
連載「ゼロ金利制約下の金融政策」ウェブ付録のガイド
『経済セミナー』2020年12月・2021年1月号からスタートした新連載、
仲田泰祐「ゼロ金利制約下の金融政策:FRBの金融政策」
ですが、本誌での解説とともに、サポートウェブサイトを通じて、さまざまな補足説明や定量分析に使うコード等々を紹介していきます。
ウェブ付録の要素がたくさんありますので、このnoteで整理してご紹介したいと思います。
■サポートサイトの構造
サポートウェブサイトは、「ホーム」の紹介ページと、各回の付録を提供しているページに分かれています(2020年11月29日現在では「ホーム」と「第1回」のみが公開されています)。
「ホーム」のページでは、2020年11月末時点で以下のコンテンツを提供しています。
連載ラインナップ(各回のサポート情報へはこちらから)
連載第1回の試し読み:
基礎的なニューケインジアン・モデルの解説資料:
OctaveによるDynareの利用ガイド:
正誤表など
「第1回」のページでは、以下のコンテンツが提供されています。
サンプルコードのダウンロード
基本的なニューケインジアン・モデルの詳しい解説
ニューケインジアン・モデルの線形近似の導出
演習問題の解答・解説
参考情報へのリンク
■「ホーム」で提供している資料
ここでは、本連載全体にかかわる情報や資料の提供を行っています。
連載のラインナップは、随時更新してここで一覧でき、各回のサポートページに飛べるようにしていきます。
また、連載第1回の試し読みもいただけます。現時点では、最初の3ページを公開しています。イントロダクションと問題意識、本連載の目的や読者対象、今後の連載プランなどが整理している部分です。以下から、ぜひご覧ください!
連載第1回では、基礎的なニューケインジアン・モデルの全体像を紹介していますが、モデルの細かい部分や導出過程などのテクニカルな部分はあえて詳説していません。しかし、このサポートサイトではその部分を補完する資料が提供されていますので、連載とあわせて、ぜひご覧いただければと思います。ここで紹介している基礎的なモデルは、今後の連載の土台になるものなので、連載が進む中でも繰り返しご覧いただけたら幸いです。
また、本連載ではモデルの定量的な分析や吟味のために、「Dynare」というツールを活用します。連載ではMATLABを用いて動かしていきますが、フリーのOctaveでも運用することができます。本サイトでは、OctaveでDynareを動かすところまでを案内した資料も提供しています。
訂正情報や補足情報などもこのサイトにアップしていく予定です。なお、本連載をお読みいただいて誤字脱字・その他わかりにくい記述などがございましたら、著者(taisuke.nakata@e.u-tokyo.ac.jp)までご連絡いただけますと幸いです。差し支えなければ、Errata文書に謝辞を記載させていただき、御礼申し上げます。
■「第1回」で提供している資料
各回では、本誌内で行っている定量的な分析で活用したサンプルコードを提供していきます。今回は、次回以降の本格的な分析に入る前の2つの「準備運動」で扱ったコードを提供しています。
また、連載第1回の2節で紹介した基礎的なニューケインジアン・モデルの解説は、「第1回」のページからもダウンロードできるようにしています。
加えて、NKモデルを分析するときによく使われるのが、非線形の形で得られた均衡条件を、定常状態を起点に線形近似した均衡条件を用いて分析するという手法です。連載第1回2節の後半では線形近似した均衡条件を紹介しましたが、その導出過程(均衡条件の1次近似)と目的関数の2次近似を丁寧に解説した付録もダウンロードいただけます。
本連載では、各回の末尾に「演習問題」を配置します。その解答・解説も、サポートサイトからダウンロードいただけます。ここでは、一部の問題に対して、丁寧に解き方やその考え方を解説しています。それを参考に、解答が資料に載っていない問題にも、ぜひチャレンジしてみてください。
また、ニューケインジアン・モデルの学習に参考になるテキストや、演習問題で活用するFRBの分析パッケージがダウンロードできるサイトを紹介しています。紹介されている情報は、以下になります。
「演習問題7」で利用する「FRB/US model」のパッケージがダウンロードできるサイトは【こちら】
加藤涼(2006)『現代マクロ経済学講義――動学的一般均衡モデル入門』東洋経済新報社。
蓮見亮(2020)『動学マクロ経済学へのいざない』日本評論社。
Galí, J. (2015) Monetary Policy, Inflation, and the Business Cycle: An Introduction to the New Keynesian Framework and Its Applications, 2nd ed., Princeton University Press.
Walsh, C. (2017) Monetary Theory and Policy, 4th ed., MIT Press.
Woodford, M. (2003) Interest and Prices: Foundations of a Theory of Monetary Policy, Princeton University Press.
■おわりに
以上、本誌での解説に加えて、多岐にわたる資料がサポートウェブサイトで提供されていきますので、ぜひこちらもあわせてチェックしてみてください。また、連載を読んでみようか迷っている方は、まずウェブサイトをご覧いただいて、どんな内容かをざっとイメージしていただくことも可能です。ぜひご利用いただければと思います。
最後に、著者の仲田先生がツイッターでコメントもされています。以下からご覧いただけますので、こちらもぜひチェックしてみてください!
大学・大学院の授業やゼミで使いやすい教材にすることを目標としています。金融政策の授業だけでなく、動学マクロの授業で応用例としても使えると思います。学生・教員の方々からのfeedback大歓迎です。連載を教科書にまとめるときにfeedbackを出来るだけ反映したいと思います。1/N https://t.co/PPoWDsnIsW
— Taisuke Nakata (@NakataTaisuke) November 27, 2020
いいなと思ったら応援しよう!
