僕に何ができたか?
色々とありましたし今もありますが、この件について考えます。
選手にはなにができたか?
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オリンピックに向けてポイントレースが行われる中、
(FIVBが定めるポイント国内12位以内がそもそもオリンピックに出る最低条件、加えて、開催国枠の代表決定戦は、そのポイントの国内上位6チームのみが出場できる)
僕はそのルールの中で戦いながらも、この仕組みガバガバだなぁと思っていました。
ポイント優位のチームが、ポイントを取らせたくないチームにポイントを取らせない、そんなことができる仕組みになってしまっていましたし、今回の件を含め、診断書というのはそもそもとっても曖昧な概念です(こここそモラルの問題なんだけれど)。これはJVAだけの問題ではなく、FIVBが改善するべき点でもあると思います。
選手はルールの範囲内で、とりあえずエントリーしておいて、期限の範囲内で他のチームの動向を見ながらキャンセルすればいい、そんな方法を取っていたことは事実ですし、担当者には多大な負荷をかけていたに違いありません。
(これが仕事に負荷をかけ、ミスが生まれる原因にもなったと今は思う)
かといってそこにルールがある以上、戦術、戦略が生まれてくるのは当然です。僕たちは当時試合と同じくらいこのポイントレースに神経をすり減らしていたし、そういうことはやめよう、そんなことを選手間で話し合える余裕はありませんでした、そもそも誰かが自分を蹴落とそうとしてるんじゃないか?裏切るんじゃないか?とお互いが疑心暗鬼になっていたように思います。モラルに従えば、自分がオリンピックに行けないだけでした。だからこそ、ルールの範囲内でずる賢いことをされることを、僕は個人的には黙認していました。自分がする立場ではなく、される立場にあることが多かったから、自分がそのときそれをするかどうかは今もわかりません。だからそれを頭ごなしに批判するつもりも今は毛頭なくて、要はルールに欠陥があるだけの話です。
簡単に言えば、
ルールがガバガバだと思ったなら、その時に指摘するべきだった
と今は思っています。(またそんなシビアな状況の中、エントリーの期限は以前の失敗もあり期間に余裕を持たせたけど、キャンセルについては余裕を設けていませんでした、という組織の仕組みのイージーな欠陥にも、気づくべきだった)
それが選手としてできたことだったと。
問題が起きてからは、泣き寝入りしそうになったことはありましたが、正しく動くことができたと思っています。
僕の思いはただ一つで、
これからこの世界に入ってくる子たちに、同じような思いをさせたくない
ということだけです。
本当にそれだけでした。
たぶん、いろんな人にいろんなことを思われたと思います。
でも信念は曲げません。
未だに不満は尽きませんし、言いたいことはあるけれど、まずは自分にできたことはなんだったか、それを考えることが第一歩だと思い記しました。
学んだこと
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組織に物申すとき、個人の力は弱すぎました。
その解決策が選手会なのかなんなのかわかりませんが、意見を聞いてもらえる仕組みづくりは絶対に必要だし、現場の人間はこれから考えていかなければならないでしょう。
今回最も大きかったのはメディアの力です。
報告書
からも分かる通り、世論を動かせる発信の場を持つ人物がこの一連の潮目を大きく変えました。
この人がいなければ、言い方は悪いけど、おそらくもみ消されていたと思います。
この方法が使われないことが一番だとは思いますが、一つの手段だと認識しておくことは現場の人間にとって必要なことかもしれません。
今回の件に関する僕の経験から言えることは、ひとまずこんなところです🧚♀️
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