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藤田さんちの本棚紹介 #11
こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
今日は顔料の世界を美しく表した本をご紹介。
クロマトピア ー色の世界ー
写真で巡る色彩と顔料の歴史
写真が美しい表紙の本で、様々な顔料の材料が紹介されています。
鉱石類もたくさん紹介されていて、鉱石好きとしても楽しい1冊。
二度おいしい本です。
デヴィッド・コールズ 著 / 写真 エイドリアン・ランダー
翻訳 井原恵子
グラフィック社 発行
2020年9月25日初版 / 2,500円+税
著者は顔料製作の専門家
著者のデヴィッドさんは、色材と向き合い顔料を作ってきた専門家の方。
色材の歴史や特性に触れながら、経験談も加えて、その魅力を伝えてくれます。
それを支えるダイナミックな写真たちも魅力的。
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作り方なども一部載ってます
なかなか実際にやるのは難しいかもですが、一部顔料の作り方も掲載されています。
1つの色を作り出すのに、こういう材料が必要なんだなという発見があって、頭の中で混ぜているだけでもワクワクすること必至。
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顔料を活かす
本の最後には、アーティストの作品も収録されています。
色は使われて、はじめて魅力が発揮される。
画材だけでなく「作品」となることで、そして配色されることで、新たな魅力が生み出されるという項目で、この本は締められます。
「顔料を活かす」ところまで踏まえた構成が本当に良いです。
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帯にあるコピーも、本の魅力がぐっと詰まってます。
古代から現代に至る、ドラゴンと昆虫、
錬金術と毒薬、奴隷と海賊の物語が
いま、幕を開ける
読んでも楽しいし、読まずに眺めるだけでも楽しい本でした。
画材に興味ある方は読んでみると有意義な時間を過ごせると思いますので、ぜひ。
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