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ゆらめくインクと6種のカード

こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
今日は昨日に引き続いて、6種類の紙を使った色の違いの実験です。
紙の説明などは、こちらの記事を読んでから見ていただいた方が分かりやすいので、ぜひ。

単色でこんなに色が変わるなら

6種類のカードで作った色見本。
それぞれの特性が反映されて、同じインクとは思えない色の違いが見れました。

安定した色合いのインクですらこの状態なのですから、
元々が移ろいやすいインクで試したらどうなるのか。

ゆらめくインクで比較

そんな時にうってつけなのが、SAILORさんの『ゆらめくインク』シリーズ。

インク工房の開発時に出来た「色の安定しないインク」が商品になったもので、
使う紙、使うペン、時間経過など、様々な要因で色が変化する楽しいインクです。
書いた時と乾いた時で色が違うなんてこともざらで、書いてる本人が一番楽しいインクですね。

今回は個人的な趣味で『白夜』をチョイス。

白夜はグレーの中に、ピンクと緑が見えるインクです。
ペンはガラスペンを使用しました。万年筆だとまた表情変わるかも。


A-1. コンケラーレイド(ハイホワイト)

白夜らしい色の出方をします。
コンケラーレイドは、そのままでは色の変化はぼんやり。
水で薄めると緑が伸びて、先に書いておいた部分がピンク色に。


A-2. OKフールス [純白]

ほどよく色の変化が見られますね。
筆で塗るとグレーが強くて、ガラスペンで書いた時と印象が異なります。


A-3. クリーム帳簿

クリーム帳簿は、前2枚と違って緑がかなり強く出ました。
SAILORの文字の部分を見ると、メインの線がグレイッシュピンク、そのフチを緑が彩る感じになっていますね。


B-1. バンクペーパー

相変わらず、独特な個性を見せるバンクペーパー。
水で薄めたり線が重なった時にほんのりグレイッシュピンクが見えるだけで、ほぼミルキーグリーン。
この我の強さ、好きすぎる…。自分の中で「単品でまとめて欲しい紙」になっています。


B-2. マシュマロCoC

色合いはOKフールスと似た出方ですが、色の変化がさらにソフトな印象。
水で薄めてもピンクが強く出ることもなくて、グレーのインクとして使えそうですね。


B-3. イーストリー

イーストリーは、ピンクの浮き方がちょっと独特。
レイヤーで上に乗ってるような印象になります。
水で薄めるとピンクの残り方が顕著ですね。
筆で塗った部分も緑とピンクで2回塗ったような出方をします。面白い!

最後に並べて

真ん中2つがやっぱり印象的ですね。
元々移ろいやすいインクですが、こうも色が変わるとは。
色相も彩度も変わって同じインクで書いたとは思えない!

こういう色変化があるインクを紹介する時は、またこのカードに協力してもらおうと思います。
紙、楽しいなぁ。

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藤田さんちの色彩事情 - Kei's Factory
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