レーズンバターサンドとの向き合い方
とても美味しいレーズンバターサンドに出会った。
私はレーズンバターサンドが好きで、特にマルセイのバターサンドはパッケージを見ただけでわくわくしてしまうし、北海道物産展に寄るたびに今回は買うかやめとくかで逡巡している(毎回買うには、北海道展はわりと頻繁に行われているし、バターサンドは私にとってはちょっとお高い)。
レーズンバターサンドが売られているのを見るだけで「うわあ…」と心が躍るし、食べるときはきちんとコーヒーか紅茶を入れてから気持ちを正してからでないといけないような気がする。たとえコンビニに売られていたものでも、軽々しく扱ってもらっては困るよ、とでも言いたげな風貌をしている(ように見える)。
そのとても美味しいレーズンバターサンドは、近所のお菓子屋さんにあった。御当地銘菓とかお饅頭とかが売られていそうな、とても古めかしい飾り気のないお店で、意外と美味しいらしいという噂がなければたぶん行くことはなかった。
それでもそこへ行くのはまだ3度目で、タルトが有名らしかったが、私は断然焼き菓子が気に入った。まず最初に何気なく買ったクッキーが、バターたっぷり胡桃たっぷりのさくさく食感で自分の好みすぎてびっくりし、次に食べたダックワーズが、中のほろ苦いキャラメルクリームが想像以上に香り豊かでまたびっくりした。そしてこの度、レーズンバターサンドが売られているのを見つけて買ってみたのだった。
家に帰って、寝る気配のない坊やを横目で見つつ、そろそろ時間的に自分達の夕ごはんと離乳食の用意をせねばならないことに気づき、あんまりお茶する時間ないなあ、でも食べたいなあと思い、キッチンで立ったまま食することにした。気持ちを正して、コーヒーか紅茶入れて食べるんじゃなかったのか。いやいや、付き合いが長くなれば、レーズンバターサンドとの向き合い方も臨機応変にいかねば。
クッキー生地がさくほろ、バタークリームがなめらかに冷たい、レーズンはお酒がよく効いてる。これで200円しないの凄い。
キッチンで立ったまま食べるのは勿体なかったけど、予想以上に素敵なお菓子だったことへのテンションが上がって、その後の家事がはかどりました。
次はゆっくり食べる。丁寧に淹れた紅茶を用意して。
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