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落し物の長靴が教えてくれた自分を好きになる方法

「今、会場に着きました」と姪っ子からメッセージが届いた。

高校生の娘のダンスステージを、結婚したばかりの姪っ子夫婦が見にきてくれた。
娘とは従姉妹同士。お正月に実家で久しぶりに会って、ダンスを見てみたいと来てくれたのだ。

ショッピングモールの広場に作られた特設ステージ。その両側には飲食店などが並んでいる。
ステージ前には椅子が並び、観客席や関係者席が作られていたが、私たちは飲食店前でステージを横から見る形で立ち見をしていた。


事件は娘の出番を待っている間に起きた。

ふと横を見ると、飲食店から車椅子の男性が2歳くらいの小さな男の子を膝に乗せて出てきた。その子はお父さんの膝の上でキャッキャと声をあげてはしゃいでいる。そして、勢いあまって紫色の長靴が脱げ、ポーンと飛んだ。

あっ! 拾ってあげようかな?と思った瞬間、もうその長靴は姪っ子の手によって拾われていた。

えっ?! 早すぎない? 
長靴が床に落ちる瞬間を私も見ていた。
私は拾ってあげようかな?と思っただけで、まだ一歩も踏み出していない。棒立ち状態。
その間に姪っ子は、瞬間移動したかのようにそこにいたのだ。

しかも、5m先のその親子に近いのは私の方。姪っ子は私の前を通り過ぎて、拾いに行ったということだ。

姪っ子の年齢は私の半分にも満たない、とは言えその素早さは若さだけが理由では無い。

考えることなく反射的に動いた姪っ子を見て、凄い!!と感動してしまった。
そしてすぐに動き出さなかった自分を恥ずかしく思った。

拾ってあげようかな〜だなんて考える前に動けよって話。

「凄い!感動した!!」って姪っ子本人にも、そのパートナーにも伝えた。姪っ子の反応は、「いえいえそんな」と笑っていた。
そんなに凄くない、普通のことですけどって感じなのだと思う。

姪っ子に学ばせてもらって、私もそういう身軽さを身につけるぞ、そう思った。


そしてその後、まさかの第二の事件が起きた。

イベントが終わり、娘と二人、居酒屋で打ち上げをした帰り道のことだ。
ベビーカーを押したご夫婦とすれ違った。乗っているのは2歳くらいの男の子、真っ白なスノーコンビに青い長靴が通り過ぎたと思った瞬間。5m先に同じ青い長靴が落ちている。

えっ!!と思った瞬間、私は走りだした。そしてそれを拾い上げた。
振り返るとベビーカーとご夫婦はこちらを見ることもなく進み続けている。
「すいませ〜ん。長靴落としませんでしたか?」私は大声で叫びながら駆け寄った。

「あっ!ありがとうございます。」お母さんに長靴を手渡すと何度も頭を下げて、お礼を言った。「よかったです。お気をつけて。」そう言って別れた。

こんなことってある??

私もこれからは、すぐ動く!!
拾ってあげようかな〜なんて考えていないで、すぐに動く!!
そういう自分になるんだ。

そう思った4時間後にすぐにお試しがやって来るなんて。
あなたのその思いは本気なのかい?と神様に言われたような気がした。

ありがとう。
拾わせてくれて私の方が「ありがとう」と言いたい。
自分のことが好きになれる出来事だった。

姪っ子に感動しましたと伝えられた私。
学んだことをすぐに実践できた私。
若い人から学ぼうとする私。
そんな私が大好きだ。

お読みいただきありがとうございました。


このnoteは
「発信する勇気」の著者末吉宏臣さんの「日記Kindleの始め方セミナー」
で学んだことを元に、まずはエッセイの練習から始めようと思って書きました。

ちょうどセミナーと娘のダンスイベントが重なりリアル参加は出来ませんでしたが、今日はアーカイブ動画が届いて一気に見ました。

「日記Kindle」というのは、末吉さんが作られた言葉だそうです。日々感じたことや学びをエッセイにして、それをKindleにまとめて出版するという方法です。

講座の中で、末吉さんが「日記Kindleは自分のために書く」とおっしゃっていました。そう言えば、私がnoteを始めた時もそう思っていました。まずは自分のために書こうと。

そのことを思い出して、「日記Kindle」私も書きたい、そう思いました。
毎日書きたいけれども難しそう。でも、チャレンジしてみたいな。

末吉さん、動き出す勇気をくださりありがとうございました。


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