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秋学期活動報告 トントゥフェスティバル編① 〜ユニタメが参加を決めるまで〜
こんにちは23期4年のまいです。
本記事から連続して、先月末に開催されたトントゥフェスティバル参加に至るまでの経緯、企画の準備、及び当日の様子を記録してお届けいたします。
活動報告が途絶えており、心配されていた方には申し訳ありません。
障がい者の「働く」×誰もが楽しめるエンタメ
2024年1月、我々はNPO法人ディーセントワーク・ラボ(以降、DWL)の職員の方とお話する機会をいただきました。昨年度牛島利明研究会も携わっていたプロジェクトZの活動主体であったDWLさんとの関係を引き継ぎ、ユニタメプロジェクトと一緒に企画を進めることができないか考えたためです。
誰もが楽しめるエンターテインメントを生み出し、家庭・職場・学校とは別の生きがいを感じられる場をつくりたいと考えていた我々は、「働くすべての人に喜びと安心を」というテーマを掲げて、すべての人、特に障がいのある人のディーセント・ワークの実現を目指すDWLさんに関心を寄せていました。
スポーツ・音楽・美術といったエンターテインメントをほかの人と同じように楽しみきれていない障がいのある人、そして、働く環境が十分に整っていない障がいのある人、この課題を抱える双方の想いを掛け合わせ、一緒に解決できないか期待を感じて連絡を取り始めました。
そこで、今年度はユニタメプロジェクトがプロジェクトZの一員となり、トントゥフェスティバルに参画させていただくことになりました。
トントゥフェスティバルとは?
トントゥフェスティバルとは“私らしさ”や“あなたらしさ”を楽しみながら発見し、互いに尊重することを目的としながら、働く障がい者の仕事やものづくり、雇用の課題にアプローチする屋外フェスティバルです。働くことで得られる賃金だけでなく、「働くよろこび」や「働きがい」の大切さも考え、その支援・課題解決・研究を事業とするDWLさんによって主催されています。
では、トントゥフェスティバルの「トントゥ」とは何でしょうか?
それは、人が幸せに暮らせる手助けをこっそりとしてくれるフィンランドの優しい妖精を指しています。フェスティバルを取り巻く皆さんに笑顔と喜びをもたらしてくれる、そんな想いが込められています。
我々は、“フェスティバル”という形態で、“楽しみながら”他人との「ちがい」や「おなじ」を知り、社会やグループの中で「役割」を発見できることに、深く参加の意義を感じました。遊びや楽しさの要素が盛り込まれていた場であったからこそ、エンタメで個々の生きがいを生み出したいと願うユニタメの想いを実現できると考え、目を輝かせて参加を決めました。
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今年のトントゥフェスティバルは、2024年10月26日㈯~27日㈰に埼玉県飯能市の複合施設「メッツァビレッジ」にて開催されました。福祉大国・北欧の生活をテーマにした施設で、森と湖に囲まれた素敵な場所です。
ムーミンバレーパークも併設されており、ムーミンファンや北欧好きには必見のスポットとなっています。そのため、フェスティバルのサポーターや出演者のみならず、いかにムーミンバレーパークへの来場者が通り道の広場で開催されるトントゥフェスティバルに興味をもってくれるかが鍵となりました。
第4回目となる今年のトントゥフェスティバルの目玉は充実したマルシェエリアでした。全国47都道府県の福祉事業所でつくられた質の高い美味しいお菓子やユニークな雑貨を手に取って楽しむことができる場所です。他にも、障がいのある人もない人も一緒に盛り上がることができるステージパフォーマンス、トークショー、ボッチャ体験、ワークショップなどが設置されました。
そんななか、トントゥフェスティバル初参加のユニタメプロジェクトとして、どのような企画展を実施し、フェスティバルの理解に基づいた体験を提供できるのか、考え悩み始めることとなりました。
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初回の本記事では、エンタメを介してインクルーシブ社会の実現を目指すユニタメが、なぜ働く障がい者の仕事やものづくり、雇用に焦点を当てたトントゥフェスティバルへの参加を決めたのか説明させていただきました。
次回は障がいのある人の働き方を知るために、福祉事業所を見学させていただいたときのレポート記事をお送りします。