200131_みらいろ_あずりん

いま、幸あれ。

 「おはようございまーす!」
 開店前の綴カフェに、明るい声が響く。厨房で仕込みをしている店長大倉の「おはよう、あずりん!」のうれしそうな声。店舗奥の事務所にいるぼくは、その雰囲気につられるようにして仕事を中断し、ホールに顔を出す。そうしてしばし談笑の時間が始まる─。

 綴カフェのスタッフは、今は大倉を含めて4人。あずりん(鍋谷梓)もその一人。カフェはシフト勤務で、大倉以外は常勤じゃないから、みんなには毎日会えるわけじゃないけれど、その分、お店に来てもらえる日は、それぞれのスタッフの雰囲気がいい感じに反映されて、お店がいつも新鮮な空気に包まれる。奥の事務所からお店の明るい雰囲気を感じるとうれしいなあと感じる。あずりんの明るい声もまた同じ。明るい声が聞こえてくるとハッピーになる。彼女は一緒にいてそんな空気を放つ存在だ。たぶん店のお客さんにとってもそうなんじゃないかな。

未来じゃない。「いま」を大事にしたい。
「なんか座右の銘とかないの?」どういう会話の流れだったか、雑談の中でしたぼくの質問に「私は未来とかじゃない、『いま』幸せであることが大事なんですよ〜」とさらっと語っていたあずりん。そっか、なるほどね。
 5年後、10年後、幸せでいるかどうかなどわからない。そもそも、その時に、どういう形を幸せと感じているのかさえ、今はまだわからない。けれど「いま」この瞬間を笑うことができれば、今が幸せになる。「いま」を幸せにすることができれば、今がつながる未来は、きっと幸せかもしれない。
 「生きてりゃいろいろある」ことも、明るく笑顔でいられるように。あずりんのまとう雰囲気の原点。

 綴カフェに来られるお客さんの中にも、実はさまざまな事情を抱えている方もいるかもしれない。そんなときこそ、どうぞ綴カフェへ。あずりんの笑顔が、その方の「いま」を必ず幸せにしてくれるから。

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