同行二人
夕食を終えた曽良は机に帳面を広げた。
今日は茶屋で団子を食し、そしてここの宿代は‥」
まず本日の出費を記入する。
そして今日の旅を振り返り書き連ねる。
今回も師匠は旅日記を刊行する。だが、事実をそのまま記した内容ではない。旅の中で詠んだ俳諧が生きるように旅自体を再構成するのである。
自分が日々付ける記録はその資料になるのだ。
周知の通り、松尾芭蕉には多くの門弟がいたが旅に随行したのは河合曽良だけだった。下調べから旅行中の雑事までこなしてくれる彼は有り難い存在である。
名著「奥の細道」も曽良の影の支援があって完成したといえるだろう。
#歴創版日本史ワンドロワンライ 2020年4月18日
お題:師弟
松尾芭蕉と河合曽良について書きました。芭蕉の旅に随行した曽良は意外にも蕉門十哲の固定メンバーではないようです。
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