見出し画像

池波正太郎様 生誕100年に寄せて 新年のご挨拶

江戸時代の火付け盗賊改め方長官・長谷川平蔵の活躍を描いた池波正太郎の人気時代小説「鬼平犯科帳」
その中に、遊びとサボリの達人だけれど仕事はからっきしのダメダメ同心、木村忠吾という人物が登場します。

色白でぽっちゃりした姿が「うさぎ饅頭」に似ていることから「うさぎ」と呼ばれているこの男は、実務ではまるで頼りにならず、平蔵からいつも厳しく叱られていますが、同時にこよなく可愛がられてもいます。
組織には「うさぎ」のように、少々とぼけた存在が不可欠と平蔵は考えているからです。人工知能AIには「うさぎ」の役割は担えません。
 
うさぎのような「無駄」や「遊び」は社会の潤滑油ではないでしょうか。ギスギスした風潮が強まる昨今、愛すべき「うさぎ」達も大切にしたいものです。
本年もよろしくお願い申しあげます。

2023年元旦

いいなと思ったら応援しよう!