡ぎを始める方が多く、そして挫折を味わう…
魅惑の羊です。
柔らかくフワフワ。細くて長くて、これによって同じメリノでも細分化されるほど大量に市場に出回っています。
そんなメリノのもうひとつの特徴はフェルト化しやすいことです。
これはメリットでありデメリットでもあります。
今回私が紡ごうと思っているコーモは
メリノの特徴を色濃く残しているのだと思います。
写真に映っている道具は
木でできたスピンドルと言う道具です。
スピンドルは独楽、独楽回しのコマです。
その中でもこのスピンドルはターキッシュスピンドルと呼ばれます。
なぜターキッシュなのかは私は知らないのですが、もしかするとどこかの本には書かれているかもしれません。
私の糸紡ぎの師匠は海外から個人輸入した外国語の本なので、わからないことだらけです。
でも、ヨーロッパの中でもトルコは繊維業の盛んな国ですから、何となく頷ける部分もあります。
さてこのターキッシュスピンドルの特徴は
スピンドルの円盤状の部分が十字に組まれた棒であることです。
紡ぎ終えた後、回転の軸となる長い棒の部分を引き抜くことができて、さらに十字の棒も抜くことができます。
引き抜くだけで毛糸玉ができる優れものです。
(これがなぜ優れものなのか、いつか説明できる日が来ると思います)
私は洗った後の羊毛や入手した羊毛を、まずこのスピンドルで紡ぎ、この先どのような毛糸・どのような編み物作品にするかを考えます。
そしてどうしましょうか
この羊毛は…およそ半頭分あります。
この先紡ぐ段階でのロスも出てくると思いますが
ショールとか、手袋とか良さそうです。
太く紡いてセーター…は今の私にはちょっと違う気がします。
せっかくなので細く丁寧に紡いでいきたいですね。