川原繁人(言語学者)による生成AI搭載おしゃべりアプリに関する意見のまとめ
最近の私の考えている大事なトピックが、生成AI搭載おしゃべりアプリを子どもたち(とくに幼年期の子ども)に与えることへの危機感です。現場の方々で、この話題に対して関心をもっている方は少なくないようで(例えば、こちら)、私も言語学者としての意見をまとめるべきだと感じ始めました。
ひと言でいうと、私は慎重派です。現在進行形で考えをまとめている話題ですが、興味を持ってくださる方も少なくないので、ここに関連する資料をまとめておきます:
発表済みのもの
1.川原繁人(2024)生成AIおしゃべりアプリは 子どもにとって薬か毒か. 文化庁. 9月26日.
【文化庁でおこなったプレゼン資料です。こちらは無料で公開できます】
2.川原繁人(2024)生成AIが言語習得に与え得る悪影響について.『一冊の本 7月号』.
【総論です。著作権的にPDFをそのままあげることは不可能です。アエラドットで読めるようにできないか編集部に相談中です】
3.川原繁人(2024)生成AIおしゃべりアプリは子どもにとって毒か薬か.『一冊の本 11月号』.
【総論2です。他の言語学者へのアンケート調査の結果報告を含みます。アエラドットで読めるようにできないか編集部に相談中です】
現在取り組んでいる話題
1.上記3で触れているアンケート調査の詳細な結果のまとめ(共同研究)
2.生成AIおしゃべりアプリCotomoを大人が使った時の様子の分析
3.言語にとって「音」とは何か、「文字」とは何か、の再考論考。
備忘録的な資料
生成AI(元)開発者たちによる警告
生成AIは説得力が強すぎるかもしれない
生成AIはとてつもない量の電力を消費している