カジノで得する奴は誰だ?
大阪府は2030年秋にカジノを含むIR事業の開業を決定したとのこと。とっくに頓挫したと思ってたのでこのニュースにはびっくりした。
たまたま昨日、読了した本がカジノをテーマにしてた本でした。
IRはかつて横浜港を舞台に議論されていた。当時の安倍、菅率いる政権は総がかりでこの事業を推進、一方、反対する市民も多く20万近くのカジノの是非を問う住民投票を求める署名を集めた。しかし市議会で住民投票条例は否決。そして決戦の舞台は2021年夏の横浜市長選となる。
そして横浜でのカジノに待ったをかけたのが本書の主人公、『ハマのドン』こと藤木幸夫、92歳。保守の大親分として神奈川県の政界に多大なる影響を与え、横浜港のみならず全国の港湾業界を取り仕切るトップが公然と『カジノ反対』をぶち上げた。
カジノはあらゆる手段で客から金を巻き上げる。その一節。
《アームレストのクッションも、汗を吸い込むような素材を使ってるんです。革に見えるけど本当の革じゃなくて。窓も作らない。時間が分かると困るから。長くいればいるほど、負ける確率が高くなる」
客を引き止める策としては
《勝ってすぐにお金を換金する人には、『ちょっと待って、ご飯代出すから』とクーポンをあげるわけです。ご飯をタダでもらえたから、『じゃあ、もう一回やろうか』と帰って来る。大きく勝った人には、『ホテル代出すから、スイートルームを出すから、明日まで
泊まって行けばいいんじゃないか』とか、『また来週おいでよ』と言ってクーポンを渡す」》
カジノを設計では
《カジノを真ん中に置いて、そこから分岐してレストラ
ン、ブティック、コンサートホール、ホテルのロビーと、どこからでもカジノを通るように作るそうだ。お客さんがカジノに入るように、しかも外に出ないように…》これを証言してるのは20以上のカジノの設計している日本人デザイナーだ。
カジノについて知らないことばかりだったが結論としてはカジノを作って得するのは《外国企業と外国人》だけということだった。
ドキュメンタリー映画も作られてたようです。どこかで上映してたら観たいなー。