レン子 と カメ爺 写真の話 その4 評価はプリント
レン:カメ爺っ〜。いないのぉ〜。
カメ:最近元気が良いのぉ。
レン:これ見てよ。どう?なかなか綺麗に撮れてるでしょ。
カメ:お前は人に写真を見てもらうのにこんな小さいスマホを使うのか?ちゃんとプリントで持ってこんか!
レン:あらあらそんな硬いこと言っているとどんどん嫌われちゃよ。そのうち私も来なくなっちゃうかもね。そしたら寂しいよォ〜。デジカメはアプリですぐにスマホとかパッドに写真を転送できるんだよ。そのあとでSNSにもアップ出来るからね。こっちの方が便利だし沢山の人に見てもらえて いいね って、褒めてもらえるよ。
カメ:お前さんはつくづくハッピーな性格じゃな。そんなイネだかイカだかを本気にしとるんか?みんな挨拶がわりに送るんじゃ。お前もそうじゃろ。
レン:またぁ〜細かいこというと嫌われるって言ってるでしょ。ちなみにイネやイカって2文字はないよ(笑)。みんな幸せな気分になる魔法なんだから いいね って、3文字だよ。それより私の名作見ちゃう。ホレホレ。
カメ:なんじゃ色つきか?モノクロじゃないんじゃな。
レン:そうなのよね〜。AUTOのままだとカラーしか撮れないのよ。カメラの使い方教室っていうのが無料だったから行って来たんだけど、さらに難しくなったね。モノクロで撮りたいだけだったのに、絞りやシャッタースピード、アソナンタラまででてきてさ。卒倒しそうだったよ。
カメ:アソナンタラってISO感度のことか?相変わらず変換能力が多彩じゃなぁ。
レン:さすが理解力あるね。ついでに使い方も教えてくれたりしちゃうよね。どうせお店も暇なんだからさ(笑)
カメ:.........
レン:どうしたカメ爺。息してる?まだ早いよ。
カメ:お前さんのあまりの傍若無人さに呆れて言葉を失ったんじぁ。どれ、貸してみぃ。
レン:おおっ〜。モノクロになってる。どうやったの手品師みたいな早業だったね。MENUから入ってないよね。私だって何度もチャレンジして挫折してるんだからそんな早業でできるわけないよ。
カメ:Qボタンというのを使ったんじゃ。メーカーによって呼び方や使い方の違いはあるが、撮影時に使う設定だけならショートカット出来るようになっている場合が多いぞ。撮影モードがAUTOのままでは使えんがな。
レン:Qボタンかぁ?確かアソナンタラの時に使ったような気がするよ。そのとき既に私の頭は遥か宇宙に飛んでたから記憶には残っていないけどね。カメラの用語って宇宙語だよねェ〜。
カメ:宇宙語かどうかはわからんが聞きなれない言葉は多いの。そんな言葉を使った方がえらいような気がするから使いたくなる人もおるしな。その辺は車やバイクと似ておるかもな。じゃが、今のお前のような感覚も大事じゃぞ。良いと思った瞬間にシャッターを切る勇気を忘れないことじゃな。カメラの設定ばかり気にして目の前の風景に注意を払えなくなったら本末転倒じゃ。フィルム時代は基本的にフィルムを入れたら撮り終わるまでそのフィルムで撮っていたからシンプルじゃったのぉ。
レン:う〜ん。相変わらず話が長いね(笑)。ところでさぁ〜。カメ爺の思い出話はよく分かってきたんだけど、この話にはいつになったら写真が出てくるの?
カメ:文字しかないから写真は出てこんじゃろ。
レン:?!
カメ:モノクロの設定にしてやったんだからささっと帰って写真を撮ってこい。今日はこれまでじゃ。次はちゃんとプリントで持ってこいよ。
レン:あっそうなんだ(汗)ところでこの設定って電源切ったら消えちゃうの?
カメ:お前が余計なところをいじらなければ設定が変わることはない。よくおるんじゃ、いろいろ触り過ぎて自分で勝手に設定変えて変わったって奴がな。
レン:あっ、ありがとう?また来るね(汗)
また、次回。
前回のお話 カメラはブラック
レン子:スマホが必需品の今時女子。流行っているものにはとりあえず飛びつくが、話が難しかったり長くなるといつのまにか消えてしまう。語尾を伸ばすクセがある。
カメ爺:年齢不詳。小さなカメラ屋をやりながらフィルムをこよなく愛す頑固ジジイ。なぜか?女の子は金平糖で機嫌が直ると考えている。実はレン子の影響でデジタルにも目覚めつつある。