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パヤオ2023を見てきた。

ややネタバレありの感想。核心には全然迫りませんが。

というわけでパヤオ2023こと「君たちはどう生きるか」を見てきました。まぁ、間違いなく凄かった!凄かったのは間違いないです!でも、面白かったかどうかといえば別に傑作ではないかなぁ、と。
大前提として巨匠であるパヤオさんが好き放題好きなことやりたいことをやりきるための映画で、しかもそれをやり切った感じです。よかったジャンやりたいことやって出し尽くせて。だから間違いなく映像としてはものすごいものができてます。それで良しとするかどうかだなぁ。別にこの映画に込められたメッセージとかが伝わらなかったわけじゃないし、そのメッセージはよくわかるんだけれども、おかげで底に到達するまでがね。
以下気になった点を

長い

別に映画自体長くてもその分満足だったり、みっちり内容があれば問題ないとは思うのだけれども、やりたい描写に時間をかけすぎてて全体が長くなってると感じた。「時間をかけて見せつけるダイスペクたるアクション!」「この作品の肝になるようなびぃじゅあるの美しい見せ方」というのならわかるけれども、すべてのシーンで、これ見要害にすべてを動かしまくって見せつけてくる。それがまさにすごいんだけれども、おかげで話が長くなってる気がする。物語が転がり始めるまでに時間がかかりすぎた気がします。「映画大好きポンポさん」じゃぁないけれども、90分でできたと思うし、その方がすっきり物語がつながったと思う。

長い②

今度はサービス面ではありがたいんだけれども、チャプター、チャプターの数が多すぎてたくさんのお話を詰め込みすぎて、どちらかというと、映画向きじゃなくて、テレビアニメ30分枠で13回とかでやったほうがよかった、もしくはRPGのゲームだったらもっと面白かったんじゃないかなぁ、と思う。個人的に今回のパヤオ2023は宮崎駿版「不思議の国のアリス」に「真・女神転生」のテーマをくっつけたようなものだと思っています。アリスの不思議な世界に、見くびるな、ほっとけ、人間俺たちはそんなに弱くない、強く勝手に生きていける。実際そんな構造で、いろんなところをめぐるわけですが、であれば30分1本勝負(じっさいはCM入れて20分くらい)のテレビアニメ枠でやれば毎週毎週楽しみで、目くるめく宮崎駿の世界を楽しめるものになったのではないかとおいます。冒頭から繰り返し書いてますが、映像自体は文句のつけよう長くすごいものでパヤオの集大成みたいな出来ですから、見せ方の工夫だったのじゃないかなぁと。劇場アニメにこだわらず、自らが青春燃やした「未来少年コナン」みたいにやってもよかったんじゃないかなぁ。個人的には見てみたいもの、宮崎駿が考えた、不思議の国のアリスや、ガリバー旅行記、ほしのおおじさまみたいの30分枠で。

ということを踏まえたうえで

晩年のもののけ姫、千と千尋の神隠しなどの作品がありな人は、ものすごく楽しめるんじゃないかな。でも、ナウシカやラピュタのような冒険スペクタルを楽しみにした場合、もはや、その爽快感は味わえないと思う。今回事前に内容告知などがなかった分、そこらへんははっきりさせておくべきではないかなぁと思う。見て後悔はしなかったが、思ったのと違う、っていうことを感じた人は多いんじゃないかな。
あちしの場合は、速雄さんの維持というものを見に行く来ていたので、まさにすごいぱやうぉがいつもどうり見れたと思っている。そんでもって、今回のこの映画見て、
どうせこのおっさん、また誰かオタク分野のアニメ映画の出傑作が出てきたら嫉妬して映画つくるだろ、その時がまぁ、どういう意味でになるかはわからないが、楽しみだ、と思いました。そいういい身で面白い体験をしてきたかな。
いや、なかなかないですよ、この年の爺さんが、自分のやりたいこと全部詰め込んで、それを出し切るってことができるってのは、それを見に行く映画ですね。その中にパヤオ自身が思った、憤襟、悲しみ、どうすべきか、そしてそれに対するアンサーが、力強くあった。お前らはどう生きる?俺はこう生きるってパヤオは言い切ったのもわかります。ただ情報量が多すぎてそれ以上に贅沢に彼においお店たいものが多すぎて、ぶれちゃってる感じはあるけれども、それが、つまりパヤオが見せたいものが、自分の一番見たいものであれば、そういう人には間違いなく素晴らしい映画です。


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