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頑張れ新人vol.5「いろんな人の働き方」

初任の方、とくに私のように体育会系の部活出身の人には、組織に拘束されることに慣れているからか、時間外労働をあまり気にしない人がいる。18時になっても、19時になっても、勝手に「仕事ってこんなもん」と納得できてしまう。わかるよ、だって自分の部活を見てくれていた顧問も遅くまで残っていたじゃん。

一方で、学校には定時になったらすぐに帰る人、9時半に出勤したり、16時に退勤したりする人もいる。そんな人のことをあなたはどう考えているでしょうか。

・恥ずかしながら私は

1年目、定時にすぐ帰ったりする人のことを批判的に見ていました。「なんで生徒のために時間を共有してあげないんだ」と部活など放課後の活動に付き添いながら思っていました。あの人は熱意がない、その分まで我々が働かないといけない、と。ヒーロー気取りも甚だしい。

・あなたはいまどんなステージで生活していますか。

人生には様々なステージがあります。恋人ができれば休日の使い方は変わります。結婚をするのであれば生活そのものが大きく変化します。女性は出産するかもしれないし、男女問わず育休を取らないといけないかもしれない。子どもが小さければ、それだけ手をかける時間も必要になります。近くに頼れる親戚がいるかどうかも千差万別です。家族に介護が必要な方がいれば、生活のサポートのために毎日会いに行く必要があったりします。人は年齢を重ねる。ずっと同じステージにはいられないのです。

「やみくもに仕事ばかりしていられるステージ」にいた私は、他のステージにいる先生方を否定していました。間違いでした。みな、職場に貢献したいという気持ちと、守るべきもののあいだで折り合いをつけていたのです。私にはそれが見えていませんでした。

・同じステージはない

みなそれぞれのステージの中で、自らの優先順位を持っています。同じ「子育てステージ」にいるように見えても、その強弱は人それぞれ。そして大切なことは「人それぞれの強弱」は尊重されるべき。砕いて言えば、その人の勝手なのです。誰かにどうこう言われる筋居合などないということです。

これが分かるまでにずいぶんと時間がかかりました。そして分かっていない人はたくさんいます。初任の方への文章としていますが、ベテランでもたくさんいます。その人がどんなステージにいるのか、勝手に決めてしまうのです。だから「そろそろ結婚しないとね」なんて発言が出たりするのです。

・順番だと知ること

あなたがフルパワーで仕事に打ち込める一方で、早く帰らないといけない人がいます。その人はきっとあなたの仕事に助けられています。心からありがたいと思っています。その気持ちに気づいてあげましょう。

あなたもいずれ「仕事だけ」とはいかなくなります。人生をイージーモードからハードモードに切り替えるときが来ます(正直、仕事だけして頑張ったらいいなんてイージーモードなのです)。そのとき、自分のフォローをしてくれる、「あとはやっておくから帰っても大丈夫」と言ってくれる人がいるはずです。順番なのです。そのことを知っていてほしい。いま早く帰らないといけない人は、以前誰かを支えていた人だと思えば、見え方はがらっと変わってくるはずです。


今日は時間休を使って、自主時差通勤でこんな時間の更新です。早く初任の先生方が子どもたちの前に立つ喜びを味わえる日が来ますように。

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