〜社会人6〜9年目〜

この時期は転職により、新しい業界で働き始めた時期だ。

それまではメーカーにいたが、この時期は(貿易)商社にいた。この時期、仕事で使う英語に関しても少し変化があった(変化を感じた)。

当時私を指導してくれた上司の影響もあるのかもしれないが、その会社ではかなり"丁寧な英語"が使われていた。今でも覚えているのだが、客先にメールを打つ際に上司に確認(添削)してもらった所、自分が書いた文章がびっくりするくらい真っ赤っかになってかえってきたのだ。私が唖然とした顔をしていたからだろうか…、もう1人の上司がすかさずフォローなる一言をを入れてきた。(私の上には上司が2人いた。)

"伝えるべき内容は間違ってないけど、言い方(表現方法)だけかな…。"

正直な所、社会人となりここまで英語を訂正された経験はなく、ショックというか、何というか…、言葉が見つからなかった。企業には特有というか、独特の言い回しがあると思うのだが、それを差し引いてもやはり私のレベルの問題を感じた。

もう1人の上司もすかさずフォローを入れる。
"部長の英語はガチガチのビジネスイングリッシュやからね…。その内慣れるよ。"

しかしながら、同時に思った。これだけ丁寧に見てくれるなら、この機会に"ガチガチのビジネス英語"を身につけてみるか…と。色々なタイプの英文を書けるスキルを身につければ役に立つし、期待にも応えられる。

それから上司に英文を訂正される度、言い回しの方法をノートに書き溜めていった。また、上司が打ったメールがccとして入る際、上司が打つメールを見て、自分がメールを考える際の材料とした。

そんな作業を繰り返していると、どうもある程度決まり文句というか、文章の型(フォーマットに近い)がある事に気がつく。同じ内容を伝える場合でも、伝え方がより丁寧になっている事に気がつく。商社という立場上(メーカーとエンドユーザーの間の立ち位置)、メーカーの顔を立てつつも主張する所は主張しないといけないし、一方で、エンドユーザーに対してはメーカーからの言い分や回答は齟齬なく伝えないといけない。そう考えると、今思えば当たり前であるが、より丁寧な言い方をしておく事が望ましい。入社数週間でここに気がつき、私の中で意識が変わった。

こうなれば話は早い。
言い回し等は初心に戻り、メールを書く度に調べて書き、それを見せに行き(承認をもらい)、それでも赤い所を地道に"型"として覚えていった。(理数系が得意と聞いていたので、パターン化或いは型で英語を覚えている可能性があると考えた。しかし…、忙しい中にもかかわらず、毎回丁寧に赤字を入れてくれる上司にも感謝しかなかった。)

そんな私の努力を見抜いてなのか、英文を通して努力が伝わったのか、徐々に赤字は消えていき、次第に、"返信しておいてくれへん?"とだけ言われるようになり、信頼を得る事になる。

(勿論、報告、方針確認が必要だと判断、独断できる範囲を超えていると少しでも感じれば、メールを書く前と書いた後に相談には行くようにしたのは言うまでもない。)

この会社でのコレポンは非常に勉強になり、今でも相手に失礼のないメールを打つ際の力として活きている。

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