エッセイ万歳③ー『これでもいいのだ』
はじめに
私も、最近遅ればせながら、ジェーン・スーさんのファンになった。彼女のことを初めて知ったのは、NHKの朝の情報番組「あさイチ」にゲスト出演されているときだ。そこから、ジェーン・スーという存在が頭の中にインプットされるようになったのだけれど、本格的にファンになったのはつい最近で、彼女が出ているラジオ・podcastを聴くようになってから。フリーアナウンサーの堀井美香さんとやられている「OVER THE SUN」、TBSアナウンサーの方との「ジェーン・スー 生活は踊る」など、彼女が出演しているラジオは本当に面白い。
というわけで、ジェーン・スーさんのエッセイのうち、書店で簡単に手に入った『これでもいいのだ』を手に取ったのである。
印象に残ったエピソード1ー「オール・フリー・チューズデー」
このエピソードは、スーさんとそのパートナーさんとの共同生活において、新しく作ったルールについて描かれている。スーさんとパートナーさんは、スーさんが仕事担当で、パートナーさんが家事担当らしいのだが、パートナーさんが「一切の家事から離れて、自分のためだけに使える時間が欲しい」と訴え、それによって生まれたのが「オール・フリー・チューズデー」だ。毎週火曜日は、24時間お互いに一才干渉せず、好き勝手過ごすというのがその含意らしい。
それはお互いにとって、いい効果をもたらしたという話なのだけれど、私にとっても少し耳の痛い話であった。私は、誰かとお付き合いした時に、距離を詰め過ぎてしまって、それがきっかけで、別れにつながってしまうことが多い。そこには、お互いの生活を尊重し合うという当たり前のことが出来ない自分の未熟さが根底にある。もし、「オール・フリー・チューズデー」のような時間を設けることが出来ていれば、これまでのように多くのパートナーを失わずに済んだように思うのだ。ああ、これまでお付き合いしてきた方、本当にすいません。
印象に残ったエピソード2ー宇垣美里さんの解説
恥ずかしながら、私は宇垣さんに偏見を持っていた。解説を読んで、宇垣美里の名前を見たときに、あのアナウンサーの宇垣さんと似た名前の人がいるのだと思ってしまった。ところがどっこい、この解説を書いているのは、あの元TBSアナウンサーの宇垣さんなのだ。あの綺麗で、キラキラした世界にいらっしゃる宇垣さんが、こんなことを考えていらっしゃるとは。詳しくは、本書の解説を読んで欲しいのだが、宇垣さんも宇垣さんで色々悩んでいるのに、ステレオタイプで人を判断していた自分に気付かされ、大反省である。
おわりに
ジェーン・スーさんは、色々な境遇の方を慮って発信される方で、いつも安心して彼女の創作物を読んだり、聞いたりすることできる。スーさんから学んでいることは、他にも色々あるけれど、言語化できるまで自分の中でまだ熟成されていないので、あまり今回のnoteでは書くことが出来なかった。もう少し、自分の中で思考を深めてから、他のスーさんの創作物でリベンジ出来たらと思う。
最後まで読んでくれて、ありがとうございました。