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三里塚闘争戦績めぐりツアー③

このシリーズも今日が最終回です。なかなか表に出てこない成田の歴史の一端をご紹介しましたが、記録と記憶にしっかりと残して後世に伝えていきたい歴史です。シリーズ①と②はこちらからどうぞ。

さて②の続きです。
次に向かったのはB滑走路に着陸する飛行機の直下にありました。竹藪の中に3棟の建物がありました。

竹藪の中に広場が現れました

唯一、入ることができる建物です。風雨にさらされた看板にうっすらと文字が見えました。

横堀農業研修センターと読めます

この敷地内にある建物自体はかなり朽ちたり、崩壊してましたが唯一ここのみ今でも利用さへてるようです。事前に畳の清掃をしていただいたようで靴を脱いで入れました。室内はカビ臭くジメッとした感じです。畳も土の上にそのまま置いてる感じでふかふかしてました。古い写真パネルや天井にはポスターが貼られていました。

正面には赤旗が…

赤旗の奥には布団が積み上げられていました。ここを利用してた時は大勢が寝ていたんでしょう。まさにアジトといった趣です。

天井に貼られていた沖縄の催し物のポスター

このツアーに参加して知ったのは意外に『沖縄』を思わせる遺物が残っていることです(後にも出てきます)。左翼陣営の人間的なつながりを彷彿とさせます。書棚にある本にも注目しました。やはりちょっと偏っているラインナップです。

漫画もありました
本の大敵の湿気が…もったいない

この一角だけでも展示できそうな遺物が残されていました。VTRも残されてるようなのでデジタル化する動きもあるそうです。ぜひ早急に進めてほしいです。

書類などもありました

ここまで来ると現代からタイムスリップしたのではないかというくらい変な感覚になります。15分ほど室内を見学し外に出ました。

まさに残骸といった趣です

もう一つ竹藪の中に小さな建物がありました。こちらは、看護師さんなどが、機動隊員との攻防により怪我をした活動家たちを処置する建物だったそうです。まさに野戦病院です。

十字のマークが往時の痕跡です

ここ横堀農業研修センターは労農合宿所と呼ばれてたようです。あとで調べて知りましたが成田国際空港株式会社と反対同盟で建物の引き渡しをめぐる裁判が現在、続行中だそうです。なおこちらの住所は芝山町でした。

最後に天神峰の方に向かいました。ほとんどの人に知られてないであろう地下の通路を通ります。

コンクリートでがっしりと固められた構内

その先に進むと今回のツアーで初めて警備員さんに遭遇しました。こんなところに入ってくる人なんていないのでびっくりしたのでは?ノートに何か書いてました。わたしは怪しいものではありません…。フェンスの向こうには監視塔もあります。

2重にフェンスが囲んでいます

最後のスポットは案山子亭です。かつての団結小屋もいまは『田んぼくらぶ』の方が利用してるそうです。

うしろに鉄塔が見える

室内に入ると2間のスペースが出現。ちょっとした展示場のようになってました。物置なのか、展示場なのか微妙ではありましたが…。

ディスプレイされてます

敷地外に出ると鉄塔がそびえ立っています。これが横堀鉄塔だそう。鉄塔の中心に大きなモニュメントがありました。沖縄の彫刻家、金城実の作品です。

想像以上に高い鉄塔、その中心部に…

以前は鉄塔の上に小屋?があったそうですがさすがに老朽化が進んだために撤去されたそうです。

金城実は沖縄県読谷在住の彫刻家

もっと近づいてみましょう。

抗議する農民」 三里塚闘争をモチーフにした作品

さてこのあとは東峰神社に向かいました。一昔前はここに近づくだけで職質されてましたが、いまではちょっとしたデートスポットになってるようです。

着陸する飛行機が眼前に現れます

3回にわたり三里塚闘争戦績めぐりツアーをご紹介しました。このツアーは不定期で開催されてるそうです。FacebookやInstagramでご案内があるそうなので興味ある方は検索してみてくださいね。

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