■アメリカ留学中のお話〜Part 12〜

テコンドーのメンバーとバーに行く事になった。アメリカのバーはこれが初めてだった。

バーの入り口には強面でガタイの良い方がいた。(鍛え方が違うやん。内心ビビりたおした。何も悪い事はしていないが…。)

そう、アメリカの場合は年齢を証明できるものがないとバーの中には入れない。徹底している。

私はパスポートと国際学生証を見せ、入店。

ここでも郷に入れば…でビールを飲む。ビールのあてはナッツ、チップス…、クラッカーもあった(覚えがある…)。

テコンドーで共に汗を流した仲間…、いや同志達というべきか、酒を片手に話は弾んでいく。"恋人はいるのか?"や、"どんなタイプが好きなんだ?"、"テコンドーは好きか?"などなど、色々な話題が出てきた。

マスター(部長) はワシントン州立大学院で学び、兄弟は他の学校で学んでいる。マスターは空いている時間を利用し、学内の購買部でも働いているらしかった。(友人が出くわした。)

彼らはネイティヴアメリカンであり、こちらに来て初めて仲良くなったアメリカ人でもある。1日も休まず鍛錬し、昇級試験前には兄弟達はアルコールを断ちトレーニングしていた(らしい)。(論文を書く時に飲みながらやっていた私は耳が痛かった。見習わないとと思いつつ、ビールを飲む。)

テコンドーの礼儀作法も徹底しており、握手する際には腕の裾をしっかりおさえた上で握手し、しっかりと頭を下げる。

一生懸命な人に対して彼らはとても優しく、そして厳しく接する。そんな彼らの生き方が格好よかった。身体がかたく、不器用な私も、とにかく練習には一生懸命に取り組んだ。言葉は拙い時もあったろうけど、ハートや姿勢は間違いなく伝わっていたと思う。(鍛錬の時には私たちにもわかるよう、易しい表現を選んでくれていたのかもしれない。)

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