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美味しいコーヒーを淹れたい 濃度編

本日は前回につづき美味しいコーヒーが淹れたいシリーズで濃度について、そして濃度と収率について書いていきます。

まず前提としてコーヒーの濃度には不正解はありません。

それはある意味当たり前のことで濃いのがダメならエスプレッソは間違いということになってしまうし、薄いのがダメならアメリカンコーヒーは間違いということになってしまいます。(ここでのアメリカンコーヒーはお湯で薄めるタイプのもの。)

もちろんそんなことはないですよね。みなさん好きな濃さのコーヒーを作ればいいわけです。

では美味しいコーヒーを淹れたい!と思ったときに何を気をつけるべきかというと"濃度をコントロールする方法"だと思います。

みなさん今日は濃いめのコーヒーが飲みたいなぁと思ったとしてどうしますか?

正攻法は粉を増やすもしくは湯量を減らすことです。逆に気をつけたいのが、"濃くしたいから粉を細かく挽く"という選択肢です。確かに荒く挽くよりはやや濃くなるかもしれませんが、これは前回の収率の話からすると過抽出になります。細かくしすぎると雑味がでてイガイガした感じになってくるんですね。

"薄くしたいから粉を荒く挽く"というのも同様に確かに少し薄くはなりますが、未抽出になりバランスが悪く味が出きっていないかんじになってしまいます。

お湯の温度を高くしたら濃くなるのでは、、
しっかりお湯に浸けたら濃くなるのでは、、
雨乞いの儀式で低気圧を呼び込めば薄くなるのでは、、
(そんな人いないか)

という手法はあくまでも収率(過抽出・未抽出)の方に大きく作用して、濃さはそれほど変わりません。変わったとしても狙った味わいにはなりにくいはずです。

そこで収率と濃度は分けて考えることがひとつ重要かなと思うわけです。

TDS/EY
前回に続き自家製画像

上図は収率と濃度のマトリックスです。

例えばハンドドリップでいうと、粉を増やす・減らす、湯量を増やす減らすというのは主に縦軸、挽き目を細かくする・荒くするというのは主に横軸の動きになります。

もし飲んだコーヒーが薄い(H)からといって粉量をそのままで挽き目だけ細かくした場合は、若干は濃くなったとしても過抽出寄り(I)方向になるというわけです。

逆に過抽出気味で雑味やイガイガ感のある状態を粉が多いのかな?と思って粉を減らしてしまうと過抽出は変わらず薄くなってしまいやはり(I)方向になります。

言葉で説明するとややこしいですね。笑

また前回とも重複しますが適正抽出だけが正解というわけでもなく、エスプレッソとかはあえて未抽出で出したりすることもあります。
そうなってくると正確に状態を見極めるテイスティンが大事ということになってきて、さらに遡るとどういう味のコーヒーにしたいのかという根源的な問いになってきたりして、、、沼です。

ということで本日はここまでにします。また来週ー☺️


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