星野知宏、挑む。
一難去って、また一難というのか、このクラウドファンディングの最中に、今度は、ガスオーブンの調子が悪くなってしまったらしい。
一つ乗り越えたと思ってもまた次の困難が立ちはだかる…。
それでも「人生そういうもんだよなあ」と、諦めとも割り切りともつかない、でも笑顔で前を見て進む。そういうもんだよね。
星野知宏、挑む。
台風19号被害を受けた丸森町のみんなのために。
星野さんとの出会いは、もう何年前になるだろう。
「情熱工房 ねの吉」という屋号で人気を博したクリチ(クリームチーズ)の製造販売をしていた当時から現在に至るまで、ぼくは星野さんのさまざまな活動や取り組みに触れ、公私共にいろいろな場面で活動を共にしてきた。ぼくは彼を「ねの吉さん」と呼んでいる。いくつか年上だと思うが話すのはいつもタメ口だ。
ねの吉さんはじめ丸森町の皆さんには、台風19号による被害の少しでも早い復旧復興を祈るばかりだ。と同時に、10月12日以降、いやそれ以前からの、例えば地域の子ども食堂「丸森みらい食堂」の立ち上げなど、丸森の地域に根ざしたねの吉さんの行動、奮闘ぶりには、頭が下がる思いだ。
思い起こせば3年前、ねの吉さんから丸森町にカフェを開きたいという話を聞いたときは、最初は「どうして丸森なの?」「知らない土地で大丈夫?」と驚いたものだ。でも今にして思えば、一貫して変わらない、星野さんの心のあり方にその理由が隠れていたのだと理解できる。
あの東日本大震災のときにも自分の大切なクリチの原料である牛乳を無償でふるまっていた、ねの吉さん。
柴田町や角田市でレストランを営んでいたときにも、近隣の住人の方々に慕われていた、ねの吉さん。
そうして今、丸森町においても、その強さと優しさで、丸森になくてはならない人になりつつある、ねの吉さん。
ねの吉さんは、人との触れ合いなしには生きていけない人なのだろう。そして、普段あまり人に見せることのない「義侠心」にあふれた男なのだろうと。
今年の春、そんなねの吉さんの作る丸森の新しいピザと一緒に、美味しいコーヒーを阿武隈川を見ながら味わってみたい。
そして地域のみんなを応援し、地域のみんなから応援してもらえる、そんな地域の人たちとねの吉さんが織りなすハートフルな味わいが、「カワカフェ」と「ねこるん」から生まれ、これからますます広がっていくものと信じている。
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