頑張れ新人vol.12「生活指導とナイナイ」
私はめちゃイケ世代で、小学校高学年の頃なんかは土曜の晩(でしたっけ?)がすごい楽しみでした。
最近はテレビ自体も見なくなって、ナイナイは昔の青春みたいなイメージなんですが、最近「問題発言→ラジオでの説教」が話題になっていることを知りました。残念さとか、いつまでも面白くいてほしい期待とか、いろんな思いがあって、ラジオを聞いてみました。
聞いていてすぐ、
「あれ、これってなんかに似てるなぁ、、、。」
と思ったんです。
岡村さんの「ごめんなさい」から始まり、そこから1時間強矢部さんが素の言葉で話すのですが、その様子が、生活指導の別室のやりとりにそっくりだと気づきました。
説教してるんやから、たしかに生活指導みたいやな。と思われるかもしれませんが、そういうことではありません。
反抗的な生徒を「ごめんなさい」を言える状態に持っていくことを生活指導だと思っている方も多いと思います。もちろんそれもあります。
ただ生活指導には、すぐに生徒が「ごめんなさい」をした場合の方が、難しいときがあります。
生徒が、状況から考えて自分が「ごめんなさい」する場面だとすぐ分かる。それでいて、生徒本人の理解はまだ浅い。こういうケースです。
つまり「ごめんなさい」から「心からごめんなさい」へ近づける働きかけですね。
これは、とても難しいんです。本人の中ではちゃんと「ごめんなさい」した状態になっている。完結してしまっているから、外からの言葉でさらに深めるにはかなりの技術と根気と想いが必要になります。そういう部分が、今回矢部さんが評価されている要因ではないかと思います。
矢部さんの働きかけはお手本となるレベルのものでしたが、OAを聞いている限り、岡村さんがどれだけ受け取れたかは疑問です。と、言うのも、ほとんど矢部さんしか話していないんです。公共の電波にのるラジオですから、その方がいいのかもしれませんが。
実際の生活指導では、本人に自分の考えを話させなければいけません。そしてその中に必ず「やっぱりこいつ分かってないな」と思える発言が出てきます。それを出させない限りは、本人に葛藤は起こりません。
今回のラジオで言えば「OA以外では絶対謝らへんよね」というパワーワードのあと、岡村さんに話のバトンを渡す方が、指導のスキルとして正解な気がします。(ラジオではできないですね。)
とはいえ、4月30日のオールナイトニッポン。指導に携わる人にとって、教材と呼べるものなのではないでしょうか。