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ラグビーワールドカップはマーケ的な学びの宝庫
ラグビーワールドカップが始まってから4週間、僕は毎日ワクワク過ごしています。
もちろん、いちスポーツファンとして日本の快進撃を楽しんでるんですが、それ以上に、マーケティング的に「へぇ〜」という学びが多くて、そういう意味でワクワクしてる毎日です。
全てを俯瞰して見てるわけじゃないんでランダムですが、"ハタ"から見て「これいいなぁ」と思った施策を紹介しようと思います。
チケットデザイン
まず最初に目についた施策、チケットデザイン。日本文化を表現する「武者絵」のイラストでラグビーを表現した、リッチなデザイン。
デザインの良し悪しというより、
・スタジアム観戦者 = いちばん熱量が高いオーディエンスに対して、UGCが生まれるように仕掛けている点
・上記全員に行き渡るチケットに目をつけて仕掛けた点
これらの視点が、効率的で賢い施策だなぁと思いました。
電子化されたり、文字要素だけの簡素化されたコンビニチケットが当たり前になっている今、こんな素敵なデザインのチケットだったら「映え〜」とかいってSNSあげちゃうよね。
チケット総数は約180万枚。5月末で約140万枚を売り上げており、7月下旬に発送が始まる。電子チケットも選択できる中、購入者の8割以上が紙のチケットを希望している。by読売新聞
チケッティングの効率化をあえて捨てて、話題づくりに活用しちゃってる目の付け所が、逆張りでイケてるなと思いました。
ファンゾーン
全国12都市に、パブリックビューイングを楽しめる"ファンゾーン"というイベント会場が用意されています。
これ、まだ行ったことなくても「そんな場所があるらしい」というくらいにはみんな知ってるんじゃないですかね??
今回のラグビーワールドカップの大会前のみんなのモチベーションって、「会場行くまでではないんだけど、気になってはいるんだよねぇ」っていう人が大半だったんじゃないかなと思うのですが、
そういう人にとっての「どうすればラグビー楽しめるかな?」という疑問に対する「ここにいけばみんなで楽しめるよ」というわかりやすい答え、マーケティング的にいうと、適切な"Call to Action"になってるんじゃないかなと思います。
興味持ってLP来た人に、次のアクションを促すためにCTAボタン置いとくのと一緒です。
また、PR視点でいうと、ニュースメディアに対しても「ココいけばラグビーで盛り上がってるファンの画を押さえられるぞ」というわかりやすいCTAになってるんじゃないかな、という気もします。
メディアに拾ってもらうための設計まで考えておくの、Distribution視点で大事だなあって思いました。
大会公式Twitter
このTwitterの運用、圧巻なんですよ。。
ハタからみてる感じ、普段は他のスポーツを応援している層をがっちり掴んでる感じがするなと。それがいま、毎日のようにバズツイートを出せている要因だと思っています。
例えば"ハカ"だったり"ノーサイドの精神"だったり、すごくバズってますよね。
ニュージーランド代表によるハカです🇳🇿
— ラグビーワールドカップ (@rugbyworldcupjp) October 2, 2019
今日は「カ・マテ」🔥#RWC2019 #NZLvCAN #RWC大分 pic.twitter.com/Vv4Jdgfh9k
危険なショルダーチャージでレッドカードとなったカナダ代表のジョシュア・シャーウッドラーセン。試合後、相手チーム南アフリカ代表のロッカールームを訪れ、皆の前で謝罪しました。チャージを受けたトーマス・デュトイも笑顔で握手です✨
— ラグビーワールドカップ (@rugbyworldcupjp) October 9, 2019
🇿🇦@Springboks 🇨🇦@RugbyCanada #RWC2019 #RSAvCAN #RWC神戸 pic.twitter.com/l9LHUh7aQa
こういう光景って、たとえばサッカーファンや野球ファンからすると、ありえないシーン。すごいびっくり。
びっくりなんだけど「それもありだよね」って共感できるシーンでもある。
スポーツファンにとって驚きつつ共感できるから、「こんなことあるんだぜラグビーは」っていう風に広めたくなる。
そういう心理・行動をつくれてるから、めちゃめちゃ拡散されてるんだと思います。
それだけでなく、試合中の熱気を効率よくSNS上のエンゲージに繋げられるよう運用されています。
リアルタイムな試合映像の投稿に加え、著名人のツイートを迅速にRTすることで、「見逃したらいけない瞬間」を演出しています。
日本代表の大活躍という最高のコンテンツがあるからとはいえ、「ラグビーワールドカップ」のツイッターアカウント運用が素晴らしい。
— みる兄さん(マーケの人ときどき二児のパパ) (@milnii_san) October 13, 2019
試合動画のツイートもさることながら、エゴサ力とRTのテンポがめっちゃ良い。これは中の人、相当な熟練ツイ廃だと思うわー。SNSマーケわかってるw @rugbyworldcupjp pic.twitter.com/2uTp0BMaW4
(引用 from @milnii_san)
もし中の人がこのnote読んでくれたらTwitterのDMとかで連絡ください。焼肉をご馳走させていただいた上でSNSマーケ友達になってください(マジで)。
adidas × オールブラックス
最後に、理屈云々でなく、かっこよくて好きなキャンペーンです。
スポーツをより広い層に届ける手法として"スポーツ×〇〇"のコラボレーションはいつも考えているのですが、これはカッケェなぁと思いました。
adidasはニュージーランド"オールブラックス"のユニフォームサプライヤーなのですが、その公式ユニフォームをY-3デザインでつくりました。
そして木梨憲武さんらクリエイターとともに、ラグビーをモチーフにしたアートを制作したり。
ポップアップストアもつくっちゃったりなんかして
ストア入ったらユニフォームの他にも普通に着れそうなスカジャンとか売ってたりして
オールブラックスの持っている強くてかっこいいイメージを、上手くコミュニケーションとプロダクトに落としていて、いい意味でスポーツを感じない。
僕もストア行っちゃいましたし、スカジャン欲しいと思いました。今も買うか迷ってます。
おわりに
これだけマーケティングの学びをもらえてるのも、ある意味日本代表が勝ってくれて盛り上がっているおかげ。
まだまだ勝って日本にムーブメントを起こして欲しい限りです。
頑張れ日本。
ちなみに、これまでの個人的BTT(ベスト・ツボった・ツイート)はこれです。
スコットランドをボコりたいリーチマイケルほんと好き pic.twitter.com/6fZLRZPTXp
— まるっち (@marucchi_ol) October 6, 2019
おわり。
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