【第6回】企業の成長可能性に関する説明資料を読もう ~BASE株式会社~
こんにちは。株式会社ホロックスの社長、鷲尾です。
今回は誰でも簡単にネットショップが開設できるサービスを提供する、BASE株式会社の成長可能性に関する資料について解説していきます。
2012年12月11日に設立されたBASE株式会社は、『Payment to the people, Power to the people.』をミッションとして掲げ成長、2019年10月に東証マザーズにIPOしています。
株式会社BASEについて
BASE株式会社は、3つの項目を埋めるだけですぐにショップを開設できるネットショップ作成サービス『BASE』を軸に、C2CのECサービスやオンライン決済サービスなどを展開する企業です。
画像出展:BASE株式会社 成長可能性に関する説明資料
『BASE』はその簡易なUIによって労力無く誰でもネットショップを開設することができるため、作成や運営の手間、Webリテラシーの低さから今まではネットショップを開設できなかった人であっても簡単に開設・運営が可能です。
また自社で決済サービスを構築することによってシンプルな決済システムを確立、出店者から大きく支持を集めています。
そして、おしゃれなデザインと鮮麗されたUIによって、革新的なUXを実現しています。
以上の要因から『BASE』はかなりの高成長を記録、GMVは2019年度の四半期で167億円を記録しています。
GMVの成長に伴って、売上高・売上総利益も大きく成長しており、2019年度四半期における売上高は9.2億円で前年比+79%、売上総利益は5.3億円で前年比+75%となっています。
BASE株式会社の強みとは
BASEの強みとしてまず挙げられるのは、ECショップ運営におけるオペレーションコストを大幅に削減することによって、個人やSMBといった今までにセグメントにアプローチできている点です。
画像出展:BASE株式会社 成長可能性に関する説明資料
これらの顧客層によって販売されている商品の多くは出店元のオリジナル商品であるため、価格競争にさらされることが少なく、またロングテールの恩恵も受けられるため、一定のスケールをもって且つ安定した収益モデルが実現できています。
またこれら個人やSMBといったBASEショップのオーナーの多くがSNSを宣伝媒体としており、特にInstagramからのトラフィックが多いようです。
画像出展:BASE株式会社 成長可能性に関する説明資料
BASE株式会社の今後
BASE株式会社は、既存サービスの強化と既存の顧客基盤に対する新たなサービスの構築という二点を主な今後の方向として定めているようです。
既存サービスの強化という点においては、渋谷などに設置したBASEのリアル店舗への出店機会を提供することで、ショップオーナーが自らのブランドを広める機会を拡張します。
画像出展:BASE株式会社 成長可能性に関する説明資料
また、ヤマト運輸との提携により全国一律の配送料を実現し、安価かつ簡易な配送方法でSMBのEC運営をバックアップしていきます。
そして、資金調達サービス『YELL BANK』によって既存の顧客基盤に対して更なるアプローチをかけていきます。
画像出展:BASE株式会社 成長可能性に関する説明資料
『YELL BANK』とは『BASE』を利用しているショップオーナーが、即時に資金調達できるサービスです。
『YELL BANK』は手軽に且つ比較的誰でもすぐに資金調達ができるサービスであり、返済も商品が売れた際に発生するため、多くの利用が見込まれます。
また、現在『BASE』に主に紐づいている『PAY ID』の利用者をさらに広げていくことで付加価値の大きいデータを獲得し、新たな決済サービスの提供へとつなげて行きます。
まとめ
・BASE株式会社は、3つの項目を埋めるだけですぐにショップを開設できるネットショップ作成サービス『BASE』を軸に、C2CのECサービスやオンライン決済サービスなどを展開する企業
・ECショップ運営におけるオペレーションコストを大幅に削減することによって、個人やSMBといった今までにセグメントにアプローチできている点が強み
・販売されている商品の多くは出店元のオリジナル商品であるため、価格競争にさらされることが少なく、またロングテールの恩恵も受けられるため、一定のスケールをもって且つ安定した収益モデルを実現
・既存サービスの強化と既存の顧客基盤に対する新たなサービスの構築という二点を主な今後の方向として定めている