45歳で看護師になった男の話(あっ、うちの旦那です)
こんにちは!
子育てアドバイザーのしろまるけい子です。
子育て講座の他に、心理カウンセラーとして
子育てと自己認識をテーマに活動しています。
今日はわたしの旦那さんのお話。
わたしの旦那さんは39歳で脱サラして
40歳で看護学校に入学をしたひと。
2年間の学びを経て准看護師の資格を取得し、
その後正看護師になる為にさらに2年専門学校に通い、
45歳で看護師として病院でのお勤めを
スタートした。
現在、旦那さんは53歳。
わたしが出産する時は「血を見たくない」と
立ち合い出産をしてくれなかった情けない男
だったのに、今は採血もできるようになり、
立派に仕事をしている(らしい)。
旦那さんが脱サラして看護師になった話を
たまにひとに話すことがあるのだが
みんな口々に「すごいねー」と言ってくれる。
いや、マジすごいよね。
当時、看護学校の入試の為に、英語、国語、数学を
学び直している旦那さんはすげぇと思った。
わたしはムリだ。
こうして一家の大黒柱が学生となり、
我が家は4年間の非課税世帯となったのだ。
わたしが大黒柱になるべく収入の多い仕事を
していたらよかったんだけど、
当時のわたしは中学校で障がいのあるお子さんの
サポートの仕事をしており、つまり非正規雇用。
しかも、学校だから夏休みとかの長期休みは
首切りされるので無職。
子育てをするには時間も短いし、とっても
よいお仕事なんだけど、なんせ収入がね。
その収入の低さで一家4人を支えることは
財政的に当然無理なもんで
4年間、非課税世帯というものを
体験することになったんだ。
非課税世帯って、非課税じゃない世帯のひとが
聞いたらどんなイメージなのかな?
公務員していたわたしがまさか非課税になるなんてね。
なんか落ちたねとか見られそう。
そんな風に勝手に思ったこともあったけど、
実際に体験してみたら
非課税世帯しかもらえない給付金が出たり、
子どもの学校の給食費が無料になり、
さらに新学期や修学旅行に特別にお金が支給されたり
と~ってもありがたかった。
で、やっぱり子どもが小さいうちはお金かからないよね。
旦那さんの奨学金頼りに生活していた我が家
だったけど、あの当時は貯金もできていたんだよね。
なんなら非課税世帯だった時がいちばん貯金を
頑張れたかも。
非課税世帯を抜けたけど
子どもが大きくなるにつれて
旦那さんと2人で働いているのに全然貯金
できなかったよね。
旦那さんが脱サラする未来があると知っていたら
公務員保育士を辞めなかったと思う。
こんなことなら公務員辞めなきゃよかったと
何度か後悔もしたよね。
旦那さんは私立の工業大学を卒業し、それから
お風呂などの型をつくる金型成型の仕事を
していた。営業職もしていたので
中国に1か月出張で行っていたこともある。
大きな会社で残業も多かったが、収入もよかった。
だが、リーマンショックの影響で会社の経営が
傾き、早期退職者を募り、多くの社員が辞めたと
聞いている。
その多くのひとりがうちの旦那さん。
看護師とはまったく無縁な仕事をしていたのに
なぜ、看護師をすることになったのか?
旦那さんは妻と子どもたちの為に前職のキャリアを
生かせそうな会社の面接をいくつか受けたけど
受からなかったのだ。
そんなときに、わたしの三姉妹の真ん中の姉に
「准看護師の資格を取ったらどうですか」と
言われたのがきっかけだった。
わたしは三姉妹の末っ子。
真ん中の姉はバリバリの生粋の看護師。
彼は生き抜く為に必死だったんだと思う。
ちょうど同じ時期に無職になったいちばん上の姉も
准看護師の資格を取ると言い出し、
旦那さんと一緒に勉強をはじめたのだ。
一番上の姉は旦那さんよりも4つ年上。
44歳で看護学校へ入学。
晴れて2人は同じ看護学校の同級生になったんだ。
(なんだ、その展開)
しかも、
姉は主席で入学。
2人の頭の良さについていけませんね。
わたしは准看護師を取ったら働いて
ほしかったのだけど
2人の姉がぜ~ったいに正看護師を取った
方がいいと強く勧めたこともあり
今思い返せば、長いようで短いような
4年間をわたしたちは過ごしたんだ。
旦那さんは学生をしている引け目から
他の保護者と関わることをさけるようになり
子どもの少年野球に顔を出すことが減った。
学校行事も顔を出さなくなり
夫婦の会話も減り
わたしはワンオペ育児になり
旦那がいると不機嫌だった。
旦那の存在自体が許せなくなり、
イライラをぶつける為に喧嘩をよく彼に
ふっかけてたし
喧嘩ふっかけてるのに同じリングへ上がって
こない彼にさらにイライラしたし
(喧嘩したいのに喧嘩ができない)
旦那さんが看護資格が取れたら離婚しようと
決めていた。
だから旦那さんに嫌われるようなこと
ばっかりしていた。
無視して口利かないとか。
思い返すと、ほんと最悪な嫁。
でも、この世でいちばん旦那さんが嫌いだった。
大嫌いだった。
旦那さんは卒業を控えた大事な看護実習で
単位を落とし、危機を迎えていた。
わたしには一切そんな話をしてくれなかったけど。
今思い返せば、ほぼ女性が学んでいる学び舎で
実習先の看護師さんは女性で
そんな中でひとづきあいが不器用なおっさんが
よくまあ耐えて学んでいたと思うのよね。
それを支えていたのは
実はわたしのいちばん上の姉。
2人は毎日同じ車で学校に通っていてね。
旦那さんが乗り切れたのは姉のおかげ。
わたしなんて無視と喧嘩ふっかけること
しかしてなかったから。
そんな旦那さんだったけど
めでたく正看護師の資格を取得することができて
わたしに言った言葉を今でもよく覚えている。
「この資格を取れたのはあなたのおかげです。
ありがとう。俺の資格はあなたに捧げるから」
これ聞いてわたしはどう思ったのか?
(あ~、
いや~、その資格はあなたのもので
わたしはあなたと別れようと思っていて・・・)
そんなことを心の中でつぶやいていた。
そんなわたしなんだけど
実は今は旦那さんと超仲良しなんです。
なんで仲良くなったのか?
長くなったので次回にパートナシップのお話を
綴っていこうと思います。
今日もお読みいただき、ありがとうございました!