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いま、建設テックがめちゃくちゃ面白い理由

久しぶりのnote更新です。

2020年9月1日より、株式会社レゴリス(※現:スパイダープラス株式会社)に入社しました。

「スパイダープラス」というサービスを提供しているSaaS企業で、わかりやすくいえば建設業界のDXというところになります。

ただ、ひとくちに「建設テック」と言っても、あまりに幅広すぎて何のことかわからない人が大半だと思います。
(特に前職のモバイルゲーム業界のつながりの方々には、まったくの意味不明なキャリアに見えるのではないでしょうか笑)

そこで今回は、まったく違う業界の出身者からみた建設テックの魅力について、簡単に紹介したいと思います。

①とにかく市場規模が大きい

まずは、なんといってもここです。
建設産業の市場規模は年間で約70兆円(土木・建設・リフォーム等ふくむ)と言われており、GDPの10%以上を占めています。

ちなみに僕自身がいたモバイルゲーム市場がだいたい1.2兆円、ゲーム市場全体でみても1.8兆円に届くかどうかというところです。

もちろん建設産業とゲームだけを比較するのはApple to Appleではないのですが、ライブや音楽・映画などをひっくるめた国内のエンタテインメント産業の市場規模は年間で約12兆円と言われているようで(Google検索結果、出典不明)、
それと比較しても6倍近い市場規模ということになります。

こうして意識してみると、ちょっと出かけるにも道路の上をあるいており、
コロナの影響もあり日中は基本的に何かしらの建物の中にいることが多く、
車で旅行に出かけたときはコンクリートで整備された山を見たり、大きな橋を渡ったりします。
こういうの、全部が建設産業なんですよね。

生きている限りは関りがあるのが建設産業なわけで、そこにデジタルな世界から関わることができるのって、とても面白いと思いませんか?

②生産性向上が急務=デジタルの出番

この記事を読んでいる方々に共通する、建設産業のイメージはどのようなものでしょう?

・汗臭い、泥臭い
・きつい、汚い、危険、給料安い
・不合理、不条理、力仕事、体育会系
・古い、アナログ、おじさんばかり、男性社会

・・・正直なところ、こんなイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか?
これが多数意見かどうかはわかりませんが、少なくとも都心のデジタルな企業で働いている人からすると、ポジティブなイメージを持っている人は少ないと思います。

建設業界にはこういったイメージが強いためか、事実として若年層の就活人気も非常に低いため、かなりの高齢化が進んでいます。
細かい説明は省きますが、今後10年間で建設業の就業者は100万人も不足するといわれており、
イメージ刷新や女性活用、移民の受け入れなどの対応を進めるにせよ、根本的な生産性の向上が急務になっています。

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国土交通省資料より

そんな課題を抱えているにも関わらず、建設業の生産性は非常に低く、製造業と比較しても半分程度の生産性しかありません。

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こういった課題を解決しようとするとき、IT・デジタルに関する経験というのは非常に大きな価値をもちます。
これまで人が手作業でやっていたものをデジタル化することで、生産性の向上効果において劇的な変化をもたらすことが可能になります。

実際に建設の現場ではすでに、ドローンを用いた測量やVRによる測定などが導入されています。
これほど大きな産業で、かつ課題を抱えている分野にデジタルの経験を生かせるのって、とても面白いことではないでしょうか。

③社会貢献度が非常に高い

個人的にもっとも面白いと感じているのは、実はこの部分かもしれません。
建設業への貢献は、社会への貢献に直結します。

例えば、橋梁工事やビル建設など、高所作業においては滑落事故による死者が出ることもあります。
建設業における年間の死傷者数は1.5万人程度と言われており、当然、その死傷者の方には家族や友人などの社会的なつながりがあります。

