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研究・論文の出発点から査読まで!(経セミ 2023年8・9月号)

『経済セミナー』2023年8・9月号 (→少しだけ立ち読み【リンク】の特集は、「経済論文の書き方[アドバンスト編]」です!

何が「アドバンスト」なのかというと、今回は、

  • 初めて本格的な学術論文を書く(多くの場合、修士論文の執筆になるでしょうか)場合、

  • 学術誌(査読付きジャーナル)に論文を投稿して掲載を目指す場合

など、進んだ論文執筆のシーンにフォーカスして、研究をどうやって進めるか? 論文のライティングではどんなことを意識すべきか? ジャーナルに投稿する際にはどんなことを考えているか? といった論文執筆とその周辺にまつわるアレコレを、第一線で活躍する研究者の皆さまが幅広く解説します。

こんな意味で「アドバンスト」な内容となっているわけですが、もちろん幅広く活用いただけるアイデアやツール、技術なども紹介されているので、ぜひ本特集を幅広い皆さまにお役立ていただきたいと思っています。

特集の構成は、ざっくり以下のようになっています(記事は2本ですが、どちらも大ボリュームで、論文執筆についてじっくり解説します)。

https://www.nippyo.co.jp/shop/magazine/9087.html

この note では1本目の記事、「アクセプトに向けた論文の書き方」で語られている内容を簡単にご紹介したいと思います!
なお、2本目の記事「魅せる『イントロ』の書き方」については、以下の note で別途紹介(ウェブ付録アリ)しているので、ぜひご覧ください。

■ アクセプトに向けた論文の書き方

今回の座談会は、京都大学の竹内憲司先生、一橋大学の手島健介先生、東洋大学の松本健一先生、一橋大学の横尾英史先生にご登壇いただきました。
当日は横尾先生がモデレーターを務め、主に以下のようなテーマについて、皆さまのご経験もふまえて実践的なポイントを解説いただきつつ、ディスカッションを深めました。

  • 論文や研究の出発点はどこか?

  • 投稿するジャーナルはどう選ぶか?

  • ライティングで意識すべきことは何か?

  • 共同研究に取り組むにはどうすればよいか?

  • 書いた論文を投稿に向けてどうブラッシュアップしていくか?

  • 査読コメントにどのように対応すべきか?

それぞれのトピックで、ご自身の研究でどのように考えて、どのように取り組み、あるいは工夫してきたかはもちろん、学生を指導する際にどのように実践しているか、どのようなことに気を付けているか、にも触れながらお話しいただいているので、非常に実践的で役に立つ内容が詰まっていると思います。

ほかにも、Twitter(注:当時)への投稿がきっかけで研究が始まるなんてことはあるのか? 自分のキャリアを考えた場合に、どのように投稿先のジャーナルを考えればよいか? などといった話題も取り上げられています。

登壇者の方々は、開発経済学・国際貿易等を専門とする手島先生以外は皆さまは、広く環境経済学分野がご専門ですが、この分野は政策系や環境科学系など、隣接分野との関係も深く、分野を越えて各分野のジャーナルに投稿する機会もあります。そんなとき、投稿先によって論文を書き分けたりするのか? といった疑問にも答えつつ、それぞれの立場から議論しています。

また、本特集のもう1つの記事では、論文の「イントロダクション」を深掘りして解説していますが、ここでは「アブストラクト(概要)」や「コンクルージョン(まとめ、結語)」をどう書くか? についてもディスカッションしています。いろいろな考え方、書き方が紹介されるので、ご自身でどのように書くかを考える参考にできるのではないかと思います。

座談会には、論文作成にまつわるヒントが満載です!

「ライティングに役立つツール」のお話では、松本先生が公開している論文執筆などに関する「お役立ちリンク」にも触れながら、英文作成ツールや英文校正業者などについて、その使い方などをご紹介いただいています。このリンク集には、英文作成等以外にも有用な情報がつまっていますので、ぜひご活用ください!

他にも、共同研究をはじめるにはどうすればよいか? 査読者からのコメントにどのように対応すればよいか? などなど、幅広いテーマを取り上げて、経験豊富な皆さまがじっくりと解説していますので、ぜひとも本編をご覧いただければ幸いです。


なお、今回の座談会は登壇者の松本先生、横尾先生たち、環境・資源・エ
ネルギー経済学分野の研究者が中心となってネットワーキングや情報交換、議論の場として運営しているセミナーシリーズ「J-TREE(Japan-Tokyo Re-
source and Environmental Economics)」の第2回ワークショップ(23年5月26日開催)の内容に基づき、再構成と加筆修正を行ってまとめたものです。

J-TREEでは、研究発表やワークショップ、ネットワークの機会提供などさまざまな取り組みがなされています。ぜひホームページの方もチェックしてみてください!!

https://sites.google.com/grips.ac.jp/j-tree/home

■ おわりに:経セミ・論文の書き方シリーズ

最後に、『経済セミナー』で2020年から刊行してきた、「経済論文の書き方」シリーズの特集をご紹介します。

これまで、「書き方(実証)」「書き方(はじめの一歩)」「読み方」ときて、今回はまた「書き方(アドバンスト)」でした。 それぞれメインの対象や内容を変えて、面白くて参考にして頂ける内容を目指して特集企画を作ってきました。

「経済論文の書き方」シリーズも今号で4回目!

2020年「実証編」と2021年「はじめの一歩編」は、『経済論文の書き方』というそのままズバリなタイトルで書籍化もしています。 書籍では、2つのパート「理論編」と「技法編」を追加。
理論を軸に論文を書くための準備、アカデミック・ライティング、研究発表なども含めて幅広くガイドする一冊です! 本書の構成の詳細や「はしがき」などは、【コチラ】で公開しているので、ぜひご覧ください。

また、経セミnote内では、書籍や雑誌特集含む、経済論文の書き方シリーズを補完する参考情報や、参考文献・データ等へのリンク集などを提供してきました(現在も拡充中です!)。
以下のnoteマガジンで、記事を一括してご覧いただけるようにまとめていますので、併せてご利用いただけたら幸いです。


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経済セミナー編集部
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