A級テーマ⑥:リトリートした守備に対する攻撃の改善
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初めに
A級には7つのテーマがあります。
今回は、6つ目のテーマである「リトリートした守備に対する攻撃の改善」
についてまとめてみました。
押さえるべきポイント
改善チームの前に、非改善チームである「守備」から確認してみましょう。
そもそも、リトリートした守備の狙いは大きく分けて2つ。
①中央突破させない
②サイド攻撃させない(クロス対応)
守備が以上の2点についてやられないことを意識しているので、逆にこれを攻略することを考える必要があります。
ここからは相手の守備(非改善)が1442で攻撃(改善)が1433ということで話を進めていきます。
具体的な攻略ポイント
相手は1442の守備ブロックを形成しています。
攻略①中央突破
守備側は、中央をしっかり閉じてバイタルエリアを使わせないように守備をしてきます。その強固になった守備ブロックを壊すための方法として
①DFラインの背後のアクションorボール
②ミドルシュート
③2トップの脇で受ける
が考えられます。
<①DFラインの背後のアクションorボール>
背後へのアクションにより、DFラインはラインを下げざるを得ません。同様に背後へのボールに対してもDFラインはラインを下げます。その下がったラインを見逃さずに、DF-MFのライン間にボールを送りバイタルエリアへ侵入します。
<②ミドルシュート>
ミドルシュートを打つことで相手MFラインを前に釣り出します。そこで広がったスペースを見つけ、DF-MFのライン間にボールを送りバイタルエリアへ侵入します。
<③2トップの脇で受ける>
相手2トップの脇に落ちることで、相手守備のボランチが出てくるのかそれともSHが出てくるのか、どの選手が出てくるのかを見極めます。中盤(アンカー)の選手は、高さを調節しながら相手と駆け引きを行います。相手DFが出てこなければ、自チームのCBよりもゴールに近い位置で、バイタルエリアへボールを送ることができます。
攻略②サイド攻撃
相手が中央をしっかり固めているときは、サイドから攻撃することも考えます。
サイドを攻略するためには、積極的なSBのオーバーラップとサイドの奥深くまでボールを到達させることがポイントとなります。そこから、ポケットへの侵入とCFとの関わりでゴールを目指します。(以下は一例)
①SBの積極的なオーバーラップ(インナーラップ)
②SH(ウィング)からのポケットへのスルーパス
③IHからSH(ウィング)へのポケットへのスルーパス
④SH(ウィング)とCFとのワンツーからポケットへのスルーパス
⑤SH(ウィング)とCFのワンツーから、カットインからのシュート
⑥SH(ウィング)とCFのワンツーから、カットインからのスルーパス
が考えられます。(他にも色々なバリエーションがあります。)
<①SBの積極的なオーバーラップ(インナーラップ)>
積極的に仕掛けることで、サイドで数的優位を生み出す。オンザボールの選手が、オーバーラップ(またはインナーラップ)をした選手を使うか、CFや中央の選手を使って中での関係性を使って崩すか選択します。
<②SH(ウィング)からのポケットへのスルーパス>
IHが積極的にポケットへ侵入する。マークをする選手がCBなのか、ボランチなのか、相手の守備の対応の仕方で空くスペースが変わってきます。
<③IHからSH(ウィング)へのポケットへのスルーパス>
IHがターンして、SHが積極的にポケットへ侵入する。マークをする選手がCBなのか、ボランチなのか、相手の守備の対応の仕方で空くスペースが変わってきます。
<④SH(ウィング)とCFとのワンツーからポケットへのスルーパス>
SHがCFとの壁パスで積極的にポケットへ侵入する。マークをする選手がCBなのか、ボランチなのか、相手の守備の対応の仕方で空くスペースが変わってきます。
<⑤SH(ウィング)とCFのワンツーから、カットインからのシュート>
SHがCFと壁パスで中央へ侵入する。そのまま自らフィニッシュを行います。
<⑥SH(ウィング)とCFのワンツーから、カットインからのスルーパス>
SHがCFと壁パスで中央へ侵入する。大外の選手へスルーパス(クロス)を出します。
攻略③クロスからのフィニッシュ
サイド攻撃と関連してくるが、
大きく分けると3つのポイントが考えられます。
以下の通りです。
①SBがSHを追い越してのクロス(オーバーラップやインナーラップ)
②IHorSHのポケット侵入からのクロス
③アーリークロス
<①SBがSHを追い越してのクロス(オーバーラップやインナーラップ)>
クロスに対して、「ニア」「ファー」「セカンドライン」へ入ること。更に、カウンターのリスク管理も含めることも大切です。
<②IHorSHのポケット侵入からのクロス>
ポケット侵入に対してCBが対応→
CBがポケット侵入した選手について行くことでゴール前がCB+SBの2人のみとなる。そのため、攻撃は危険である、ニアやファーを取りに行きます。
ポケット侵入に対してボランチが対応→
ボランチがポケット侵入した選手について行くことでセカンドラインが空きやすくなります。そのため、クロスはニアとファーを狙いつつもスペースが生まれるであろセカンドラインの侵入を逃さないようにします。
<③アーリークロス>
ペップシティがよく行うクロスである。バックパスと同時に相手の守備ラインが上がる。それを見逃さずに、早いタイミング(ダイレクト)でDFラインの背後を狙います。DFはラインを上げないと間延びしてしまうため、そうならないようにラインを上げるのだが、それを逆手にとった攻撃となります。
まとめ
以上が、攻略方法となります。
これはあくまでも自分自身が感じたことですが、このセッションはかなり指導者の色が出るように感じました。ある、Jリーグで得点王になった方の指導実践の時は、2トップの働きかけに重きを置いたコーチングでした。自分自身の崩しのイメージを具体的に持ち、それを個人の技術ではなく、意図的に崩しているかが求められます。
このnoteが現場で指導されている指導者の方々の助けになれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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