直接的な死傷事故でなくとも、きわめて長い時間外労働による過労やサービス残業など、生産性の低さから生まれる不幸は数知れません。

しかしながら、デジタルの活用によって死傷事故を防いだり、過剰な時間外労働をなくすことは現実的に可能になっています。

これまでゲームやアプリを作ったりしてきて、「多くの人の人生を楽しませる」というところは、それなりにやってきたとは思います。
しかし、建設テックにおいては「多くの人の人生をより良くする」という、非常に根源的な部分で貢献できる可能性があるわけです。

この記事を読まれている方にはデジタルな仕事をしている方も多いと思いますが、こんなにも人間社会の根源的な部分に関われる仕事って他にあります?
僕は初めてです。

自分の仕事で助かる命があったり、少しでも早く帰宅して子供と一緒にお風呂に入る時間が作れたり・・・という仕事は、理屈抜きにワクワクします。

<自分がこれからやっていくこと>

さて、それでは自分が何をやっていくのかについて、少しだけ。

まずはマーケティング部長として、プロモーション・PRおよびカスタマーサクセスを担当します。
それに限らず、プロダクトや新規事業など幅広い関りもしていくつもりです。

極めてドラスティックな変化をしていくため、特にカスタマーサクセスとエンジニアは今後、採用を強化していく予定です。
興味ある方はぜひご連絡ください。

<スパイダープラスについて>

最後に、プロダクトの紹介をしておきます。

スパイダープラスは、ひとことで言えば「建設現場の施工管理アプリ」です。

デジタル業界の方にはイメージがつかないとは思いますが、
例えばビルを建てるさい、

・壁や床の鉄筋をつくる
・鉄筋に空調のダクトや水道管、配線などを通す
・空調設備の設置、電気設備や上下水道設備の設置
・これらが適切に作業されたことの検査

といった業務が発生します。

これまではアナログな紙の図面を使って鉛筆で書き込んだり、
小さな黒板をもって作業記録とともに現場写真を撮影し、それをオフィスに戻って整理して提出したり・・・
というように、アナログであるがゆえの非効率な作業が多く発生していました。
(まさに時間外労働の温床になっているわけです)

それがスパイダープラスを使うことで、上記の業務がタブレット一つで完結します。
図面をとりにいちいちオフィスに戻ったりする必要がなくなり、現場の写真をとるために黒板をもつための人と撮影係で2名だったのを1名で完結できるようになったり、
空調や上下水道の検査ツールとも連携しているため、検査も1名で完結できるようになったり・・・非常に多くの業務がデジタル化によって効率化されます。

※機能の一例

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実際に導入ユーザー様の4割以上が、平均20時間/月以上の業務時間削減になったとアンケートで回答していただいており、
業務効率化において、きわめて大きなインパクトが出ています。

実際に効果が出ているプロダクトだからこそ、超大手ゼネコンから専門工事業者様まで、600社・35,000人以上のユーザー様に利用していただいています。

これができる一番の理由は、そもそもレゴリスは建設業者であるということです。
社長が普通にニッカポッカ履いて現場作業してた人なんですね。今でもレゴリスとしてかなりの数の工事の受注をしています。

建設業者としての体験があるからこそ、現場のニーズをきめ細やかに把握し、デジタルに落とすことができているわけです。
ここを他社がマネしようとするなら、まずは20年以上の建設業務をこなす必要があるという、非常に大きな差別化ポイントになっています(笑)

ちなみにANDPADさんというプロダクトをご存じの方も多いと思いますが、
あちらは主に住宅等を作る工務店向け、こちらは大きな建物を作るのに関わるゼネコン・サブコン(専門工事業者)向けというイメージで、対象業種が異なっています。
なので今のところあまりバッティングしていません。

今後は既存の機能をより使いやすくしていくことはもちろん、まだあまり認知されていない土木分野での活用もさらに広がっていくと思います。

採用も絶賛強化中であり、非常にエキサイティングなフェーズなので、興味ある方はぜひご一報ください。

以上


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三浦 慶介 | 事業グロースのひと
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