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パラレルキャリアで成功する人の「コンピテンシー」

昨日は、東京創業ステーションで「パラレルキャリア×起業トーク」でした。200名ほどご予約いただいたそうです。ご参加の皆様、ありがとうございます。

これまで、公の場だけでもパラレルキャリア実践者と100人以上トークしてきましたが、彼らに共通する特性があることに気付いてきました。

もちろん、取り組んでことはそれぞれ違うので、個別のアクションは違います。デザイナーと農家とインスタグラマーでは、やることもスピード感も全然ちがうはずです。

それでも、その根底にある「行動特性」には共通する要素が多そうです。

スキル、知識、行動などは、言語化しやすく顕在化していますが、「行動特性」は、それを水面下に支える、目に見えないものです。

このような、高い成果につながる行動特性のことを「コンピテンシー」と呼びます。

パラレルキャリアがうまくいく人のコンピテンシー

どのようなコンピテンシーを持っている人が、パラレルキャリアで活躍しているか、私なりにまとめてみました。

①ワクワクを大切にする

パラレルキャリアで複数の仕事を持つうえで、貴重な時間を「イライラする」「興味がない」ことに使うのは、ストレスが溜まります。「ワクワクすること」をライフワークに選んでいる方が持続可能です。興味が湧き、喜びにつながることなら、自然とアウトプットにもインプットにも時間を使い、気づけばレベルアップしています。

②すぐ試す、小さく試す

「面白そう」「伸びるかも」と思ったら、すぐに試す人が多いです。会社なら利益率が高い事業が出来上がっていたり、その利益を元手に新規事業に挑戦したりできますが、スモールビジネスではそうはいきません。自分でできる範囲の小さいことから、試して、うまくいったら伸ばし、ダメだったら改善して、少しずつ成長する必要があります。確証がなくても試してみることが大切で、その小回りが利くことが武器になります。

③種まきを惜しまない

個人が自分の看板でビジネスやプロジェクトをはじめても、最初は求心力が強くありません。「仲間になってくれるかもしれない」「ファンになってくれるかもしれない」「チャンスかもしれない」という薄い期待しか持てない関係者や場に、無償でもつながりを持つことが必要です。「芽が出るかわからない種」をたくさん撒ける人は、長期的には多くのリターンを得ています。

④興味関心の幅が広い

人は、知っているものにしか興味を持てません。興味がないと深い思考も生まれません。パラレルキャリアでうまくいっている人は、興味関心の守備範囲が広い人が多いです。一見、いまの軸足に関係なさそうでも、異分野を掛け合わせることで、人にない強みが生まれることもあります。初対面の人と話が盛り上がるフックも増えます。

⑤巻き込み上手、巻き込まれ上手

スモールビジネスや社会貢献活動をしたいなら、「仲間」は必須です。一人でできることもありますが、自分だけで全てのスキルの習得と実務をこなすより、人と組んだ方がスピードが速いのです。人を巻き込むことも大切ですし、「やらない?」「興味ない?」と誘われた時に飛び込んでみる「巻き込まれ上手」な人は、チャンスに恵まれます。

⑥分断せずシナジーを生む

人生の時間は有限です。特にパラレルキャリアは複数の軸足を持つだけに、一つの軸足に欠けられる時間は少なくなります。だからこそ、複数の居場所同士にシナジーを生む工夫が大切です。「本業と副業」「仕事とボランティア」「仕事と家族」「仕事と友人」の間を明確に区切らない方が、リソースが分断されません。人によってどこにシナジーを生むかは違いますが、「本業と副業と家族と友人は一切混ぜたくありません」という人はほとんどいなかったと記憶しています。

⑦前向き

数値化はしにくいのですが、パラレルキャリアで成功している人は前向きな人が多いのです。会社員なら、愚痴を言っても生産性が少し下がっても、一応給料はもらえるし、ダメな時は上から怒られます。でも、個人でやっている仕事は、自分の成果やモチベーションが下がったらアウトプットの減少に直結します。そして、前向きな人の周りには、ポジティブなエネルギーを持った人が集まります。

コンピテンシーは後天的に獲得可能

7つを挙げてみましたが、できていること、いないこと、いくつあったでしょうか。

おそらく、5年前の私がこれを読んだら「自分なんてほとんどできてなくてダメダメだー!」と落ち込んだと思います。

しかし、この「コンピテンシー」は後天的に獲得できるものだと思うのです。

おそらく、パラレルキャリア実践者の人も、元からすべてできた人より「これが足りないな」「成功している人はこんな行動をしているのか」と学びながら、徐々にコンピテンシーを獲得していったのだと思います。

今今できていないことがあっても、落ち込むことはありません。

自分が憧れる働き方がどんなコンピテンシーを持っているか観察して、できることから少しずつ取り入れればよいのだと思います。

パラレルキャリア研究所代表 慶野英里名

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