【岡田啓佑のNY日記/13日目】2019/10/06(日)
朝、タイムズスクエア教会へ。夜を明かしたホームからそのまま電車に乗る。
ゴスペルの生演奏の礼拝にようやくありつけたが、疲れていたため、寝てしまう。
さすがに2日連続野宿はキツイので、宿をとるためにアポをとる。
たくさんの荷物を持ちながら、マンハッタンをウロウロする。引き続きのホームレス。
道端に座り込みながら、wifiを駆使し、動画をアップしたり作業。
宿、今日も見つからない。どうしよう。
音楽どころじゃなくなってきた。
目的を、生き延びることに切り替える。
昨日、ベテランのホームレス、ショーンが教えてくれたホームレス支援施設に行ってみるも、日曜日は女性限定で入れなかった。途方にくれる。
とりあえず、ブルックリンのpete's candy storeのオープンマイクに向かう。
16:30〜サインアップで、16:50ごろに着いたら、人が多すぎてサインアップは締め切ったとのこと。ここまできて演奏できないとは!!ショック。。またしても、途方にくれる。
涙も出ない。徒労感。
会場で、昨日bitter endでパフォーマンスしていた、かっこいい歌手を見かける。声をかけて、インスタを教えてもらう。収穫と言ったらそれくらい。収穫が何もないよりはマシだが、、
今日はなんだか、ダメな日だ。
演奏はできなかったが、ブルックリン初上陸。
そしてそのまま、クイーンズへ向かう。友人のCさんとベトナム料理を食べる。ようやくホームレス感が抜け、人心地がつく。
話し合ったのは、この街は、「やるかやらないか」だけだということ。
「やる」を選べば、無限にチャンスはあるし、「やらない」を選べば、一生チャンスはない。
それはどの街でも同じなのかもしれないが、この街ではそれが極端なのである。
お店をあとにし、次はまた別の友人を訪ねに、ニュージャージー州へ向かう。今夜だけ泊めてもらうのだ。
明日からはまた別の友人に厄介になる。
ノマドな私。乞食な私。
みなさまに恩を返さなければ。
借りばかりが増えていく。
ニュージャージーへのトランジットがよくわからず苦戦。wifiもつながらないし困った。
どうにか電車の乗り継ぎに成功。
マンハッタンの地下鉄とは違う、有料特急っぽい雰囲気の電車に乗り込む。
毎日が冒険だ。
予定より遅れている。泊めてくださるかたに迷惑をかけたくないが、致し方ない。乗り換えの電車が遅いものしかなかった。
旅は道連れ、世は情け。
山頭火のような心境。
ニューヨーク放浪記。
人に助けられて生きている。
ありがたや、ありがたや。
電車がニュージャージーに向かって走っていく。ニューヨークの夜景が遠くに見える。
さっきまであそこにいたのに、今は遠くに眺めてる。それがなんだか不思議。
見たこともない景色が続いてる。思い出したのは、私はニューヨークにも来たが、アメリカにも来たのだった。
この電車の運転手さんからしたら、毎日みる景色なのかもしれないが、私にとっては、もう二度見ることはないかもしれない景色。
毎日、すべてが一期一会。
一瞬一瞬が、一期一会。
Rさんの家にたどり着く。感謝。
いつも誰かに助けられてる。
地下鉄のホームの床より5億倍快適なベッドで眠る。
ダメな日だと思ったが、最終的には幸運に恵まれた日だった。
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