ENHYPENの幽霊話がカエルマスクやテミンのイデアに繋がるかもしれない話
ENHYPENのいろいろなコンテンツで、ゴースト関係の話が多くされています。
先日のソンフンのtiktokでも幽霊の匂わせ。
本文には「Who are you?」、タグには「透明なお友達」とありました。
ソンフンはI-landの時のVRでも、ゾンビと幽霊の2種類やって幽霊の方が怖かったと明かしています。
他にも、肝試しや心霊体験などなど…「ghost」の話は繰り返し何度も何度も出てきています。
6/26のミューバンでは、燃える骸骨とバイク、トラックなど、MARVELの「ゴーストライダー」をモチーフにしたと思われるステージも。
実は、「ghost」には「幽霊」の他にもいろいろな意味があります。
そのような別の意味の「ゴースト」もひそかにあちこち使われているのです。
① 他人からの連絡を絶って音信不通になること=未読スルー。
8/18公開のBUZZFEEDでは、「Who's most likely to ghost in the group chat?(誰が1番グループチャットで未読スルーする?)」という質問がありました。
断トツで「ニキ」だと指さされていましたね。
② 写真や映像に本来見えないものが映ること。
強い光の反射により、丸い光が映り込むことをいう。
8/8 Weverseにupされたニキの感性写真。
あのキラキラ映っているのもゴースト。
太陽が低い位置にあるマジックアワーにはそのようなゴーストが映りやすいそう。
③ 音声や映像を受信して再生するとき、遅れて届いた同じ信号が本来の内容に重なって再生されること。
8/17 オールナイトニッポンXでは、先週分を放送してしまうというミスにより、Smash.の放送は35分遅れで始まりました。偶然おこったミスによってかもしれませんが、結果的に時間通りに始まっていたラジオと重ねて放送され、「ゴースト」の状態になっていました。
では、なぜこんなに「ghost」が出てくるのでしょうか?
関係がありそうだなと思ったのは「larva」という言葉。
幼虫や、変態/変身(メタモルフォーゼ)する動物の幼生(オタマジャクシなど)を意味する英単語です。
韓国ではイモムシのアニメでも有名な言葉かもしれません。
語源はラテン語「larva」。
元々は「幽霊(ghost)」、「仮面(mask)」という意味だそうなのです。
ここで、よく出てくる「ghost」だけでなく、BORDER:Carnivalのコンセプトでもある仮面や、camber5のカエルアイマスクにも繋がってきますね。
幼虫や幼生の語源が「幽霊」や「仮面」というのは不思議な話ですが、その理由は、幼生の時には完全形態である成体の姿が見えないからだとか。
卵から孵ったばかりのENHYPEN。
BORDERシリーズは彼らの「larva(幼生)」段階を表しているのかもしれないと思いました。
ちなみに、ソヌがスマホにつけていたメタモンの名前の由来もメタモルフォーゼだそう。
これからENHYPENがどんな姿に変身(メタモルフォーゼ)していくのか、彼らの成長がとても楽しみです。
さらにもう1つ、関係がありそうな言葉は「idol」という言葉。
「idol(アイドル)」、今では「あこがれの的」「熱狂的なファンを持つ人」という意味で使われることが多いですが、元々はギリシャ語で「信仰や崇拝の対象としての偶像、聖像」という意味を持っていました。
ENHYPENはよく第4世代のアイコンとも称されますが、その「ikon(アイコン)」も元々ギリシャ語で同じように「偶像、聖像」という意味です。
この「idol」の語源は、ギリシャ語の「エイドーロン」という言葉。
「エイドーロン」は「幽霊」や「実体のない形、鏡像」という意味だそうなのです。
「idol」からも「幽霊」そして「鏡像」にまで繋がります。
「エイドーロン」は、さらに遡ると「形」を意味する「エイドス」という言葉から派生しています。
この「エイドス」こそが、プラトンのいう「イデア」のことです。
テミン先輩の「idea(理想)」はプラトンの「イデア論」をモチーフに作られた曲だそう。
プラトンの「イデア論」(※補足1)はユングにはもちろん、HYBEの哲学にも大いに影響を与えてそうなのですが…なかなか説明するとなると一筋縄ではいかないので…ここではちょっと省略ということで。
気になる方は補足を読んでみてください。
私たちが見ている「アイドル」としての彼らは実像なのか虚像なのか?
そんな哲学的な話にまで繋がってきそうです。
ここまで繰り返し出てくる「幽霊」、きっと何か意味があるのでは?と考えてしまいます。
ここには載せきれていないものもいろいろあります(アン・ブーリンやWeverseの心霊写真騒動など…)。
とりあえず今回は、いろんな言葉から「ゴースト」に繋がるのかもしれないよ、というお話でした。
ENHYPENのキーワードでもある「繋がり」、時代や文化、言葉を超えていろんな「意味の繋がり」を発見するのもおもしろいですね。
〈※補足1〉
イデア論の説明としてよく用いられるのが「洞窟の比喩」。
映画「マトリックス」の元ネタだとか現代版解釈だとかも言われています。
少しENHYPENの世界観とも重なるので、ちょっと長いですがぜひ読んでみてください。
____以下引用_____________
洞窟の比喩の中ではまず人々は地下の暗い洞窟の中で縛られ、洞窟の壁に向かされています。プラトンは洞窟に縛られた人々を囚人と呼びました。その壁の後方遥か上空にはギラギラと輝く太陽があり、囚人たちは太陽に背を向けています。
洞窟の入り口には様々な物が運ばれてきては通り過ぎていき、その度に洞窟の壁にはその影が写ります。
囚人たちは壁に向かって縛られているので、彼らはその影を見ることしかできません。そのためその影を見て世界とは”こんな形をしているのだ”と認識するほかありません。
囚人たちにとって世界とは壁に映る影それだけであり、生まれてから今まで洞窟の壁しか見たことがないのでそれが何かの影であると認識することすらできません。それ故に、壁に向かって縛られていることは彼らにとって苦痛ではなく安住でもあります。
そんな安らかな囚人に対して突如として”解放者”が現れます。解放者は囚人を束縛から解き、無理やり洞窟の外へ引っ張り出そうとします。
今まで洞窟の影しか見たことのない囚人は背中でしか感じたことのなかったギラギラとした光を直接見てしまったことで目が眩みますが、解放者は容赦無く洞窟の外へ引っ張っていきます。
ゴツゴツとした洞窟の壁を無理やりに登らされ、ついには外へ出されてしまった囚人は初めて”外の世界”を見ることになりました。
しかし、これまで影しか見たことがなかった囚人は外の世界を正しく認識することができません。彼はこれから時間をかけて少しづつ、まずは自分の足元の影から、そして水面に映る自身の鏡像、果ては物そのものへと次第に目を慣らしていかねばならないのです……。
(引用:akirako.com)
囚人の1人が外の真実の世界を知り、洞窟の中の仲間に伝えようとしても、洞窟の中の人達はそれを理解できないし理解しようともしないかもしれない。
むしろ、真実を知る者を危険視する場合もある。
まさにマトリックスの世界観。
夢や仮想現実のような世界観が繰り返されているENHYPENの世界にも通じるものがある気がするのです。
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