Keita's talk その367 広角レンズのお話
広角レンズは難しいと言われる。
なぜ?
一番単純なのはその広さをどう表現するかということかもしれない。そこで大切なのがアングル。微妙なアングルでイメージが変わるのが広角レンズの特徴。これは焦点距離が短くなればなるほど顕著になる。
実はどんな焦点距離にも共通することかも。
で、次に気になるのは収差。歪曲収差と呼ばれるまっすぐな線が樽型になる収差が気になる。
この微妙に曲がっているのが収差
高性能な広角レンズは基本的にこの収差をうまく抑えているものが多い、最近はデジタル補正というので抑えている場合もある。
この収差が厄介なのは、ちょっとぐらいあったほうが広さを表現しやすいということ。少しぐらい丸みがあったほうが広さを感じやすいというのがその理由。ただ、その歪みは後からどんどんと気になってくるので、ないほうがいい。
で、収差を上手に抑えてあるレンズを使っていると広さを出すのにさらにひと工夫必要になるので疲れる。
結局楽をしたくて収差の少しあるレンズを使う。後で収差が気になって収差を抑えたレンズに戻る。
って、それを繰り返しているような気がする。
大切なのは自分が動くこと。自分が動いて微妙なアングルを見つけるのが、広角レンズの使いこなしの基本になる。
こんな違いをだすのがポイント。
そうそう、風景写真を撮っている大御所様についていた頃。基本的には三脚を立てて撮影するのだが、広角レンズ使っているときは手持ちに変えていることが多かった。三脚に据えているカメラをわざわざ本人が手持ちに変えて、広さに迫力をプラスするという展開になっていた。
下の方が迫力感じませんか?
迫力をだすためにもっとも良い方法は焦点距離をより短くすること。焦点距離が短くなれば、それだけ遠近感がつきやすくなるので迫力も作りやすい。
短くすると言っても魚眼は削除。なぜなら特殊すぎるから(笑)
まぁ、理屈で考えるのは簡単なんですよね。それを表現するのが難しい。
なぜ?それは数ミリ・数°というピンポイントのアングルが必要だから。
同じレンズで広角らしさを極力抑えた
こちらの方が広角っぽい。ポイントは小さなトラック
迫力ある?
これでいかが(笑)
で、何が言いたいの?
ただの現実逃避?
某塾の皆さんは現在これに悩み中。悩んだ分だけ大きくなりますから、多分(笑)
最後にレンズの良さを判断するのは決してその収差の有無だけではない。このレンズが好きなのもそんな別の良さに引かれているから。このレンズでなければ得られないコントラストそれが最大の魅力。
その道はどこまでも続く
また、次回
お供のカメラとレンズ カメラ:PENTAX:KP HD レンズ:PENTAX-DA 21mmF3.2AL Limited
オリジナル Keita's talk その367 広角レンズのお話 2020年2月1日