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リスクマネージャー講座開催

損保総研とPARIMA Japanで企画したリスクマネージャー講座、2時間のオンライン講義を5回行い、最終回の昨日は私がモデレーターを務めさせて頂き、当社の保険リスクマネジメント集約、高度化のプロセスで実際に直面した課題について受講者の皆さんと議論をしました。

そもそも本邦の企業にはまだまだ保険リスクマネージャーは少なく、その教育体制も確立されていません。社内のコーポレート部門の中でも、人事や財務、ITといった部門は人数も多く、社内のOJTでもある程度の人材育成は可能かもしれませんが、保険リスクマネジメントは難しいと思います。多くのケースで、総務や財務で突然担当となった方が、四苦八苦しながら対応するケースや、代理店やブローカーに丸投げしてしまうケースもあるように思います。

本来は不慮の事故の際のファイナンス機能や、社内のリスク情報収集のリスクセンサー機能、保険ヘッジを生かした第三者との折衝の高度化など、社内で生かすべき機能はいろいろとありますが、そもそも人材がいないのでは、アイディアを具体化する事は出来ません。昨今では外部からリスクマネージャーを雇ったり、保険会社から出向で来てもらったりという会社も出てきましたが、まだまだ少数派です。

そこで、リスクマネージャー教育のエッセンスを纏めた講座として上述のリスクマネージャー講座を昨年より損保総研と実施しています。なぜ、リスクマネジメントを行うのかという基礎から始まり、その重要性と役割の広がり、保険会社から見た事業会社のリスクマネジメント、先輩リスクマネージャー講和を経て、昨日最終回で、私のリスクマネージャー経験を疑似体験して頂くセッションを実施しました。

もちろん、時間が限られますので、受講後すぐにリスクマネージャーとして独り立ち出来るとは思いませんが、自社のリスクマネジメントはどうあるべきか、それを牽引するプロジェクトマネージャーとしてのリスクマネージャーはどう振る舞うべきか、を考えて頂くきっかけにはなったのではないかと思います。

より不確実の高まる社会において、リスクマネージャーの役割は今後ますます重要になると思います。その育成という課題には各企業個社で行う事は難しく、横の連携や業界全体の巻き込みが必要だと思います。また、この世界に入られる方々の為、より多くの情報発信が重要だと思います。

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