保護者メールより
つかまり立ちができそうな赤ちゃんにわれわれはどう声かけをしてきたかというと、
「がんばれー、もうちょっと」「歩けたねー」「できたねー」
自転車にはじめて乗れそうな子どもにわれられはどう声かけをしてきたかというと、
「こげこげーいける!」「もうちょっと!次やってみよう!」
だったのではないでしょうか?
つまり、プラスの言葉かけを無意識のうちにしていたわけです。
また、子どもも、なぜか、自転車に乗れるわけはないとあきらめる子はいません。
なぜでしょう?
「乗れるはず!」と思いこんでいるからです。
「乗れるはず」と思いこんでいる子どもと、「乗れる」と応援する親。
乗れるに決まっています。ここが最大のポイントです。
「できるもんだと思いこむこと」こそが大切です。
この頃、「お前には無理だ、やめとけ」なんていう親はいないはずです。つかまり立ちでこけてしまう赤ちゃんに、「無理無理、あきらめろ、ハイハイでで十分だ」とは誰も言いません。
子どもが小さいときは、親はみは、「できる、できる」「がんばれ」等といったプラスの言葉を投げかけ続けたと思います。
しかし、今はどうでしょうか?
小学校や中学校という集団の中に入れば、自分の立ち位置が分かります。
あの人は勉強ができる、あの人は足が速いなど。
生徒は、周りの人と比べて、自分が「できないこと」に目が行き過ぎ、いろいろな場面で自分からやる気をなくしていきます。
ほめようにもほめられない姿であることは想像が付きます。
そこで提案です。
「言葉を変えましょう」
先日の大会で、ある選手にこんなアドバイスをしました。
「使っている言葉を変えよう!」
ミスをした後、彼は、「あーごめん、ダメだな… 」といった、マイナス発言が多く自滅をしてしまいそうなところでした。
言葉を変えるのは、最初とまどっていましたが、戦っている選手やベンチも明るくなり、勝ちきることができました。
全国で活躍している指導者と会話をさせてもらうことも多いですが、最近はベンチでも怒鳴ることがない、とか、「あの監督が選手を横に座らせて話をしている」と以前の姿と全く違う、など笑い話としてよく聞きます。
いわゆるコーチング、メンタルトレーニングを学ばれている指導者が多いです。
私も同じようにいろいろな勉強をしているつもりですが、声かけは難しいです。
親となれば、もっと難しいことは我が家でも同じです。
ただ、ほめてもらえるとうれしいのは、表情で分かります。
「君の魅力は、高い打点で打ち込めることだよ」
と、先日の大会に参加したある選手に伝えました。自信を持って打ち込んだボールは数本でしたが、自分の得意なボールが打てたので合格です。後は、足を運んでそのボールを打てるように練習するだけです。
保護者同様、「こら!」と叱らなければならない場合もあり、なおかつ「ほめて伸ばす」場面も作らねばならず、大変ですが、ソフトテニスが大好きで高校も続けたいと言える選手に育てたいと思っています。
私は、仲のいい高校の指導者とも「ラケットを握って6年間でインターハイ」を目標に取り組んでいます。
幼いころを思い出し、声かけ(言葉)を見直してみましょう!
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