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雨は好きじゃない、自転車が好き過ぎるだけ   〜土浦レイクサイドバイクロア2023 Day1〜

数年ぶりに書き綴る自転車活動の記録です。


森の中から飛び出してくる露出狂達の話をしても良いですか?します。

2023年3月、茨城県某所(霞ヶ浦総合公園)。
今回で3回目の開催を迎えた土浦レイクサイドバイクロアに参加しました。
レースはDay1のモーニングラリーとトラクロクロス、Day2のチームラリーにエントリー。

〜Day1〜
 
直前まで心配されていた天気でしたが、当日会場入りすると…

降ってます、雨

しっかり雨!ありがとうございました!
バイクロアに集まる色々拗らせた遊び人達は雨が降っているのもまたご褒美だと感じます。

同行してくれた後輩のフクダの目は雨と寒さで光を失いかけていましたが、それを尻目に自分はそそくさとレースの準備を進めます。
彼はこれからが拗らせ盛り、自転車沼のニューフェイスなので過ごしずつ慣れていって貰います。
そんなこんなで1発目、モーニングラリー!
汚れる事で美しさを増す自転車もあるという事を分からせてやるのです。

泥天国で御座います。
レースの約20時間前に納車したニューバイクはスタート10秒で泥の塊となりました。
あーまた新しい自転車買わなきゃ!!

ソロで参戦したモーニングラリー(&ニューバイクのシェイクダウン)でしたが、沼の仲間達から浴びせられる茶色い声援にテンションがブチ上がり1時間フル走破。

流石に寒過ぎるので屋根のある場所に一旦避難。
秋葉原のU2bikesのメンバーが作ってくれたブリトーが美味でした。
彼らとはそれから2日間、会場で行動を共にする事になります。色々あざした。

そして午後は個人的メインイベントその1、トラクロクロス。
前年の秋ヶ瀬での悔しさを晴らすべく参戦、入賞を目指してました。
おや、エントリーリストを見たら国内トップクラスのSSCXライダーの名前が…
ーーーー残り入賞枠、2つ。

今回の出走は20人ほど。数字だけ見れば飛行機事故で死ぬよりも遥かに高い確率で入賞が可能だ。
さらに強まった雨がホームストレートに川を作った頃、レースが始まりました。

秋ヶ瀬で経験した70人でのル・マン式スタートと比べれば今回はとってもイージー。
さくっとバイクを拾ってストレートでもがいて序盤から3位のポジションをキープ。

林間セクションはヘビー過ぎる泥と剥き出しの木の根に阻まれて乗れたもんじゃないし、ホームストレートはわざわざ川を渡らないと走れないようにコース幅を狭くしてるし、直前のカーゴバイクレースの人が落とした野菜がコースに点々と落ちてるし…なんなのこのコース…
アア〜!イイネエ〜!コレゾバイクロアダヨネェ!!

このまま走り切って念願のトラクロ入賞いただきます!何もトラブルが起きなければ!
こんな時、だいたい何か起きます。

2周目の林間セクションで異変に気付きました。
なんだかフロントのホイールが外れそうです。
どうやらハブのボルトの締めつけが甘かったようだ…
段差を越える度に不吉な音立ててますわ…

ここで一気にスローダウン。
少し止まって指でボルトを締めたりしている間に数人に抜かされ、入賞への野望が泥の中に沈んでいきました。

ここで諦めずに「みんなの思いをゴールに届けるんだァッ!!」とか言いながら必死の追走で勝利をもぎ取るのが弱虫ペダルトラクロ編ですよねたしか。
しかし残念ながらこれは僕の人生バイクロア編(映像化未定)です。思考は違った方向ですぐさま切り替わりました。
ーーーこのまま走り切ろう。そして後でネタにしよう。

ホイールをガタガタいわせながら残りの周回を爆走。
フライオーバーに突っ込んでスロープを登り切るとブルーラグのトミーさんが撮影中。カメラに向かって満面の笑みで「やばい!ホイール取れそう!」と叫びながらスロープを下っていきました。
「ホイール取れそうとか言ってるのにフライオーバー笑顔で下っていったのイかれてて良かった」レース後に言われました。

さらに周回を重ねてホームストレートへ。
そろそろホイールだけ僕を置いて飛んで行きそうでした。
いったん止まってネジ締めようかな〜と思いながら減速していると、コース最大の水溜り(通称:金子リバー)の脇に佇むブルーラグの金子さんの姿が見えました。

金子さん!いいところに!
メカニックならポケットに六角とか入ってますよね!?
ゆっくりと近付いていくと、金子さんが何かを察したのか口を開きました。

「おお!水浴びたいか!」

違う、そうじゃない。
いや、本当に違うのか?浴びた方が面白いぞ?
あれ、浴びたいのかな?
何で減速したんだっけ?水浴びたいのか!

手に持った段ボール箱で水を汲み上げる金子さん。降り注ぐ金子リバーの天然水。
これでいいのだ。

結局ホイールは直さずにそのまま残りの周回を走ってなんとか6位でフィニッシュ。
案の定圧勝したSSCXライダーは7位以下の選手全員を周回遅れにしてフィニッシュしたらしい。
色々とサバイバル過ぎるよ。
しかしそんな事は誰も気にせず楽しんでました。

その後は光の速さで着替えて、お待ちかねのキャンプタイム。
雨は上がり、あちこちで焚き火がつき始め、あんな話やこんな話に花が咲き、イカした自転車と自転車好き達に囲まれながら夜は更けていくのでした。

雨に濡れたり泥を浴びたりするのが好きなのか?と問われるとたぶん答えはNOです。
寒いし汚れるし色々片付け面倒くさくなるし…
でもこの1日楽しめたか?と問われたなら答えは120%のYESです。

色んなネガティブを軽く打ち消して、全てポジティブにしてしまうくらいには自転車が好きなだけですね。
そしてこの1日を共にした人達も同じように自転車を愛していて、そこから溢れる熱量が雨のバイクロアを最高なイベントにしてくれました。

まだまだバイクロアは終わりません。
次回、湖畔に集う露出狂達の姿に迫る。

Day2に続く。

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